コロナ禍で授業を再開できない大学が、オンライン講義として始めるところが多いと色々な報道で耳にする。私が勤務する通所介護のスタッフの娘さんが通うリハ系大学でも5月の連休明けからオンラインになるようだと聞いた。
私は非常勤掛け持ち作業療法士で、2019年からオンライン研修会を主催しています。多少なりともオンライン講義の経験のある立場から、無責任だけどちょっと心配している大学のオンライン講義について書いてみる。
◆2020年のオンライン研修会
オンライン授業のstyle
どんなスタイルでオンライン講義を展開するのかなと考えている。
基本的には二つのパターンがあるだろう。
- あらかじめ録画している講義を視聴するタイプ
- リアルタイム行うに講義を視聴するタイプ
あらかじめ録画している講義を視聴するのはYouTubeのようなものだ。
リアルタイムな講義とはZoomなどを使って行う講義。
Zoomでも講義の録画動画を流すことは可能なので、出席確認だけ行いその後は講義動画を流すってことも可能。
どちらの方法にしてもいろいろ課題はあると考えている。
録画した講義の動画を視聴するタイプの課題
大学側が講義の録画動画をどのように作成するのかによって視聴のしやすさはだいぶ異なる。
教室に撮影機材を用意して講義を撮影するようなタイプの場合、撮影機材によって見やすさは違う。研修会をビデをで録画したものって音声が聞き取りにくかったりしますからね。
マイクなどの機材選定や撮影した動画をきちんと確認することが必要です。
パソコンを使って画面をキャプチャしながら講義を録画する方がパワーポイントの資料などはきれいに表示されるので、キャプチャソフトを使える教員ならキャプチャする方がいいと思う。
◆動画作成で使用しているソフトのこと
こんな感じの動画になります。
◆https://youtu.be/F-9ueCWr5Bc
マイクの音量とか気を付けないと、聞き取りにくい動画になります。ボリュームを最大にしても聞き取りにくい動画ほど最悪な講義はありません。
リアルタイム講義
Zoomなどを使った講義での課題は、教員の側がZoomなどのアプリを使いこなせるのかどうかってことと、学生さんの側がきちんと使えるのかということ。
Zoomでは待機室機能などによって、出席を確認することは可能ですが、アカウント登録時の名前できちんと氏名を登録しないと教員の側では確認の仕様がありません。
◆Zoomの待機室機能
(外部サイトに移動します)
それと、教員側がどこで講義を配信するのかってことも大事。
授業なので、外部からの生活音が入ってしまえば学生さんも授業に集中できないし、教員の背景が生活感あふれていても、やはり問題だ。
そういった意味では大学の教室などから配信する方が良いが、教室にネット接続環境が整っているかどうかも課題になる。
特にZoomではWi-Fiよりも有線LAN接続の方が安定した講義を配信できます。そういった環境が整っているかどうかってことも課題になるな。
◆ZOOMのライブ講義で工夫すべきこと
教員のスキルと学生のスキル
講義を録画して編集する場合でも、Zoomでリアルタイムに配信する場合もそれぞれのアプリケーションをきちんと教員が使いこなせるのかどうかということも課題だと思っています。
学生の側もZoomを使いこなしたり、ネット環境を整えることが必要になる。
そういった点では、お互いにに練習する期間が必要になる。
教員は教員同士でZoom講義をお互いに実践しながら、Zoomなどのアプリを使いこなすことが必要だ。
学生の視聴環境や学習環境についてもオンライン講義開始後から、相談メールを受け付けるなどのサポートが必要になるだろうな。
私が最近直面したZoomでの課題は、講義を行っている私のパソコンの画面サイズ(表示領域)と受講生さんのパソコンなどの画面サイズ(表示領域)が異なる場合、相手側に正常なサイズで画面表示されなくなってしまうことだ。
◆画面共有で共有されている画面の表示範囲について
(外部サイトに移動します)
そんなこともあるからお互い練習しておかないと、意図する講義が行えないことがある。
同一講義で同一の受講環境を提供することへの配慮が必要になるだろうな。
大学のサーバ問題
多くの学生が一斉にアクセスすると大学のサーバに負荷がかかりアクセスできなくなることが想定される。
これについてはいくつかの大学でアクセスが集中しないように注意喚起をしている。
◆天理大学さんのサイト
(外部サイトに移動します)
サーバ負荷を回避するために、講義動画をYouTubeなどのサイトにアップロードする大学も出てくるのだろうか?
YouTubeでは特定の人にだけ動画を公開することは難しい。お金をかければできるのかもしれないが、僕が調べた範囲では難しい。もし授業料を払っていない大学外の人でも視聴できる仕様になっているのであれば、授業料を収めている学生さんにとっては残念なことだろうな。
著作権問題
色々と著作権の問題などもあるようだ。
◆https://sartras.or.jp/
(外部サイトに移動します)
◆https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57900670Q0A410C2MM0000/
(外部サイトに移動します)
最大の課題
教員の側がオンライン講義に慣れていない場合、録画配信にしろリアルタイム配信にしろ困ることがある
パソコンのカメラに向かっての講義では、受講している人の状態を確認しながら講義を進めることができないこと
パソコンに向かって講義をするというのはかなり難しい。相手の反応も見えない。
「なんとなく理解してなさそうだから、もう少し時間をかけて伝えよう」
って感じに講義を進めるのが難しいのです。
私がオンライン講義をした時に一番感じた難しさです。
オンライン講義についてまとめているコラムはこちら
◆オンライン講義のまとめ
そんなこんなで、大学のオンライン授業にはいろいろな課題があると思います。
教員さんたちは頑張って乗り越えてほしいと思います。
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