20分、40分、60分  (2012.4.8.記)

タイトルを見て「あー、あれか!」って思う人は私と同業者の方だと思います。
この4月から診療報酬、介護報酬の同時改定がありリハビリに関することがいろいろと変りました。
私の主たる収入源である訪問看護ステーションからの「PT・OT・ST」による訪問の介護報酬がこれまでの「30分未満」と「30分以上 1時間未満」の2種類から「20分」「40分」「60分」への細分化されました。「60分」でこれまでの「30分以上1時間未 満」の介護報酬とほぼ同額となりました。私の知る多くの事業所はこれまで「30分以上1時間未満」で訪問し実質「45分」前後のサービス提供を行 っていた事業所が多く、改定後は「60分」でサービス提供しないとこれまでと同程度の収益を上げることが困難となりました。
サービス提供の時間を増やさないと同じ収益が上げられないということは1日にこれまでと同じ件数を訪問すると 業務時間が長くなるということです。また「40分」を選択される方が多くなると減収ということになります。収益を確保しよ うとすると勤務時間が増大、かといって「40分」が多くなると勤務時間は変わらないものの収益が減るという構図です。
経営者の視点から見ると結構大変な改定です。これまでと同じ収益を上げることが難しくなると思われます。実際、月給制ではなく歩合制で 1年ごとに契約を更新するという事業所のスタイルの場合、歩合でもらうことのできる金額が減額となる事業所もあります。私のお給料もこれまで と同じ訪問件数だと減ることになりそうです。
一方、利用者さんの視点から見るとどうでしょうか? 時間を選択できる幅が広がり、「20分」「40分」だとこれまでよりも価格が安くなります。そういった意味では必要なサービスを選択しやす くなったと思います。実際わたしの担当の方でも、体力のない高齢者の方は「40分」を選択されている方が多いですし、みっちりリハビリを受け たい方は「60分」を選択されています。選択の幅が広がった点は評価できます。
しかしながらそれに見合う対価は減額というものです。正直ちょっと辛い。くわえて今回の改定の目玉であった訪問介護 事業所との連携についても訪問看護ステーションの場合は制限があります。
事業所のPT・OT・STが訪問介護事業所のサービス提供責任者に対して利用者さんに関しての指導を行った場合に「連携の 加算」がつくことが今回の改定で決まりました。ところが、訪問看護ステーションに所属しているPT・OT・STが指導を 行ってもこの加算を取ることはできません。それ以外の病院や診療所や老健のPT・OT・STでないとこの加算を算定できないのです。同じ職 種でありながら、医師の下で働いている事業所のセラピストでしか加算の対象にならないのです。「それはあんまりやあー!」って感じです。同 じ職種なんだからきっちり指導できますよ。所属には関係ないと思うんやけどなあ。
アルバイト先の訪問看護ステーションは、訪問介護や居宅支援、福祉用品レンタルなどを展開しています。ここで、私が訪問介護のサービス 提供責任者にアドバイスをしても加算は取れません。同じ職場にいながらアドバイスしても加算は取れず、わざわざ他の事業所へアドバイスを依 頼しないといけないなんて、非効率としかいいようがない。
色んな意味で驚きの多い改定となりました。4月・5月・6月と働いてみないと月収がどうなるかわからないし、勤務内容もどうなるかもわかり ません。働きかをかえることになるのでしょうか?

新しい学びの形を届けます
やまだリハビリテーション研究所noteサイト

2018年同時改定や2025年問題、地域包括ケアシステム、子どものリハビリテーション、そんなテーマでさらに価値あるコラムを書いています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です