ベッド上端坐位の評価(学生さん向き)

学生さん向きにいろいろなADLのことを書いていますが、将来的には更衣動作や食事動作につながることになる端坐位のことについて書いてみる。とりあえずベッド上での端坐位の評価というか、こんな視点で現場のリハビリスタッフは見てるんですよってことを理解してもらえたら嬉しいね。


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ベッド上端坐位のこと

ベッドから体を起こして、両足を床におろして座った状態を、ここでは「ベッド上端坐位」と呼ぶことにします。

ベッドの上で座るっていう表現だけなら、ベッドの背もたれの部分を起こして体を起こして、足を伸ばしたままベッド上で長坐位をとるのも座位と表現できますます。そのような状態ではなく、足を床につけて座っている状態について書いていきます。

ベッド上端坐位の特徴

ベッド上端坐位を安定して保持できるということは、椅子座位も安定する可能性が非常に高い。ベッド上端坐位の特徴としては

  • 背もたれがない
  • 座面が柔らかい

ベッドに腰掛けて座っているのだから、当然ながら背もたれなんてないし、ベッドの上にあるマットレスやエアーマットなんかの上に座ることになるから椅子なんかに比べると座面は柔らかい。だから、ベッド上端坐位が安定していて、更衣動作なども端坐位のまま可能な患者さんなら椅子座位も安定していると考えられる。

褥瘡予防のエアーマットなんて商品の種類や、設定によってはものすごく柔らかくて座りにくい。

色々な環境を考慮すると必ずしも断言できませんが、筆者の主観的には、「背もたれのある椅子での座位」と「ベッド上端坐位」を比較すれば背もたれがなく、座面も不安定になりやすい柔らかなベッド上端坐位の方が難易度は高いと考えることができます。

椅子座位を取れる方であっても、ベッド上端坐位が不安定になってしまう患者さんっていうのは時々います。

椅子座位の安定=ベッド上端坐位の安定ではありません。

椅子座位とベッド上端坐位では環境の条件が異なるから、両方評価する必要があります。

ベッド上端坐位でのバランスの評価

たんに、座れるかどうかっていうことも大事だと思うけどベッドを使っているってことはそれを中心に生活しているという事なので生活の一つとして評価する必要がある。

  • 1人で起き上がって、座位をとることができるか
  • 上着の着替えができるか
  • 靴をはいたり、靴を脱いだり、靴下をはいたりできるか

ベッドで端坐位を保持できるという事だけでは、その他のADLにつながらない。

<b>一人で起きることはできないけれども、介助して起こしてもらえたら端坐位の保持はできるっていう患者さんもいる。

座れるけど、そこまでの姿勢変換には介助がいるなら生活に自立にはつながらない。姿勢変換もリハビリテーションの課題となるからだ。
だから、座るだけの評価をするのではなくて、座るという過程の前後の評価もきちんとしてほしい。

着替えたり、靴の着脱ができたりするってことは、ベッド上端坐位のバランスは安定していると判断できる。

上着の着替えは何とかできるけど、靴や靴下などの下方へのリーチが出来ないっていう患者さんもいる。まだ少しバランスが不安定なんですよね。だから、安全のためにはベッド上ではなくて車いすなどに移動してから更衣するほうが安全面では良い場合もある。

このように、ベッド上端坐位でのバランスの評価はたんに座り続けられるという事ではなく、何らかの動作を行えるかどうかってことがADLへの支援を考える場合には重要になってくる。

ベッド上端坐位への支援(アプローチ)の考え方

バランスが不安定な場合には、ベッド上端坐位にこだわるのではなくもっと安全な場面でアプローチするほうが良い。

車いす ⇒ 肘掛と背もたれのある椅子 ⇒ 肘掛なし、背もたれのある椅子 ⇒ 肘掛も背もたれもない椅子

バランスだけを考慮すると、バランスの改善に合わせて、座った状態で体をかこっているものを徐々に少なくしていく。丸椅子のように背もたれもないような椅子に座って更衣動作ができるようになれば、ベッド上端坐位でも更衣動作ができる可能性は高くなる。(ベッド上端坐位の方が座面が柔らかいので、丸椅子で安定していても、ベッド上では不安定になる可能性はある)

ベッド上での更衣などが不安定なら、車いすや椅子などを積極的に利用するほうが良い。

リハビリテーションでバランスが安定するようになれば、積極的にベッド上端坐位で更衣動作などをすればよいが、バランスが不安定な期間は車いすなどを利用するほうが安全ですね。

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2018年同時改定や2025年問題、地域包括ケアシステム、子どものリハビリテーション、そんなテーマでさらに価値あるコラムを書いています。

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