2019年9月の三重県での講演を終えていろいろ書いてみたい。理学療法士さん相手にして、作業療法士の私が「触らないリハビリテーション」や「活動と参加」について話してきた。
完全アウェイかと思いきや、めちゃくちゃ関心を持ってもらえたし。懇親会でもいろんな方がわざわざ僕の席の近くまで来てくれて、いろんな質問をぶつけてきてくれた。
理学療法士さんたちにとっても
- 触らないリハビリテーション
- 活動と参加へのアプローチ
- 病院リハと生活期リハのつながり
ってことはものすごく関心が高いことが分かった。
だけれども課題は多い。
そのことについて書いてみる
「触らないこと」がリハビリテーション部の方針になっているか!
回復期リハ病院を退院後の生活を考えると、セラピストの支援や関わりのない生活での活動や参加を考えるべきだ。
介護保険領域でのリハビリテーションを利用する場合であっても、入院中のリハビリテーションと比べると量的には圧倒的に少なくなる。
だから「触るリハビリテーション」「触らないリハビリテーション」どちらをするか、しないかってことではなくて、
退院後には触ってもらえなくなる生活に突入する
ってことを前提とした関わりや退院前指導が必要になってくる。
そのことを明確にしたうえで入院リハビリテーションを実践すべきである。そうしたことが、あなたの病院のリハビリテーション部門ではきちんと明確に部の方針として確立していますか?
リハビリテーションの視点
リハビリテーションには様々な視点や関わるべきポイントがある。
このスライドに示している上から5つの「○○」と「○○」のアプローチというものは、どちらか一方に偏ったものを実践するのではなくて、
発症からの時期やリハの期間、疾患の種別、対象者の状態によってどちらか一方にウエイトを置きつつ、もう一方へのアプローチも同時進行で行うべきものだと捉えている。
そうしたリハビリテーションそのものの、大枠というか方針みたいなものが理学療法科、作業療法科、言語療法科で統一されているのか?
リハビリテーション部として統一されているのか?
ってことはそこで働く療法士たちにとってはすごく重要だと考えています。
そんなことも考えもせず、セラピストの個々の判断でリハビリテーションが展開されているのであれば、患者さんの退院後の生活は担当セラピストによって大きな差が生じる可能性があるし。
リハビリテーションはしてもらうものという認識を患者さんに植え付けてしまい、「自分でする」という活動と参加にはつながらない。
依存的なリハビリテーションではなく、患者さん自身が主体的なリハビリテーションに取り組むためには、セラピスト個々の取り組みではなく
リハビリテーション部門としての方針
が必要であり、さらには
地域包括ケアシステムの範囲内にある、病院リハビリテーションと生活期リハビリテーションの領域で働くセラピストの
リハビリテーションという概念の統一
みたいなものが必要になってくるのだと考えている。
触らないリハの必要性を話そう!
もし病院で方針がないなら、声を出すべきだ。
オールドな時代に生きているセラピストのいうことだけに耳を傾けていてはダメなんだ!
触らないリハビリ、活動と参加へのアプローチ、主体的なリハビリテーション、その関わりが必要なら声を出すべきだ!
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