【生活行為向上リハ加算】全国で月400件しか算定されていない!!ダメだこりゃ!

2015年度の介護報酬改定で、生活行為向上リハビリテーション実施加算が新設された。通所リハビリテーション事業所で算定することのできる加算なんだけどね。この加算の算定要件を満たすための研修会はものすごく人気があって、大阪のスタッフであっても受講できないからわざわざ東京とか遠いところに行って研修を受けてきた人もいるくらい人気だった。だけどその現状といえば悲惨なものだ。そんなことを書いてみた。

※追記 このコラムの「続き」をnoteサイトに書きました。※追記 このコラムの「続き」をnoteサイトに書きました。
わずか400件の算定という事実と次期改定の逆風


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400件ってマジ?

介護給付のデータっていうのは結構公開されているんですよね。

介護給付費等実態調査:結果の概要(厚労省へのリンク)

ここに月報っていうのが掲載されている。毎月どれくらいの介護給付がどれだけ算定されているのかっていうデータが掲載されている。

僕の数字の読み方が間違っていなければ、この月報に掲載されている「生活行為向上リハビリテーション実施加算」の算定件数は300件~400件で推移している。

生活行為向上リハビリテーションの算定要件となっているリハビリテーションマネージメント加算2はだいたい5.5万件前後だ。リハビリテーションマネジメント加算1は36万件くらいとなっている。

9月以降の月報を見れば、「生活行為向上リハビリテーション実施後継続減算」っていう項目もあることから、生活行為向上リハビリテーション終了後も継続している利用者さんが出てきている事業所もあるようだ。

大体どの月報を見ても

生活行為向上リハビリテーションは300件~400件程度で推移している

これってマジ?

大丈夫なんか、リハビリテーション専門職たちよ。

老人保健施設には必ず通所リハビリテーションが併設されている。

全老健のホームページによると全老健に登録している老健は3600以上あるそうだ。病院や診療所に併設されている通所リハ事業所もあるから、通所リハ事業所の総数はもっと多い。

仮に老健施設のすべてが生活行為向上リハビリテーションを実践して加算を算定していれば月報には少なくとも3000件以上となっているはずなのに、その1割だ。

だめだ

2018年に向けて誰も動いていない

2018年の同時改定に向けて、さらにはその先の2025年とか2035年に向けてリハビリテーション専門職は全力で取り組まないといけないってことを、昨年有料ブログで書き続けてきた。

「2018年同時改定に向けてリハビリ専門職がすべきこと」

160名以上の方が購入して、読者さんの中にはそこに書いたこと実践してくれているっていう報告もいただいた。

1年間かけて、リハマネ加算2算定者を増やし家族やケアマネとの話し合いを重ねて、生活行為向上リハビリテーション実施加算を5名くらい算定するようになった通所リハ事業所も出てきた。

日総研からも依頼されて連載記事を書いた。

それでも、厚労省のデータでは

月間400件なんだ!

僕のブログが微力で、雑誌への連載も読まれていないのかもしれない。

だけど、この400件っていう数字に危機感を感じている人はどれくらいいるのだろう!

2018年同時改定に興味ないのか?他人任せなのか?

厚労省の期待に応えてない

先ほどの全老健のホームいページをもう一度見てほしい
全老健のページ

このページの最後の方に注目してほしい。特に作業療法士の人たちはしっかり目を開いてみてほしい。以下引用してみる。

介護・看護職員の配置は、各施設とも3:1(ただし、経過措置として介護老人福祉施設で4.1:1以上で差し支えないこととする)ですが、リハビリテーションの専門職であるOT(作業療法士)、PT(理学療法士)またはST(言語聴覚士)を必置としているのは老健施設だけです。

些細なことかもしれないけど、リハビリテーション専門職を併記する場合たいていは PT OT STの順で書かれている。

だけど全老健の記載は、法律文などの引用をのぞけば OT PT STの順で記載されています。

これは老人保健施設で作業療法士が重要視されていることの表れなんです。

生活の場に踏み込む、生活にアプローチするのは作業療法士なんです。

生活行為向上リハビリテーション実施加算はまさに生活行為に踏み込んでいくべきものでしょう。

厚生労働省も、リハビリテーション専門職が実践する活動と参加へのアプローチにものすごく期待している。

日本作業療法士協会は生活行為向上マネジメント加算の研修会も実施している。

だけど、生活行為向上リハビリテーション実施加算が400件ってことはそういったリハビリテーション専門職、中でも作業療法士への期待に全く応える言ことができていないという現実だ。

研修会を受講するだけで、算定するための行動に移せていないってことだ。

言い訳はいりません!

  • ケアマネジャーさんが算定に非協力的
  • 家族に説明できない
  • 医師が協力してくれない
  • 時間が足りない
  • マンパワー不足


算定していな事業所のリハビリテーション専門職はきっとこんな言い訳をするでしょう。言い訳するなんて簡単なんですよ。

だけど、介護報酬の改定では誰もそんな言い訳を聞いてはくれないんですよ。

介護報酬の改定の分科会などで話し合われるときに参考とされるのは、現実のデータです。言い訳をいちいち聞いてくれるわけじゃあないんですよ。

せっかくリハビリテーションを評価して、リハマネ加算や生活行為向上リハビリテーション実施加算を新設したけど算定する事業所がないんだったら、無駄だからやめよう、加算の廃止だ!

って方向に動いてしまう可能性がめちゃくちゃ大きい。

僕はめちゃくちゃ危機感を感じているんだけど、あなたはいかがですか?

実践しているところもある!

2015年の介護報酬の改定以降、コツコツと努力を重ねてリハマネ加算2を算定して、家族やケアマネや他事業所と連携をして、リハビリテーション会議を開催して生活行為向上リハビリテーション実施加算を算定してきた事業所を知っています。

その事業所は、いまでは介護予防事業にもかかわるようになりつつあります。

その事業所も決して順風満帆ってわけではなかった。だけども必要だから実践した。「2018年同時改定に向けてリハビリ専門職がすべきこと」を読んで必要性を感じたからだ。

こうなってくると、行動しているリハビリテーション専門職のいる事業所と行動していない事業所との格差は広がる一方だ。

だけど、行動していない事業所が業界の足を引っ張っている。

何も実践していないリハビリテーション専門職は考え直すべきだ。

(2017年1月26日追記)
noteサイトにこのコラムの続きを書きました。
わずか400件の算定という事実と次期改定の逆風
 
 
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⇒⇒「2018年同時改定に向けてリハビリ専門職がすべきこと」

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