2017年3月は14日に金沢市介護サービス事業者連絡会で、25日は日総研セミナーで通所リハ事業所のスタッフに講演した。そこで出た質問や改めて考えさせられたのは、通所リハビリテーションのプログラムやリハビリテーション専門職の役割だ。
利用者さんのプランのパターン
平成29年3月に厚労省の介護給付部会で出された資料がある。
上記の資料によると、リハマネ1とリハマネ2の算定状況の概要がわかる。
この資料で分かるのはリハマネ1も算定していない事業所があるということだ。
この資料を見て考えられることは、1つの通所リハビリテーション事業所にいろんなパターンの利用者さんが混在していることだ。
- 加算のついていない利用者さん
- リハマネ1のみの利用者さん
- リハマネ2のみの利用者さん
- リハマネに加えて短期集中の利用者さん
- リハマネ2に生活行為向上リハの利用者さん
どのパターンの利用者さんに対してどのようなサービスを提供するかってことを考えないといけないってことだ。
なかでも重要なのは通所リハビリテーションの基本サービスをどのように捉えるのかってことだ。
基本サービス
できることならすべての利用者さんに対してリハマネ1は算定すべきだ。
- SPCDAサイクルをきちんと実施すること
- ケアマネとの情報交換をする
- 居宅の状況も把握する
- 通所リハビリ計画をきっちり作成する
だけど、これも算定できていない事業所があることが上記の厚労省の資料ではあるということだ。
そのうえで、加算があってもなくても提供すべき
通所リハ事業所で提供する基本的サービス内容というのかな基本的な一日のプログラム
がどのようなものであるのかってことをそれぞれの事業所はしっかりと考えるべきだ。
まず、基本的な通所リハビリテーションのプログラムがあるはず。
- 送迎
- 食事
- レクレーション
- 入浴
- 集団的なプログラム
- 個別的なプログラム
1日のスケジュールみたいなものね。
まず基本的なサービス提供プログラムがあって、それに加算に関する業務やプログラムが上乗せされていく。
だから、基本的なプログラムでどの程度のサービスを提供するのかってことをきちんとそれぞれの事業所で考えておくべきだ。
加算のプログラム
基本のプログラムやスケジュールがあって、それに加算で提供すべきサービスを付加する。
短期集中なら個別対応の時間が増えることになる。
リハマネ2加算ならリハ会議や居宅訪問が追加になる。
研修会で参加者さんからの質問対応をしていて気づいたことは、マネジメント加算ですべきこと短期集中ですべきこと、加算のない利用者さんのサービスですべきことっていうのが、ゴチャゴチャになっているってことだ。
利用歴の長い利用者さんがいて、報酬改定による制度の変化がある。
だから事業所で提供するプログラムとかもちょっとずつ変わっていく。
そのことの説明や対応をきちんとできている事業所と、なしくずし的にいろんなサービス提供状況が混在している事業所とがある。
その差が加算の算定状況の有無やリハビリテーション専門職のやるべき業務を混乱させているような気がする。
加算を算定することは大事だ。
だけど一番大事なのは
通所リハビリテーションの基本的なプログラム
を改めてきちんと考えることだ。
そこに加算で提供すべきサービスが付加される。
すべての利用者さんに均一なサービスを提供することが利用者さんにとっても、リハ専門職にもわかりやすい。
だから基本サービス∔リハマネ1を通所リハ事業所は目指すべきだと思う。
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