いつになったら地域で働けるのか =地域に出るタイミング=

「新卒で老健や訪問、特養は難しいからまず、病院で経験を積みなさい」
っていうような指導をしている教員が存在しているということを若手のセラピストに教えてもらいました。ベテランセラピストでさえ、そのような指導をしていると聞きます。これって正しいのでしょうか?

  • 地域に出るならまずは、病院で働いた方がいいですか?
  • 新卒で地域は大変ですか?

実習生さんや、研修会で若手によく聞かれるのがこの手の質問です。老健で7年訪問で8年ほどやってきた経験から言えるのは、いつでも地域で働くことはできますよ ってこと。

新卒で地域は無理なのか?

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の養成校で就職活動をしている学生に対して

「新卒で老健や訪問、特養は難しいからまず、病院で経験を積みなさい」

っていうような指導をしている教員が存在しているということを若手のセラピストに教えてもらいました。ベテランセラピストでさえ、そのような指導をしていると聞きます。

  • 病院で経験を積む
  • 地域は難しい

この二つはイコールではなく、全く別のことであるにもかかわらず「地域は難しい=病院で経験を積む」というように捉えられているような気がします。

地域で働くために必要なスキルや知識が必ずしも病院で経験を積むことによって蓄えられるとは思えません。

病院で積んだ経験が訪問リハビリの現場で全く通用しない ということを、訪問現場で見たことがたくさんあります。けっして病院勤務を否定するわけではないのですが、 病院での経験が100%訪問や地域の現場で通用するとは思えません。

病院で経験を積むということ

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の養成校の教員が言うところの

「病院で経験を積みなさい」

って言う病院での経験ってなんなんでしょう?私なりに考えられる病院で経験を積むってことのメリットは

  • 急性期や回復期での患者さんの変化をみることができる
  • 地域や訪問で経験する患者さんの、病院での状態を把握できる
  • 多くの疾患を経験できる
  • 医師や看護師など医療職の多いところで、比較的安全にリハビリテーションが実施できる
  • 先輩からいろいろ教えてもらえる

こんな感じでしょうかね。急性期や回復期でしか経験できないこともありますね。急性期や回復期といわれる時期に、対象者の方がどのような状態にあるのかっていうのは確かにこの時期に入院している病院でしか見ることはできません。

しかし新人セラピストが、リハビリテーションの経験をするってことだけなら病院でなくても経験することできますよね。

医師や看護師など医療職の多いところで働くことは、新人や若手セラピストにとって安心感はあると思います。何かあれば院内の他職種に助けてもらえるってことですよね。それは病院で働いている大きなメリットだと思います。

でもね、老健や訪問を利用している利用者さんは、そういった不安定な病状にある時期を脱している方も多いので、しょっちゅうトラブルに巻き込まれるってことはないんですよ。

それに7年間回復期リハの病院で勤務していた時にも、患者さんの急変に出会ったことはほとんとありません。

だから、病院で経験を積んだからといて患者さんの急変等のリクスに適切に対応できるスキルを身につけることはできない と思います。

病院のほうが勉強できるよ

これも地域に出る前に病院で勤務しなさいって言われる理由の一つかな。これって本当に病院勤務のほうが勉強できるのでしょうか?

その病院に勤めている先輩のスキルや知識は一流なのか

多くのセラピストが勤務している回復期リハビリテーション病院で働いている理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は知識や技術が確かな一流セラピストばかりなのでしょうか?

誰がその技能を評価して一流だと判断するのでしょうか?

リハビリテーション職種は医療業界では少数派なのでその スキルが低くても ばれることはありません。だから必ずしも病院で働いているから、確かな技術を先輩から学べるとは限らないのです。

リハビリ業界のパイオニア(開拓者)たち

この業界のパイオニアといわれるような、たっぷりとキャリアを積んでいるような大先輩たちは、当然のことながら知識や技術を教えてくれるような先輩が存在しないころから、理学療法や作業療法、言語聴覚療法のサービスを患者さんに提供してきました。

先輩がいないからといって質の低いサービスを提供していたのでしょうか?

決してそんなことはないと思います。そういったパイオニア(開拓者)がいるからこそ、私たちがいるんですよね。けっして、十分な研修を受けることができなかったそういった世代の人たちも、しっかりと自ら学ぶことで、患者さんから多くのことを学ぶことで成長してきたはずなんです。

そういった時代に比べれば、研修会が豊富なこの時代において領域や働いている場所で学べないなんてことはあり得ない。

地域リハビリテーションのスペシャリストは地域から生まれる

その領域で長く経験を積むからこそ、その領域のスペシャリストになれるのではないでしょうか?以前、私が主催する「やまだリハビリテーション研究所」においても 新卒でも地域で働ける! という研修を実施しましたが、今の時代なら新卒で地域に出て、立派に働いているセラピストは大勢います。

「病院で経験積んだほうがいい」

という言葉を否定はしませんが、病院で経験を積まなければ地域では通用しない とは思いません。多くの団体が多くの研修会を開催している現在、病院以外で学ぶことのできる環境はたくさんあります。

病院でしか学べないことは少なくなっているのが今のリハビリテーション業界です。安易に「病院で経験を積んだほうがいい」という言葉を使うことの間違いに気づいてほしいなって思うのです。

それでも不安なら老人保健施設!

地域に出たいけど、やっぱり不安

そんなあなたは、老人保健施設に勤務しましょう。

地域に出たい方の不安の多くは

「訪問業務のような一人で働くのは不安」とか
「セラピストが一人しかいない職場は不安」でしょう。

それなら老人保健施設がおすすめです。老人保健施設は

  • 入所
  • 短期入所
  • 通所リハビリ
  • 訪問リハビリ

など、介護保険で理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が提供することのできるリハビリテーションサービスのほとんどを提供することができますし、セラピストが一人しかいないというような老健は少なくなりつつあります。将来的には訪問にチャレンジしたいなって考えている方にとっても、老健で経験を積むことは非常に魅力的だと思います。

いつでも地域に出ることはできる!あなた次第です。


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2018年同時改定や2025年問題、地域包括ケアシステム、子どものリハビリテーション、そんなテーマでさらに価値あるコラムを書いています。

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