施設に併設の訪問看護ステーションがいろいろ報道されている件とそこから考えられること

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2024年9月時点で施設に併設されている訪問看護ステーションによる、過剰なサービスの在り方が報道されている。
「過剰 施設 訪問看護」などで検索するといろいろな情報が出てくる。

これってね、違法なことばかりをやっているわけじゃないと思うのですよね。

例えば、

  • 看護師の人員基準を満たしていないのに訪問看護ステーションとして運用している
  • 訪問していないのに訪問したことにしている
  • 1人で訪問したのに、複数で訪問したことにしている

こういったことは違法です。

今回報道されているのは

  • 週3回の訪問を毎週行っている
  • 毎回複数名で訪問している

これは過剰なサービスの提供かもしれないけれど合法です。
私が所属している訪問看護ステーションでも、週3回訪問しているケースはあるし、複数名訪問しているケースもある。ただ今回報道されているような全ケースにそのような対応をしているわけではなく、必要なケースに限ってそのようなサービスを提供しているということです。

訪問看護と主治医のこと

訪問看護ステーションから看護師が居宅に訪問する場合には、主治医の指示書が必要です。今回報道されているケースでも指示書はきちんと発行されているようです。

ただ、多くの訪問看護ステーションは指示書を発行している医師と同じ法人、同じ系列に所属しているわけではないのですよね。訪問看護ステーションは多くの診療所や病院などから指示書をいただいて訪問することがほとんどです。今回報道されているケースでは特定の医師の指示に基づいている可能性はありますが、とにかく医師の指示がないと訪問はできない。

そんなことから考えると今回のような違法なサービス提供ではなく、合法だけど過剰なサービスに対して制限をかけるにはどうすればよいのかということが今後議論されるだろうなということ。

訪問看護ステーションに寄る過剰なサービスを減らすためには2つの方法があると考える。

  • 診療報酬や介護報酬を改定し、過剰なサービスを抑制するようにする
  • 医師の指示の範囲を明確にするまたは、指示する医師の要件を厳しくする

というところかなと推測しています。

医師の指示の要件を厳しくするということに対しては、ピンとこない、そんなことできないと考えておられる方も多いと思いますが、訪問のリハビリテーションではすでにそんな要件があるんですよね。だから訪問看護ステーションに指示を出す医師に対して一定の要件を設けるということは可能だと考えています。

訪問リハビリにかかわる医師の要件についてはこちらに掲載しています。
【2023.8.30.】リハの指示を出す医師とリハの紹介状を書く医師の要件のこと

医師の要件のこと

訪問看護ステーションに指示を出す医師に要件を設けるというのは、かなり難しいかもしれない。

でも適正なサービスの在り方を考えると

  • 訪問看護ステーション側の適正な事業運営
  • 指示を出す医師の指示の範囲の明確化、適正な指示の在り方

この2つが大切。

どちらも報酬改定が必要なこと。

まだまだ先の話ではあります。

色々考えていかなあかんのでしょうね。

【動画】2024年これだけは知っておいてほしいリハビリテーションの話のシリーズはこちら
https://labo-yamada.com/?p=14022

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