新人研修で必ず教えられる「報告・連絡・相談」いわゆるホウレンソウ、いったいいつまで続けないといけないのでしょうか?どこまで報告する必要があるのでしょうか?リハビリテーション現場ではおろそかにすると患者さんの状態が悪化することにつながります。20年以上現場一筋で働いている作業療法士が新人・若手セラピスト向けにまとめた新人・若手向けシリーズの第7弾です。
サラリーマンだけでなく、医療業界においても「ほう・れん・そう」は重要なのです。だけれども、そのこと具体的に新人指導でアドバイスできている、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は少ないようです。
なぜ報連相(ほうれんそう)なのか
上司はあなたが良い職員になれるように指導・監督する役割を担っています。だからといって24時間365日あなたに付き添っているわけにはいかないのです。上司には上司の業務があるからです。
だから、あなたが行っていることを上司に報告することで上司はあなたのやっていることに対して指導、監督することができるのです。 まず、あなたの行った日々の業務について報告することからはじめましょう。
何を報連相するのか
日々の業務の報告から始めましょう。
すると、毎日のルーティンワークなど同じ報告の繰り返しについては 上司から
「○○については、以降報告する必要はない」
とか
「○○の業務については一人で取り組みなさい」
というような指示が出るでしょう。そうして徐々に日々報告すべき事項は減ってきます。
しかし、「報告の必要なし」と指示されていない事柄については日々報告すべきです。 こういったことを日々繰り返すことで「報告」すべきものが何であるのかを把握してください。
「ほうれんそう」が自分の身を守る
上司からの指示で「一人でやってよい」などとされた業務でトラブルが発生したとき、その責任は誰が負うべきなのでしょうか?
もちろんその業務を遂行していた当事者の「あなた」が責任を負うのですが、その業務をあなた一人で行ってよいと判断したあなたの上司も責任を負うべきでしょう。
上司は一人でできると判断したが、実際には一人で行えるだけの能力をあなたが身につけていなかったのですから。直接的にトラブルの元になったのはあなたかもしれませんが、その引き金を引いたのは上司である可能性が否定できません。
あなたの負うべき責任は軽減されるのです。あなたが負うべき責任を上司も負うことになります。そうすることであなたは上司に守ってもらうのです。 あなたの行っている行動を上司が把握していなければ、上司はあなたのことを守りようがないのです。だからこそ「ほうれんそう」が必要になってくるのです。
報告する相手を間違えないこと
気をつけたいのは、「誰に」報告するのかということです。
新人や若手のセラピストから見ると、先輩や上司、直属ではない上司など多くの人と関わります。しかし、あなたを守るもしくはあなたを管理する義務を担っているのはあなたの直属の上司だけなのです。上司にきちんと報告や相談をする習慣を身につけることがあなたの身を守ることになるのです。
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