「触らないリハビリテーション」と通所系事業所での関わり

現在2カ所の通所介護事業所、1カ所の通所リハ事業所に関わっている。少数の理学療法士や作業療法士が、マンツーマンで多くの利用者さんとかかわるには時間的にはかなりの制約がある。

だから隙間時間や休憩時間を利用して机上動作でいろんなことに取り組んでもらっている。

触らない上肢のリハビリテーション

関わっている事業所はいずれも3時間2回転で、マシントレーニングを併用している

マシンしつつ、理学療法士や作業療法士が個別的な介入も行っている。

しかしながら3時間2回転の事業所においては、リハ職がマンツーマンで多くの時間関わることは難しい。

そこで、机上動作として上肢の活動を取り入れてもらうために、100均でいろいろ仕入れてきている。

手指や上肢の運動を休憩時間などに行ってもらうためだ。

作業療法士が直接介入するのではなく、「使い方」「運動の方法」だけをあらかじめ指導しておき、空いている時間に利用者さん自身に実施してもらっている。

  • ビー玉
  • スーパーボール
  • 各種サイズの蓋つきのビン
  • ゴルフボール
  • 野球のボール
  • お手玉

こんなものをたくさん用意している。

定期的な評価と実践

手指の機能や上肢機能に課題がある場合、あらかじめ作業療法士として評価を行い、どのような「課題」取り組むのかというアプローチを決定する。

そのアプローチの中で、利用者さん自身が単独で行うことが可能なものについては、作業療法士としてはマンツーマンでかかわらずに、利用者さん自身に実践してもらっている。

上肢機能の変化もあるし、課題の難易度の調整などもあるから、時々チェックしたり再評価することは必要であるが、通所のスペースは広くないので、見守ることは容易である。

通所に来る利用者さんに主体的に取り組んでもらうことに意義がある。

利用者さんが触ってもらうことに慣れてしまうことで利用者さんの主体的な活動を阻害してしまうことになるからだ。

今、作業療法士の竹林 崇さんが書かれた本 「上肢運動障害の作業療法」を読んでいる。

その59ページにこのような記述がある。

「対象者の身体に触れるアプローチ」を実施した場合、対象者から「(作業療法士)と一緒だったらできるのに」という声を聞くことが多い。これは作業療法士が介助したり、徒手的に関わった際に対象者は「作業療法士と一緒だったらできそう」という今後の成功体験を予測している可能性がある。
これが繰り返されると、獲得した機能を独力で実場面に近い状況で「麻痺手を使う」ことへの成功体験予測は生まれず、「作業療法士との1対1の練習」に対して依存を高めることになりかねないと考えている。
著:竹林 崇「上肢運動障害の作業療法  麻痺手に対する作業運動学と作業療法治療学の実際」より引用

同じ経験を何度となくしてきた。

病院のリハビリではなく、在宅のリハビリにおいては利用者さん自身が主体的に行動していただくことが重要だ。何よりも利用者さん自身が行動することがリハビリテーションなんだ。活動と参加につなげるということは、いかに主体的に動いてもらうかってことが大事なんだ。

そのためには、徒手的にマンツーマンだけを延々と繰り返していても効果は低い。

マンツーマンの徒手的な関わりが必要な部分と、利用者さん自身が主体的に実践する部分のアプローチを併用する必要がある。

通所事業所では、訪問リハビリテーションに比べるとリハ専門職がマンツーマンでかかわる時間は少ない。

だからこそ、利用者さん自身が主体的に活動する工夫が必要だ。

そのために理学療法士や作業療法士は触るリハビリテーションのことだけではなく、触らないリハビリテーションの工夫をすることが必要だと考えている。

触らないリハビリテーションはけっして対象者さんを「無視して放置」する関わりではありません。定期的に評価しながら課題を選定することも必要なのです。

竹林OTの著書はそういった意味でも大変参考になる1冊です。

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