【リハビリ・看護師】新人指導とカルテ書きと残業

2015年5月の山形県での「ワークライフバランス」の講演のときにご質問いただいたことの一つに、「残業をどのように減らすか」って課題がありました。特に新人セラピストや若手セラピストはカルテやサマリーを書くのに時間がかかってしまいやすい。その結果残業となってしまう。このことについてどう対応するのかってことを考えてみた。病院勤務の看護師や理学療法士、作業療法士、言語聴覚士のカルテの書き方の指導についてやまだ流にまとめています。


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書くことに対しての能力

確かにこれまでいくつかの職場で経験してきたことですが、カルテやカンファレンスで用いるサマリーなどについて、なかなか書けない若手セラピストはいるようです。新人の頃なら経験が浅いので、書けない場合でも許されます。だけど徐々に経験を積んできてもサマリー一つに何時間も時間をかけるようならそれはやはり能力が低いとしか言いようがありません。

学会発表のレジメのように、自分の考えや表現方法について試行錯誤する場合は多少なりとも時間をかけてよいものを仕上げる必要があります。

だけど、カルテやサマリーってものは担当している患者さんの情報や実施したことを整理するだけなので、普段その患者さんのことについて考えていることをまとめるだけですから、慣れてくれば徐々にまとめる速度は速くなるものと考えています。まとめられないのは、普段何も考えずにその患者さんにかかわっているからなのです。

カルテを書くのが遅くなる理由としては

  • 電子カルテなどの場合、タッチタイピングのスキルが低い
  • 書く内容をまとめられない


大きくはこの2点だと思います。

書く内容はしっかりしていても、パソコンなどのタッチタイピング、キーボード入力する速度が遅いと時間がかかります。業務でパソコンを使う以上やはり、タイピングの能力はしっかりとスキルアップさせる必要があります。それだけで残業はかなり減ると思います。

タイピング能力が低いならそれはしっかりと練習させる必要があると思います。

「書く」ことに対しての指導

新人の看護師やセラピストでカルテ書きで帰宅が遅くなる人の場合、多くは

何からどのように書くべきか、悩む

のだと感じています。学生にも指導していますが、自分の経験したことを頭の中で整理して、言語化する能力が低いのです。とにかく自分のやっていることを常に頭の中で整理して、それをアウトプットするという経験が低いのです。

だから、患者さんにかかわって、看護やリハビリテーションサービスを提供しているにもかかわらず、それをカルテに書くというアウトプットができないのです。何もしていないから書けないのではなく、アウトプットする能力が低いのです。

この点を指導しないと、書く能力は向上しません。

口頭でその日の出来事を報告させる

新人看護師やセラピストに対して、毎日でなくてもいいと思いますが、定期的に

その日の患者さんとの出来事を、定期的に報告させる

10分でも20分でもいいので、1人もしくは2人程度の患者さんとのリハビリ内容などの報告を口頭でさせてみてください。書けない人っていうのは頭の中で考えていることをアウトプットすることが苦手なので、口頭でも報告することが難しいのです。

だから、口頭で報告することを定期的に行うことでアウトプットする習慣を身に着けさせるのです。

  • どんなアプローチをしているのか
  • なぜそのアプローチを選択したのか
  • その日の患者さんの状態はどうだったのか
  • 家族にどのような説明をしているのか

アウトプットするために必要な質問をいくつかしてみてください。新人さんでも患者さんとはかかわっています、だけどそれをどのように整理して表現すればよいのかってことがわからない人が多いのです。だから、その頭の中の思考の交通整理を手伝ってあげるようなディスカッションを定期的に行うのです。

そうすることで、徐々にアウトプットすべきポイントというか要点をつかんでもらうのです。

自分の実践している治療をカルテに書いたり、サマリーにまとめたりする時のポイントを質問形式にして報告させることで、アウトプットの経験を高めるのです。

月に1回くらいはレポート提出させる

私が新人だった頃の直属の上司は指導に厳しい方でした。でもそのおかげでサマリーを書く速度は上がりました。書くことも苦手ではなくなりました。

新人の頃のケースステディーで提出するレジメは、ほぼ毎回書き直しをさせられました。ひどいときには何度も書き直しさせられました。表現の方法や書くべきポイントなどの整理が不十分だったからです。当時は辛かったのですが、今では愛のムチだったんだろうなって思えるようになりました。

A4用紙1枚くらいの簡単なレポートでよいと思います。

  • 患者さんの概要
  • 治療上の課題や問題点
  • アプローチの内容
  • アプローチの改善点

これくらいのことを、まとめて月1回担当している患者さんのうちのだれか1人だけでいいから書かせてみてください。1か月で1枚、1年で12枚のレポートが出来上がります。毎月毎月書かせて、アドバイスすることで書く能力が少しアップすると思います。

「話す」こと 「書く」ことのアウトプット

  • 口頭報告でのアウトプット
  • レポートでのアウトプット

口頭報告⇒「話す」、レポートでのアウトプット⇒「書く」

「書く」「話す」という2つの側面から頭の中の思考を整理しアウトプットさせるというトレーニングを新人指導として行ってみてはいかがでしょうか?

ベテラン看護師さんや経験のあるセラピストなら自然と行えている「思考の整理」は新人には難しいのです。そして、「書く」「話す」という行為も苦手なのです。学校で学んでいるって誤解している上司もいるようですが、学校ではそのようなことを指導していません。

授業中にノートを書くのは板書を機械的にコピーする作業をしているだけなのです。自分の考えを整理してアウトプットしているわけではありません。
実習のレポートは自分の考えをアウトプットする作業なのですが、実習期間中だけのことなので絶対量が少ないのです。

少なくとも新人期間の1年間はこの「アウトプット」経験を積み上げないとカルテ書くことはできません。

一度取り組んでみてはいかがですか?

新しい学びの形を提供しています。
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