前回の記事に引き続き、2016年のボバース研究会の学術大会に参加して考えたことを書いています。ここでは演題発表を聞いて感じたことをまとめています。上から目線になるけど、いい発表でした。
(スポンサー広告)
テーマにマッチした良い発表
基調講演に引き続いて、行われた演題発表。
僕はB会場の3演題を聴講しました。
- 重心の施設での取り組み
- 小学校への復学を目標にした失調症に対してバランスへの取り組み
- マラソンとか登山をやりたいって片麻痺の方への取り組み
3演題ともにあらかじめ基調講演を聞いていたの?ってくらい基調講演の内容にもマッチした発表スタイルでした。
わかりやすい!
PTとかOTの学会で演題発表などに参加すると、ときおり難解な用語を入れまくった発表を聞くことがあります。本人は賢さをアピールしているつもりなのかな?
誰に対して難解用語をアピールしているのかな?聞いている人が理解できていると思っているのかな?
特に、ボバースアプローチを少しかじった人がやたらと難解な用語を取り入れて発表しているような印象が強い。こんな発表があるからますますボバースコンセプトは誤解されるんだろうね。
だけど、今回の学術大会で聞いた3演題はすべて、わかりやすくすっきりしていました。よく練られていた。
質問に対して、あらかじめ用意していたパワーポイントを表示することができている人もいた。3人ともレセプションにも参加されていたので、その後もしっかり意見交換することができた。
自分の実践を自分がわかるようにまとめることは誰にでもできる
だけど、他の人に理解してもらうようにまとめるって作業はできる人と出来ない人がいる。誰に聞いてもらうのかってことに主眼を置いた場合、難解な用語を連発するのは避けたい。
とくに、PT学会とかOT学会では避けたい。
そういった難解用語を扱うような超マニアックな学会で発表するなら問題ないんだろうけど、一般の学会では多くの標準的なセラピストに理解してもらえるような発表でないと意味はない。
なんか久しぶりに、「アタリ」な発表だと思った。
3人とも、それぞれ上司の方や共同演者の方もレセプションに参加されていました。詳しく話を聞くと、それぞれ目上の方からの指導において、発表内容をバッサリ切り詰められたそうです。
いかに焦点を絞るか!
そのためにバッサリとカットしたそうだ。
しっかりと伝えるために、増やすのではなく焦点絞ってバッサリ切り詰める。
その効果しっかりでてた。
完全に上から目線ですが、
3演題しかないセッションで、すべての演題が秀逸で、すべての演者やその関係者と意見交換できるなんてことはめったにない。
っていうか、すべての演者にフロアーで話を聞いてみたいって思うことはないし、実際に話を聞ける機会も少ない。だけど3人ともに話を聞けた。それだけハズレのないセッションでした。
コメント