開業や独立について 開業のリスクのこと

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自分のアイデアや技術で独立する理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が少しずつ増えているように思う。独立した人を見て、羨ましくおもいますか?それとも「自分には無理」って思いますか?ちょっと独立や開業することについて思うところを書いてみました。


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開業のスタイル

  • 保険外診療で開業する
  • セミナーを開いて稼ぐ
  • 訪問看護ステーションを開設する
  • デイサービスを開設する

等など色々な手法で開業することはできる。

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が開業できないと思っているリハビリテーション関係者がいたら、それは少し勘違いしているのである。

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が開業できないって言うのは

「保険診療として請求する業務をセラピストだけではできない」というのであって、起業できないわけではない。

たとえば、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が自宅で一人で開業や起業して、介護保険などの訪問リハビリテーションで生計を立てようとしても無理だが、一人で癒しを提供するようなサービスで開業することはできる。

医療保険や介護保険のこと

医療保険にも介護保険にもそれぞれのルールってものがある。基本的には

  • 施設基準
  • 運営基準
  • 人員基準

この3つの基準を守れば、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士でも開業することはできる。

しかし、2014年3月時点の医療保険や介護保険において、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が一人で運営できるような基準というものはない。だから、自宅で一人で開業して保険請求をすることはできないのである。

現時点で理学療法士や作業療法士、言語聴覚士がそれぞれの技術を生かして開業するパターンとして最も多いものが、訪問看護ステーションである。訪問看護ステーションのルールである人員基準には「常勤換算で看護師を2.5人以上配置すること」と記載されている。

だから、看護師を2.5人以上雇用すれば訪問看護ステーションを開設して、そこから理学療法士や作業療法士、言語聴覚士として訪問リハビリテーションを行い、保険請求することができる。

繰り返すが、残念ながら、セラピストが一人だけで開業して保険を請求できるような施設や人員基準はない。

自宅で開業するなら

看護師を雇いたくない、一人で何とか開業したいって言う理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の方もいるでしょう。実は一人でも開業できるんです。

医療保険や介護保険の保険を請求することなく、全くの100%自費の患者負担でお金をいただくなら問題はない。
医療保険や介護保険というのは、「保険請求するならきちんとルールを守ってください」っていう基準が決められていますが、保険請求しないならそのルールは関係ないのである。

一例をあげると、街中で見かけるような

  • 足つぼマッサージ
  • アロマセラピー
  • リフレッシュエステ

みたいに、医療とは全く関係のない方が看板を挙げて「○○コース 1時間 5000円」みたいな感じで一般の方に癒しを提供したりしていますよね。あれって医療保険や介護保険とまったく無関係のサービスを提供しているわけですよね。

だから、一人で開業するならそれと同じような感じで開業するしかないのです。

自分の技術や腕には自信があるから、自宅で気軽に開業してみようかって思いますか?

もうちょっと続きを読んでじっくり考えてください。

個人事業主と会社の違い

介護保険業務を行うには「法人格」が必要である。株式会社やNPO法人等の何らかの法人として起業する必要がある。

私のように、研修会の講師やネットで稼ごうと思っている人なら「法人」として組織を会社にする必要はなく、個人事業主として開業することもできる。

会社と個人事業主の違いなどはネットや書籍などで調べてほしい
All about 法人と個人事業との違い

 

開業のリスク

医療保険や介護保険に関係なく、一人で自宅で開業したいって方もいるでしょう。

お気楽に開業や起業できるかと言うと、それは人それぞれの考え方によって異なってくる。とくに、個人事業主として開業するならそれなりの覚悟が必要です。

前出のAll about 法人と個人事業との違い

でも触れられているが、会社ではなく個人事業主としての形態で何らかの起業をした場合とくにリスクが伴う。

個人事業主として起業・開業して、何らかのトラブルが発生し損害を賠償する必要が生じた場合には個人で保有しているすべての財産を売り払ってでも賠償しないといけない。自宅などもその対象となる。

株式会社などの法人格を取得して運営するなら、会社として賠償しなけらばならない。

自宅で保険外診療で、しかも個人事業主として起業しようと考えている人がいるなら、この点は十分に理解しておいてもらいたい。

自宅でマッサージとかストレッチングとかリハビリテーションとかをお客さんに実施してお金をもらうことは自体は違法ではない。しかし、その行為の結果、お客さんを骨折させた、転倒して外傷を負わせた場合、その責任の所在が「あなた」にあると判断された場合、その損害を賠償する必要があります。

「お客さんとの間には信頼関係があるから大丈夫」

「リハビリ程度で高額の損害賠償にはならない」

等と安易に考えているなら、開業はしないほうがいいと思います。お客さんとの信頼関係は、トラブルが発生しないから信頼されているのであって、いったんトラブルが発生するとその信頼関係は必ずゆらぎます。

家族を守るってこと

開業するときには、家族とも十分に話し合ってください。

何度も言いますが、個人事業主として開業するなら前述しているリスクも必ず考慮してください。

実は、私も先日

「リハビリ関係のイベントの開催は可能か?」

と打診されましたが、お断りしました。

その理由は私は現在何らかの法人として活動しているのではなく個人事業主として研修会の企画運営を行っていますので、トラブルが発生した場合は私の全財産をつぎ込まなければならないからです。

現在行っている研修事業では、そのようなトラブルがほぼないと判断していますので、個人事業として行っていますが、不特定多数が参加するようなイベントではその限りではないと考えました。

研修よりはるかに利益が上がる、イベント事業を引き受けるなら、会社を興して行い、自分の財産を守らなければなりません。

嫁さんと子供2人がいてますので、私の財産は私だけのものではないからです。私がやりたいことのために、嫁と子供は犠牲にはできません。

自分の腕一本で稼ぐ

カッコいいことですが、私は作業療法士として個人開業しようとは思いません。腕に自信はありますが、失敗しないとは断言できないからです。

自分の腕で稼ぎたいと思っている方は、安易に開業するのではなく、個人事業主と会社の違いくらいはまず調べてくださいね。

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コメント

  1. […] 覚士けっこういてます。じゃあ、どうやれば開業できるのでしょうか? 開業や独立について 開業のリスクのこと という記事でも書きましたが、 街中にお店でも開いて「〇〇リハビリ […]

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