2015年1月10日にこの投稿を書いている。昨日、今日あたりから2015年4月の新しい介護報酬の引き下げが確定したとの報道が相次いでいる。賛否両論あるとは思うが、新聞を読んで感じたことを書いてみる。
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一部の事業者もうけすぎ
2015年1月10日付の読売新聞 大阪版 には
「一部の事業者もうけすぎ」
という見出しの記事がある。
うーん、もうけすぎている事業者があるんですね。これは特定の事業者を指しているのか、サービス種別で特定のジャンルの事業者を指しているのかはわからない。だけど、これまで老人保健施設や訪問看護ステーションで働いた経験から言うともうけすぎているという事業者は少ないのではないかな。
この記事の根拠は、一般的な中小企業の利益率が2~3%であるのに対して介護事業者の利益率が平均8%だからもうけすぎだという事らしい。
「黒塗りの高級車に乗って陳情にくる事業者もいる」という一文も掲載されている。
陳情に行っているのは、経営サイドの人間なんですよ。一般的な従業員の全てが黒塗りの高級車に乗っているわけではありません。介護事業所に勤めている多くの従業員は、おそらく黒塗りの高級車に乗っていないだろうしね。
頑張って頑張って、利益を上げたら介護報酬を下げられてしまうというのにはちょっと納得いかない。
税金が集まらない、高齢者が増えた、財源がない、っていう理由もあるんだろうけど、こんな報道されたら現場の人間はやる気をなくすだろうね。
加算をつけることで、従業員の給与はアップさせる
こんな見出しの記事も掲載されていた。
一定の条件を満たせば、加算の対象となり従業員の給与アップに反映できるようにするらしい。そもそも、報酬が減るのに加算をつけても事業所としてのトータルの収益が上がらなかったら、新規従業員の雇用は難しくなるでしょうね。
どの程度給与に反映されるのかは不透明だろうな。
少なくともこの加算によって僕の給与が上がることはないと思う。3か所の訪問看護ステーションに掛け持ち勤務していて、それぞれの事業所で歩合で働いているので、介護報酬の減額に伴って歩合部分が下がれば僕の収入は減る。
生活問題だ。
医療・介護報酬依存からの脱却
訪問看護ステーションや老人保健施設だけでなく、介護報酬で利益を上げている事業所の場合、事業所の収入の大半は介護報酬だと思う。介護報酬が引き下げられたら、事業所の収入は減る。
利用者さんはあまり知らないかもしれないが、私たちの報酬というのは医療保険にしろ介護保険にしろ自分たちで勝手に価格を設定することはできない。すべて国が決めている。だから全国一律料金になる。(実際には地域加算などにより微妙に異なる)
だから、報酬引き下げは打撃だ。
自分たちで価格を決めることができない、国の政策に一喜一憂するしかない。この現状を打破するには、事業所の収入を医療保険や介護保険だけに頼る体質から脱却しないといけない。
収益の多くを医療保険や介護保険に頼りつつも、他の収益の柱を作らなくてはならない。
事業所だけでなく、非常勤掛け持ち勤務をしている私の場合も同様で、事業所からの収入だけに頼っていてはいつでも不安な状態になる。2014年の収入で考えると年収の9割が医療保険や介護保険によるものだ。
そういうことから脱却しないとね。
それぞれの得意な領域を拡大して脱却
自分に何ができるか考えないといけない。
そこから収入が生まれる仕組みを構築して、少しでも医療保険や介護保険の収入から脱却しないといけない。
その為にあなたは何かしていますか?私は少しずつ動いています。2014年の年収でも1割は訪問看護ステーション以外からの収入だ。この割合を4割くらいまでに引き上げたい。5年くらいかかると思うが、年収を増やすこと、その増収部分は保健に関すること以外から得るスタイルを確立することが個人的な戦略です。
あなたは、もしくはあなたの事業所は何か戦略を持って動いていますか?
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