【リハビリテーション】社会人からの転職のこと

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社会人経験者の方が、転職してリハビリテーションの担い手である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士を目指すことも多いようです。専門学校や大学も社会人入試枠やAO入試枠などを設けて少子化対策として社会人の受け入れにも積極的です。そんなことを書いてみました。

社会人から転職してリハビリテーション

社会人経験者や大学卒業した方などが、転職や新たな進学先として理学療法士や作業療法士、言語聴覚士を目指すケースも相変わらず多い。私が非常勤講師として講義を担当している専門学校でも毎年、高卒に混じって社会人経験者の学生はいる。

少子化や大学全入時代といわれているように、リハビリテーション科などを設置している大学や専門学校でも受験者数の低下に何とか歯止めをかけるために、社会人への門戸を開いている学校は多い。

だから、受験対策しっかりすれば入学できる可能性はある。

30代や40代でも大丈夫か?

30代や40代で理学療法士や作業療法士、言語聴覚士を目指そうという方もいると思う。

「大丈夫でしょうか?」

みたいなことがQ&Aサイトなんかにものっているが、何を基準に30代や40代でこの世界に転職して大丈夫なのかって考えているのだろうか?

学力や進級のこと

学力的にどうかってことなら、それはその人次第としか言いようがない。きちんと勉強してしていけるなら大丈夫だ。だけど、専門学校や大学というところは当然ながら、成績が悪いと留年することもある。

だから、留年せずに進級して最短期間で卒業したいなら、しっかり勉強しないといけない。

それに誤解のないように書いておくが、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の資格というものは学校を卒業しただけで取得することはできない。最短コースで卒業できても資格は取得できないんです。

学校を卒業して得ることのできる資格は 国家試験を受験することのできる資格 だけです。

学校を卒業して国家試験を受験して、それに合格して初めて理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の資格を取得できるのです。だから、在学中には国家試験対策の勉強もしなくてはなりません。

実習のこと

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の学校のカリキュラムには必ず実習というものがあります。病院や施設で実地に学ぶ場です。

実習先では臨床で働いている理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の指導者のもとで実習を行う事になります。たいていは20代や30代のセラピストが実習生の指導に当たることになります。

だから、30代や40代以上の学生さんの場合、自分よりも若い指導者からいろいろ教えてもらうことになります。

「年下から指導を受けるなんてまっぴらだ!」

って思っていても学生が指導者を選ぶ立場にはありませんので、年下からの指導を受けることに強い抵抗があるならこの業界に入ることはあきらめてください。仮に年上から指導を受ける病院に実習に行って無事卒業して就職しても、結局その就職先の上司は30代くらいってことがほとんどなので、年下から指導を受けることになるのです。

このことにたいして、結構抵抗感を感じている社会人経験を持つ学生さんもいるようです。リハビリテーション業界は30代以下のスタッフが50%以上を占めている業界なんだということを理解しておいてください。

お給料のこと

30代や40代でも就職することは可能ですが、給料は当然20代で就職する新卒者と変りません。初任給は手取りで20万円超えないと思いますよ。

特に40代や50代で転職するということは、その給与がスタートラインとなります。定年を60歳と考えると、実働できる期間・年数が短くなりますから。転職前の給与と比較すると、極端に少なくなる可能性もあります。

何より、専門学校で3年、大学だと4年間の学費が必要になりますよね。私学の場合安くても年間100万円~150万円くらい必要です。学校に通っている間は、貯金とかこれまでの蓄えがどんどん減っていきます。

そうして就職しても、新人さんのお給料は手取りで20万円を超えることは難しいと思います。

そのあたりのこともしっかりと考慮して転職するかどうか考えてくださいね。

リハビリテーション業界の将来性

高齢者がどんどん増加していますよね。2040年問題とか言われています。

ちょっと乱暴な言い方ですが、高齢者が増えている間はリハビリテーションの対象者も増加することが予想されていますから、仕事がなくなるってことはあまりないと思います。

でも仕事がなくならないってことと、稼げるってことは違います。

自分たちで価格を決められない

病院で働くにしろ、施設で働くにしろ、理学療法や作業療法、言語聴覚療法の値段っていうものは、国が決めている診療報酬や介護報酬というものに縛られています。自分たちで価格を決めることはできません。

だから、高齢者がどんどん増えて仕事が減らないってことまでは予測できるんだけど、じゃあ、仕事があるから稼げるかっていうとちょっと違う。

僕たちの仕事の価格は国が決める診療報酬や介護報酬によって左右されます。それによって支払われる給料も変わってきます。診療報酬などはリハビリテーションだけに関して言うと少しずつ下がっていく可能性もあります。

高齢者に対して必要なリハビリテーションだけど、それを支える社会保障費はどんどん増えていってる。だけど国に入ってくる税金はどんどん減っているから、消費税も上がってしまった。入ってくる税金が少ないと社会保障費を出すことはできない。だから、診療報酬が下がることは否定できないんだ。

そういう点では高齢者がいるから稼げるって図式は成り立たない。仕事があるかどうかっていう考え方なら仕事はあると思う。

高齢者増加のその次は少子化

2014年現在高齢者がどんどん増えていってる。だけど、少子化問題も大きな社会問題だ。

ってことは、高齢者がどんどん増える、でも高齢だからやがていろんな理由でお亡くなりになる。高齢者の数はどんどん増えていくけど、やがては減っていくんだ。そうするとその次に待っているのは少子化世代たちの高齢者だ。

100年くらいの長期的な視点で考えたら、人口は減っていく。そうなるとリハビリテーションの患者さんも必然的に減っていくし、たくさんある高齢者の施設も淘汰される可能性がある。

こんな風に考えると、現在30代や40代の世代の方がリハビリテーション業界に転職して働くときにはまだまだ高齢者がいるから大丈夫だ。

むしろ、その先の高校生たちがリハビリテーション業界を目指して、その高校生が30代40代になるころには状況は変わっているかもしれないが、そんな先のことまではまだ見通せない。

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