7月30日・31日は第6回日本ボバース研究会学術大会に出席してきました。会員なので、総会とかレセプションにも出席してすべてのプログラムに参加しました。そんな中で考えたことを書いてみる。
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進化しているってこと
ボバースアプローチ、神経発達学的アプローチ、いくつかの表現があるけど「ボバースアプローチ」と聞いて知らないリハビリテーション関係者はいないでしょう。
だけど、人の名前を冠しているアプローチであったリ、〇〇法とか〇〇アプローチってだけで毛嫌いする専門職や医師もいる。
入門編だけを受講した人の話だったり、他の受講生の報告だけを聞いて批判している人もいる。
逆に、書籍やイントロダクションモジュールだけを受講して満足してボバースアプローチを実践している人もいる。
何がホントで、どこまでが浅い知識なのかってことを理解してもらえないまま、ボバースって名前だけが独り歩きしているって感じています。
そんな中、今回の学術大会で強調されていたって感じたのは
ボバースアプローチの研修会内容が一新されているってことです。従来の研修内容はOLD、現在の研修内容(直近のの2~3年)はNEWって表現をされていました。
医学の進歩、なかでも脳神経科学の領域の進歩により、研修内容がどんどん修正されてきているようです。
だから、多くのボバースセラピストはOLDってことになってしまいます。
だけどOLDが取り残されて、間違ったことをしているってことでもない。
最新の知見で進化する治療・アプローチ
たぶんここが一番誤解されていると思うんだけど、ボバースアプローチっていうのは特別な手技をひたすら繰り返す治療法ではありません。
特殊な動かし方とかがあって、10分1セットとか、定型的な手技を繰り返すわけではない。
紀伊先生も講演で伝えていたけど、
「100人100様のアプローチがある。だから、リハビリテーション専門職の成長やアプローチも100人100様。
定型的なセラピストになることを一番嫌っていたのはボバース夫妻」
なんだって。
だから、ボバースセラピストのトップランナーたちは常に最新の知見を取り入れながら患者さんへの治療プログラムを進化させてきた。
比較的近い位置でそのことを目の当たりにしてきた僕にとって、そんなのは当たり前のこと。
だけど、外側からボバースアプローチを見ている人たちにとっては、何やら特殊なアプローチをする集団って思われている。
だけど、最新の脳神経科学と中心とした医療の知識、先端の治療法を取り入れながらリハビリテーションを実践するのは当たり前。それを以前からやっているだけで、普通なんだと思うけど、外側からはそのことはきっとわかってもらえない。
ボバースは常に進化して最新の治療法を開発しているんだ。
だから、OLDな研修システムの中で育ったセラピストであっても、常にどん欲に新しい知見を取り入れながら治療プログラムを展開させていれば、十分にNEWになれる可能性はあるってことだ。
なんとかせなあかんな!
僕はボバースアプローチを基本にした治療法をベースにこれまで作業療法士として実践を繰り返してきました。
だけど、いろんな研修会に参加して本も読んできました。常にアプローチする手法は変わっていきます。そんなのボバースセラピストじゃあなくても当たり前。
だけど誤解されているな。
今回学術大会に参加して、そこはなんとかせなあかんなって思いました。
なにより、来年の学術大会のテーマは「地域」なんですよ。
ボバースアプローチの学術大会が「地域」をメインテーマにするんだから、僕も何かせなあかんでしょう。
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