会ったことはないけど起業したセラピストさんとFacebook友達になっています。そこで、「質の高いものをユーザーが選択するとしたら、ユーザーの周りには高品質な商品ばかりになるのか?」っていうような問いかけがありまして、建設的で楽しいコメントの応酬をしたんだけど、それをヒントに書いてみた。
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質の高いものをユーザーは選択するのか?
一般的には質の高いものを選択したいよね。
購入したり、サービスを受けたりする前にその商品とかサービスの情報をネットとか口コミとかで入手できているなら、質の高いものを選択したい。宴会する時も「食べログ」とか見るじゃあないですか。
だけど
- 高品質でおいしい料理=高価格
- 高性能なパソコン=高価格
- ゴージャスなホテル=高価格
ですよね。だから僕も研修会で地方に行ったりするときに予約するホテルは普通のビジネスホテルですよ。
そう、何かの商品やサービスにお金を支払う時には常に高品質、高級サービスなどを求めるわけではないと思います。
経済的な事情とか、好きなブランドとか、外見とか、その時に食べたいものの好みとかも考慮して選択しますよね。
価値観
みたいなものも影響するでしょう。
「パソコンはほしいけど、そんなに高性能なものは必要ないし、パソコンにお金かけるならバーゲンで狙っている服にお金かけたい。だからそこそこの価格の商品買おう!」
ってことですよね。
僕たちの業界の話
ではお話を、リハビリテーション業界の話にしましょう。
リハビリテーションは、医療保険の診療報酬、介護保険の介護報酬で価格が決まっています。
全国同一サービス同価格
ですよね。介護保険は地域で微妙に違うけどだいたいは同じ価格。
じゃあ、価格が同じなら高品質のものを求めるのかな?
価格が同じなら、ある程度の品質のものを求めるとは思う。でもね、ここにも価値観が関わってくるよね。
質の中身が何なのかってことですよね。
Facebookのメッセージのやり取りの中では、専門性って言葉も出てきたんだけどね。
患者さんっていうのかな、利用者さんたちは僕たちに専門性を求めてるとは限らないですよね。
- 楽しく運動つづけたい
- 料理できるようになりたい
って人もいるだろうし、ケアマネや家族に勧められたから訪問や通所のサービスを利用している人もいるでしょう。
近所にあるから来ている人もいる。
利用者さんが求めているサービスを提供したいとは思います。だけど、自分の専門的な技術や知識やサービスを押し売りすることはない
って考えているんですよね。
なんだか、自分の技術や専門性をウリにしているリハビリテーション専門職もいるようですが、11年位訪問にかかわった経験でいうと、僕の利用者さんの多くは僕に作業療法技術の専門性を求めている人は少ないんじゃあないかな。
なかには
ゆっくりお話する時間があるのがうれしい
って言ってくれる利用者さんもいる。
まあ、ゆっくりお話ししながら訪問作業療法を実践して状態の改善を図りますよ。でも利用者さんの一番の目的はお話することだったりすることもあるんですよね。
サービスの質を上げる努力は大切
リハビリテーション専門職とし高品質なサービスを提供できる技術を身につけることも必要。
だけど、それを利用者さんに押し付けたり強要することはないな。
そのあたりを勘違いしているセラピストは多い。
だから、利用者さんとゆっくりお話することに「不安」や「罪悪感」みたいなものを感じている若手セラピストは多い。
こんなことをメッセージの応酬で感じたので、書いてみました。
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