退院後の体重管理のこと

「体重増えないように気を付けてくださいね」っていわれている患者さんや訪問看護や訪問リハビリの利用者さんは非常に多い。病院で働いているときには担当している患者さんの体重のことをあまり考えていなかった。病気の種類によって体重管理が必要な患者さんはいましたけどね。訪問リハビリに関わっている患者さんの退院後の様子なんかを踏まえながら、体重のことを考えてみました。

ここでは個人的な視点で書いていますので、体重コントロールに不安のある方は主治医に必ず指示を受けるようにしてください。


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入院中が最も痩せる

リハビリテーション病院や、老健、訪問リハビリの現場で働いてきた私が実感しているのは、リハビリテーションが必要な状態になって入院している患者さんの多くは、入院中が一番やせているってことです。

リハビリテーションが必要のない患者さんも、そこそこの期間なんらかの病気で入院・治療が必要な状態になっている場合は体重は減っていく場合が多いと考えられます。

  • 入院中は病院でカロリーコントロールされた食事を毎日食べる

こっそりと間食したりしていたら話は変わってきますが、一般的には入院中は病院食のみを食べることになります。もともと痩せていたっていうならあまり体重は変わらないのでしょうけど、そこそこ太っている人の場合は太るだけのカロリーを摂取しているので、入院することでカロリーコントロールされた病院食を食べていると、他に何もしなくても体重は減っていくようです。

私の場合は、骨折や脳卒中の患者さんのリハビリテーションに関わっていました。そのような患者さんの場合

病気になってすぐの急性期の時期には、それこそ命の危険があるのでICUとかでチューブに繋がれている方も多くいます。そんな場合は食事や動くことも制限されます。

また、動くことができるようになってもバリバリ食べるってことはなかなかできないような状態になります。

私がリハビリテーションに関わるような時期には、そんな危険な状態を脱している方が多いのですが、その時点で元々の体重からはかなり軽くなっている方が多いんですね。言い方は適切ではないのかもしれませんが、強制的なダイエットみたいなもんですね。

退院してからは体重が増えてしまうことが多い

入院中は病院食を食べているのでカロリーコントロールできていた患者さんも家に戻ると、自宅の食事を食べることになるので入院時ほどにはカロリーコントロールができなくなります。

体の状態が改善するにつれて、食事量も元の状態に戻ってきます。

だけど、私が訪問リハビリテーションで担当している患者さんの多くは入院前の状態ほどには体の状態が戻っていない方が多いのです。

食事量は元に戻りつつあっても、体の状態は元に戻っていないので運動量がどうしても少ない状態が続きます。

体重の増減というものはいろんな要因があるのでしょうけど、わかりやすく表現すると

  • 食事などで摂取したカロリー
  • 運動で消費するカロリー

これのどちらが多いかで増減すると考えられます。

食事で摂取するカロリーの方が多いと体重は増えるし、運動で消費するカロリーが食事で摂取するカロリーを上回れば体重は減っていくと考えられます。(ほんとはもっといろんな要因があるけどね)

リハビリテーションが必要な患者さんの場合は運動で消費するカロリーがどうしても少なくなってしまいがち。

だから、

「入院中は減っていた体重が、退院とともに元に戻ってきた」

っていう利用者さんは非常に多くいます。ウェスト回りがやせていたから普段着とかパジャマとかサイズを小さめのをわざわざ買ってきて着ていたのに、最近は元々のサイズの服でちょうどよくなってきたって患者さんもたくさんいます。

できることなら元の体重を超えないようにしてほしい

リハビリテーション的な視点で見ると、運動機能がかなり元の状態に近づくまでに回復している場合であっても体重は軽いほうが体への負担が少なくて済むので、退院時の体重が元々の体重よりも軽いならなるべく軽い体重を維持してほしいなって思います。

リハビリテーションが必要な方の場合、もともとの運動量を同じだけの動きや生活を退院後も行える方は少ないように思います。そうすると、どうしても運動でカロリーを消費することが難しくなってきます。

入院前と同じだけの運動を行えるのであればいいのですが、同じだけの運動を行えないと消費するカロリーが少なくなってしまって、食事で摂取するカロリーを減らすことができません。

その結果退院すると少しずつ体重が増えていって元の体重へと戻ってきてしまいます。

体重が増えると足腰への負担が増えていってしまうので、歩きづらくなったり膝や腰が痛くなったりすることもあります。

だから、体重はなるべく増えすぎないように注意する必要があります。

運動量を増やす

散歩をする、デイサービスの回数を増やす、そんなことでも運動量を増やすことはできます。

残念ながら私が関わっているような訪問リハビリテーションではなかなか運動量を増やすことはできません。訪問リハビリは長くても60分のリハビリテーションです。60分頑張って運動しても、他の時間に寝たままであっては体重を減らすほどの運動量にはならないことが多いのです。

動けるならなるべく動く、歩けるならなるべく歩く、デイサービスに行っているならデイで動く、回数を増やせるならデイサービスを増やす、細くながーく運動できる状態を確保することから始めることが大事だと思います。

リハビリテーションが必要な状態の方にとって急激で極端なダイエットは難しいので、1年2年くらいの目標を立てながらじっくりと取り組んでいく必要があると思います。

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2018年同時改定や2025年問題、地域包括ケアシステム、子どものリハビリテーション、そんなテーマでさらに価値あるコラムを書いています。

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