地域でリハビリテーションに関わっている作業療法士です。
現在は訪問看護ステーションや通所リハや通所介護などのリハビリテーションの事業所を掛け持ちしています。
大阪では非常事態宣言が発令される以前からどの事業所も必死に感染を予防するための対策を進めています。
だけど大阪のいくつかのリハビリテーション病院においても感染が確認されました。
限界がある
どれだけ感染予防対策を行っていても防ぐことは困難です。
現在週2回勤務している診療所の通所リハでもかなりしっかりと対策している。それでも不安はある。
だけど家の近所を散歩しながら街を歩いていると、そんな僕の不安をあざ笑うかのように街には人がいる。
価値観とか尺度が違うのだろう
新型コロナに対しての考え方は、対象とか価値観とか尺度の違いによって大きく変わるのだろうと思う。
訪問看護ステーションからのリハビリテーションにも関わっている。人工呼吸器をつけているようなケースにとっては、感染はホントに命取り。
だから、通所系の事業所の利用を断り、訪問スタッフも最小限にとどめて、買い物も宅配に切り替えてこもりっきりって人のブログもあちこちで見かける。
そんなブログを見ると、
自分や家族の「生命・生きること・命」を大切にした価値観の中で生活されている人たちにとっては、ぎりぎりまで引きこもる、他者との接触を避けることはとても重要なことなんだ。そのような対策を行うことの優先順位は非常に高いのである。
私が訪問で関わっている事業所では、リハビリテーションのキャンセルが多くある。
命とリハビリテーションのどちらが優先かというとその人の価値観によって異なる。どれが良くてどれがダメだということではないが、「生命」を優先する人のであれば、訪問リハビリはキャンセルすればいい。通所もお休みすればいい。
価値観や尺度、優先順位は人によって異なるのだ。
命が優先と考える人、リハビリテーションが何より優先と考える人それぞれだ。
- 命を優先する人
- 活動を優先する人
- 生活のために休めない人
それぞれの人にはそれぞれの価値観や優先すべきものがある。
町中に出る人たち
感染に対しての恐怖心が少ない人たちが、優先しているのは
「友達と過ごす」「楽しく外に出る」ということなのだろう。
生命が危険にさらされているという経験もないだろうから、「命を優先すべき」というような価値観というか順位尺度のようなものを持っていないのだ。
だからニュースやYouTubeで感染当事者差たちが発信している動画を見ても関心を持てないのだ。
そのことが悪いと思わない。そのような価値観を持っていない人たちには仕方のないことなのだ。
だから休業要請や自粛という規制では対策としては弱いのだと思うわけだ。
感染拡大を防ぐことを優先するなら、もっと強い強制力が必要だと思う。
「3蜜」なんて言葉を使うから勘違いするのだ。
屋外で10人くらいまとまってランニングしている人たちがいた。僕からすればかなりリスクの高い行動だ。
電車通勤中でも、会社の同僚と話しまくる3人組がいる。
3蜜でなくても感染リスクの高い場面はたくさんあるけど、3蜜だけ何とかすればいいと思っているのだ。
基本的には人とは合わないことが重要なんじゃないのかな。
家族はいつでも家の中で会っているのだから、一緒にいる限り家の中でも外でも家族間の感染リスクは同じだ。だから友達と会ってランニングするくらいなら家族と散歩すればいいのにな。その方が他人に迷惑をかけないだろう。
リハビリテーションに対しての個人的見解
私は経営者ではない。掛け持ち勤務している作業療法士だ。
経営者さんには経営者さんなりの価値観がある。
何を優先すべきなのか。
それに従ったそれぞれの事業所での対策を考えているのだ。
- 事業所を休止する
- 規模を縮小して継続する
- 通常通り行う
私は経営者ではないので、経営者としての価値観を持っていないから私には判断できない。
経営者が判断したことに粛々と従う。
患者さんにとってもそうだろう。
リハビリテーションというサービスを利用するのかしないのか、私たちサービス提供事業所は利用者さんたちの判断を尊重する。
町中にあふれる人をとどめることは現時点では不可能だ。
そんなこんなをひっくるめてリハビリテーションのことを考えると、個人的にはもっと大きく厳しく事業休止要請をすべきだ。
そうしなければ感染拡大は止まらないだろう。リハビリテーションにとどまらないけどね。
だけど、「リハビリテーション」と「生命」なら優先すべきなのは「生命」だ。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の仕事のほとんどに対して行政は休業要請をすべきだ、業務そのものを停止すべきだと考えている。
行政判断による一斉休止だ。事業所ごとの判断では限界だし、管理者さんたちも何を根拠に判断すべきか悩むだろう。
行政判断だと思っている。
リハビリテーション休止とQOL
通所にしろ訪問にしろ病院リハビリにしろ休止をすることでQOLが低下することはあるだろう。
私が関わっている事業所でも、通所休止中の利用者さん宅に訪問を行っている。フレイル対策、廃用症候群予防などなど目的はたくさんある。
厚労省もそれに対しては介護報酬としての請求を認めている。
だけど、QOLがすぐに低下しない人もいる。QOLが低下しても生命を保つことができる人もいる。
QOL低下をどこまで許容するかの判断が必要だ。
それを判断するのは、事業所なのかセラピストなのか本人なのか家族なのかはわからない。
それぞれの価値観なのだ。
何を優先すべきなのかなのだ。
立場や役割や価値観によって異なるのだ。
どのような決断をするにしても、これまでにない今の環境の中で下す厳しい判断なのだ。そんな厳しさを民間人が行うのは困難なことなんだ。
行政判断をしてほしいなと思う。
稼ぎを生み出す思考
繰り返しになるが、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の仕事のほとんどは停止すべきだと考えている。
そうなると、僕の収入の道は立たれてしまう。どれくらいの期間休止するかによっては、生活に困ることになるだろう。
1年間くらいなら何とかなる。僕にとっての限界はそれくらいの期間だな。
だけどその優先順位も僕の価値観によるものだ。1年ももたないセラピストもたくさんいるだろう。
1年間収入が途絶えたからといって、家の中でじっと我慢しない。
家の中にいても稼ぎを生み出す方法をもっと考え実行するだろう。稼ぎを作り出すという思考が必要なんだ。
具体的には現時点でも取り組んでいるnoteの充実だな。
◆やまだリハビリテーション研究所のnote
それと動画関連のコンテンツだな。
◆動画のコンテンツ
ほかにもあるのだろうけど、そういった稼ぐための思考が必要になってくる。
生きるためには稼がないといけない。だけど、稼ぎ方はいろいろだ。
とりとめのないコラムになってしまいました。
完全に個人的見解です。
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