リーチ動作の分析のこと「分析の視点」

理学療法士や作業療法士の学生さんで実習で出される課題だったり、患者さんの症例レポートを書くにあたってリーチ動作の分析をする事もあると思う。リーチ動作の分析の視点というか考え方について書いてみた。


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リーチ動作の分析の基本

リーチ動作の段階づけでも少し分析的な視点を交えて書いているが、そちらは治療に取り組むにあたって、どんな視点がいるかということを主眼にしています。こちらではもう少しリーチ動作そのものを分析するっていう視点で書いてみます。

  • 環境的な条件
  • 運動的な条件

大きくはこの2つの視点に分けると考えやすいのではないでしょうか?実査院はこの運動的条件と環境的条件というのは相互に関連し合っています。

椅子に座るという環境でリーチ動作をすると、当然ながら座位バランスの評価が必要になってきますし、立位とは異なった条件でリーチをすることになりますので、座位で必要な運動の分析をする必要が生じてきます。

環境が運動に与える影響って感じなのですが、分析の視点としては分けるほうが考えやすいと思います。

環境的な条件

リーチ動作って何かに向かって上肢をのばすことととらえることができます。

  • ドアを開けるためにドアノブに手を伸ばす
  • 本棚から本をとるために手を伸ばす
  • テレビのリモコンをとるために手を伸ばす

こんな感じですよね。ドアノブに手を伸ばすってことを例にとると

車いすの人がドアノブに手を伸ばす場合は、座位で顔の正面くらいの位置にあるドアノブにリーチすることになります。

歩行可能な人がドアノブに手を伸ばす場合は、当然ながら顔の正面くらいの高さにドアノブなんてありませんよね。だからおへその高さくらいのところくらいにリーチすることになります。

同じドアノブにリーチして扉を開けるという課題に対して、必要とされるリーチ能力は異なってきます。

もっと言えば、ドアノブまでの距離やドアノブの形状によっても必要とされる能力は変わります。

このように

  • ドアノブの高さ
  • ドアノブの形状
  • ドアノブまでの距離
  • 歩いていいる or 車いす

などなど、単に扉を開けるためのリーチ動作といっても考慮しなければならない要因というものはたくさんあります。これらが、環境要因による分析といえます。作業療法士ならこういったことをしっかりと検討できるようになってほしいですね。

運動的な条件

理学療法士ならこういった分析が多いのかな?

リーチ動作に伴う

  • 肩、肘、前腕等々の関節の可動範囲
  • 支持基底面の広さ
  • 支持基底面に対しての重心の位置関係
  • リーチできる距離

たとえば、立位場面でのリーチ動作を例にとって考えてみましょう。

立位であっても、「気をつけ!」の姿勢のように両足をくっつけた状態でのリーチ動作と、肩幅くらいの広さに両足を広げた状態でのリーチ動作ならどちらの方が遠くにリーチできるでしょうか?

足を広げて立位をとる場合でも、左右に広げている場合と、前後に足を広げる場合ではリーチしやすい方向も変わってきますよね。

たんにリーチ動作の分析といっても、関節可動域の範囲だけを考慮しているようでは分析の要素が不足しすぎています。

上肢でリーチするのですが、そのバランスを保っているのは下肢の支持性であったり、体幹のバランスの安定性であったりします。そういったことも考慮してほしいですね。

リハビリテーションへの応用

分析だけにとどまるのではなく、このよう分析から担当患者さんのリハビリテーションに応用してほしいですね。

  • 環境的要因の視点
  • 運動的要因の視点

これらを組み合わせることで、患者さんのリハビリテーションの段階づけが可能となります。ここでいう段階づけとは、理学療法や作業療法の治療の難易度の設定のことを指します。

これらの視点を組み合わせることで、まず最初は容易にリーチできる課題から、徐々に課題の難易度を高くするように段階づけていくのです。このような段階づけの基本的考え方を身につけるためにも、動作を分析する視点を持つことは重要なのです。

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2018年同時改定や2025年問題、地域包括ケアシステム、子どものリハビリテーション、そんなテーマでさらに価値あるコラムを書いています。

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