病気や何らかの障害があるから病院に入院してリハビリテーションをすることになる。元気だった時にはリハビリのことを知らない人がほとんどだ。だからリハビリテーションについて詳しい一般の方はほとんどいない。
作業療法士として誤解してほしくないから書いておきます。
リハビリテーションは魔法ではありません。病気の種類にもよりますが、元通りになることはありません。
⇒リハビリテーションは元に戻すのではない!
⇒元に戻らないからこそリハビリテーションなんだ!
※※ここから先は私の個人的な見解です。何らかの病気や疾患の方、お読みの方の病状に合わせて書いておりませんので、ご自分のリハビリテーションの可能性や回復については、必ず主治医やリハビリ担当の方にご相談ください※※
リハビリテーションには目標や目的が必要です
リハビリテーションは魔法ではありません。すべての病気や障害が元通りになるものではありません。
軽微な障害であれば元に戻る可能性はありますが、脳卒中などであれば後遺症が残るし、進行する病気もあります。認知症のように治らない病気もあります。
しかしそのような治らない病気であってもリハビリテーションをします。
だから、リハビリテーションには目的が必要なんです。
同じような障害の程度でも、その人によって家に戻ってからの役割は異なります。
極端な話、お金持ちで家にお手伝いさんがたくさんいれば障害が重くても不自由なく暮らせるかもしれない。
だけどそんな環境に恵まれた人はほとんどいないので、自分のことは自分でやらないといけないし。必要なら家族に協力してもらって生活することになる。
だからこそ、
退院してからどのような生活をしたいのか!
ってことが入院のリハビリテーションではものすごく大事です。
体は元に戻らないかもしれません。
後遺症が残っても、やりたいことがあるならその方法や手段を一緒に考える、工夫する、そういったこともリハビリテーションなんです。
退院後の生活を考えて!
病気になってすぐこんなことを考えるのは難しいかもしれません。
だけど、病院での入院期間は限られています。
だから入院のリハビリテーションは退院後の具体的な生活のイメージがあった方が効率よく進みます。
身体が元に戻らなかったとしても、少しでも生活しやすい状態を、体の使い方を覚えなおすこともリハビリテーションなのです。
必ず話し合おう!
リハビリテーションは退院後の生活のことを考えて実践されるものです。
だから、病院のリハビリテーション担当者とは必ず目標設定についてはご自身の意見を伝える方がいいです。
患者さんの意見を聞かずにリハビリテーションを進めるということはあまり好ましくないのです。
患者さん自身がリハビリテーションに参加することが最も重要なのです。
だから目標設定については必ず話し合うようにしましょう。
荒唐無稽な目標ではなく、実践的な目標を考えるのもリハビリテーションなのです。
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