医療現場で必要なリスク管理。具体的にはどのようなことに気を付けるべきなのでしょうか?新人が知っておくのは、トラブルが発生したらどのように報告すべきかってことなんですよね。対象者を傷つけないことも大事ですが、自分の身を守ることはもっと大事、20年以上現場一筋で働いている作業療法士が新人・若手の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士向けにまとめた新人・若手向けシリーズの第6弾です。
リスク管理とは「対象者を守ること」だけではありません
リスク管理というと対象者安全を確保したり業務遂行でのトラブルを減らすことだけに捉えられている方が多いと思います。 しかし、リスク管理を行うということは「自分の身を守る」ことになるのです。
インシデントとアクシデント
インシデントやアクシデントが発生したときあなたは誰に報告していますか? そもそも、何がインシデントで何がアクシデントといわれるべきものなのかを把握していますか。 インシデント アクシデントついて(厚生労働省のHPです)
どのような失敗・間違いがアクシデントやインシデントになるのかをまず把握してくださいl。
そのうえで発生してしまったアクシデントやインシデントを直属の上司、緊急時であれば物理的距離の近い他の上司にきちんと報告してください。
そして指示に従って対応しましょう。 重要なのは何がインシデントで何がアクシデントであるのかをきちんと把握すること。何かあったらすぐに報告することです。
平社員がとることのできる「責任」なんて知れている
アクシデントやインシデントの報告をすることで上司から叱責されることもあるでしょう。
思わず
「じゃあ、私が責任をとってやめさせていただきます」
って言いたくなることもあるかもしれません。一見かっこいいせりふなのかもしれませんが、役職のない平社員がとることのできる責任なんて何にもないのです。
お給料も安いからお金に換算したとしても果たすことのできる責任の大きさは小さいのです。
むしろあなたと芋づる式につながっているあなたの上司たちのほうが果たすべき責任は大きいのです。
だからこそ、アクシデントが発生したら真っ先に上司に報告して指示に従ってください。上司の指示に従った行動に対して何か問題があればそれは指示をした上司の責任ということになるのです。
失敗や間違いというのは誰もが起こしてしまう可能性があります。
そのときにきちんとした対応を行うことで、あなたのやったことの責任は上司からそのまた上の上司の責任となってきます。
自分の身を守ってお給料を確保する意味でもトラブルは上司に報告してください。責任を共有してもらいましょう。そうすることであなたの不安を分散することができるのです。だからこそ誰が上司なのかをはっきりしておこう。
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