【回復期リハ】「退院目標は自宅復帰」は間違い!

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学生さんと話していて気が付いたのですが、「長期目標は自宅復帰です」って言っている学生がいました。そうではなくて、自宅に戻ってやるべきことや自宅に戻ることを阻害している要因について取り組む必要があるという説明をしました。自宅に戻る具体的なイメージを作る必要があるんですよってことを少し書いてみる。


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入院中の目標って?

「目標は自宅復帰です!」

って、学生さんじゃあなくて臨床のセラピストでも言ってるかもね。

そうじゃあないんですよ。だってもともと病院で生活していたわけではない人が、病気になって入院してくるんですよね。だから当然自宅に戻って生活することは退院するときの大前提。そのことは当たり前なわけでですよ。だからそれを目標にすることはおかしいと考えるわけです。

よりリアルな在宅生活をイメージすること

2015年10月時点で、日本作業療法士協会の会長は中村春基会長。僕の恩師。いつもお世話になっている。何度も一緒に飲んでいる。

その中村会長曰く

回復期リハビリテーション病院に入院している患者さんの短期目標の1つは、「退院後の生活をリアルにイメージすることができること」です。

そう、自宅に戻るために自分の生活をどれくらいリアルに考えることができて、そこに向けて何を今すべきかってことを考えることが必要なんです。

介護報酬の改定で活動と参加の必要性があちこちで取り上げられていますが、中村会長からこの話を聞いたのは5年以上も前。その時から生活のことを中心に考える必要性があることを強調してきたってことに改めて驚く。

どこまでリアルに患者さんの生活を考えることができていますか?

理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の退院目標は「自宅に戻ること」ではないのです。

そこでどんな生活をするのかってことが目標になってくるのですよ。

そのために何を目標にしますか?

リアルな生活をイメージする

中村会長のこの言葉にはいろんな要素が含まれていると思います。

  • 更衣動作の改善
  • 食事動作の改善
  • 歩行バランスの改善

こんな目標設定はリアルではないってことですよね。

先日も記事にしましたが、退院後の生活の状況っていうのは患者さんの家屋の状態によって変わるわけですよね。

家屋状況も把握せず、歩行のバランスを練習したって意味がないのです。

  • 上がり框を通って玄関の出入りをする
  • 生活の場は2階なので何とか階段昇降ができるようになる

こんなことを目標に設定して目指すことが必要なんだと思う。

あなたの設定している目標はリアルですか?

それともアバウトですか?

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