「握り」とか「つまみ」動作を向上させるリハビリのこと

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スプーンやフォークや鉛筆などの握り方が未発達な場合、強制的に握り方を変えて道具を使用させているようなことを見かけますが、あまり効果的ではないと感じています。じゃあどないすんねんってことを書いてみる。

子どものリハビリテーションに関わっている作業療法士の視点です

シリーズで書いていますので他の記事はこちらからどうぞ
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つまみ動作を見ていますか?

指先をどれくらい動かして物をつかんだり、おもちゃで遊んだりしていますか?

指の動きが上手になってくれば、スプーンとかクレヨンとかの持ち方も上手になってきます。

親指と人差し指で「O」の形を作るようにして、親指の先と人差し指の先っぽあたりでつまむ動作と、

親指と人差し指でつまむ

5本指全部を使ってつまむ動作だと、発達的に見ると少し違うんですよね。

5本の指でつまんでしまう

親指と人差し指だけでつまもうとしても、他の3本の指が一緒についてきてつまんでしまう動作になってしまうことがあります。
運動発達的に未熟なのです。

「何歳?」「いくつ?」

って子供に聞くと、手の指で「1歳」とか「2歳」とか見せてくれることってありますよね。親も一生懸命に教えますよね。だけど「3」って結構難しいんですよね。他の指も一緒に動いてしまうことって多いですよね。

きちんと「3」ができる

上手くできない「3」

あんな感じで、自分で動かそうと思っているけど、他の指も一緒になって動いてしまって意図している通りに動かないことがあります。
運動発達的にはまだちょっと未熟なんだってことです。

動かそうと思っていても動かせないのです。

「動かそうと思っていても動かせない」ってのがわかりにくいかな?
大人の人でも、「耳を動かせる」人もいるけど、動かせない人もいる。

足の小指を外側に広げることができる人もいれば、動かせない人もいる。(足の指でパーをするってことね)

動かせる人にとっては簡単なことだけど、動かせない人にとってはいくらやってもすぐには動かせるようにはならないのです。(耳は難しいけど、足の小指はトレーニングすればだいたい動かせるようになります)

だから自分で意図して上手に動かせないのに、強制的に握り方だけを変えても上手にできないのです。

握ったり、つまんだり

強制的に握りの方法を変えるよりも、積極的に手を使う遊びをするほうがいいと思います。

指先の動きが良くなって来れば、握りの形は変わってくることが多いのです。

ブロック、ままごとトントン、おはじきやビー玉、積み木、くるくるチャイムなどなどいろいろありますよね。

鉛筆とかクレヨンとかの握りの練習をしているケースで、ひたすら何かを書かせたり、塗ったりしている場面を見たりすることもありますが、なかなか続かないですよね。課題の中身が楽しければ子供たちも熱心にしてくれますが、僕の経験ではすぐに飽きてしまいます。

だから、筆記用具を使った課題ではなくて他のおもちゃなんかを使って指先を積極的に使う方が子供の集中力も持続します。

  • 大きなものからだんだんサイズの小さなもの
  • 立体的なものから、ちょっと平べったいもの
  • 硬いものから変形したりして柔らかいもの
  • どんな持ち方でもできるもの、向きやつまむ部分が決まっているもの

形や素材、大きさなどに変化を与えることで、指先のリハビリテーションは進めていくことができます。

「向き」っていうのは、

「黒ひげ危機一髪」っていうおもちゃがありますよね。

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こんなやつ。

これって平べったくてつまみにくいんですよね。そのうえ、剣の先を持っていたら刺せないし、剣の向きをきちんと合わせないと刺さらないでしょう。

「向き」を合わせるためには指先だけではなくて、手首とか腕の向きとか合せないとできないし、片手で刺そうとしたら樽が倒れてしまうので、もう一方の手で樽をきちんと押さえないといけないですよね。

指先で剣持ったまま力を入れて刺せる子供もいれば、指先でつまめるけど剣を刺すときは手のひらを使って握りこんでしまう子供もいます。指先でつまんだまま刺せる子供の方が発達的には上手な場合が多いです。

つまむだけではなくていろんな要素の運動が複合されています。

こんな感じで、スプーンやフォークの握りを上手にすることを考えるなら、手首や指先を動かす課題に多く取り組んでいく必要があります。

そのうえで、現時点での指や手首や腕の動きの段階に合わせて遊びやおもちゃを選択する必要があります。

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