ちょっとしたご縁があり、2025年1月~8月上旬までの期間大阪市内の大規模訪問看護ステーションに勤務したことをいろいろ書いておこうと思います。
これから訪問看護領域に転職するセラピストさんや看護師さん、小さな訪問看護ステーションから大規模な訪問看護ステーションへの転職を考えている人の参考になれば幸いです。
勤務のきっかけ
大阪府訪問看護ステーション協会の部会の部員をしているのですが、そのご縁で知り合ったステーションの管理者さんからのご依頼で、2024年10月に事業所のスタッフさん向けに講義をさせていただきました。
テーマは「訪問看護ステーションの・看護とリハの新しい形」
おもに、看護師さんとリハ職さんの連携についてお話しさせていただきました。
◆この講義についてもっと知りたい方はこちらをご覧ください
⇒【講義動画】「訪問看護ステーションでの看護とリハの連携のこと」
講演後の飲み会の席で「年明け(2025年)から、リハスタッフの産休や育児休暇で休職するスタッフが複数いるので、時間があれば非常勤で手伝ってもらえませんか?」と打診され、給与の条件や勤務時間などの調整を経て2025年1月から半年の予定で勤務を開始しました。
大規模ステーション
常勤非常勤を合わせると、看護師さんは20名超、リハスタッフは20名弱、さらに事務員さんがいます。訪問介護事業所と居宅介護支援事業所も併設されており、スタッフ総数は50名を超える感じの規模の事業所さんです。
これまで数か所の訪問看護ステーションに勤務し、現在も1か所の訪問看護ステーションに勤務していますが、いずれも小さな事業所でした。看護師さん10人くらいいてもリハ職は僕だけとかね。
だから、大規模ステーションで自分はやっていけるのかってことは当初から抱えていた小さな不安でした。
抱えていた不安のこと
2024年の10月に研修会の講師として事業所に出向いてお話しさせていただきました。
非常勤掛け持ち作業療法士としてこれまでの経験をもとにして、訪問看護ステーションにおける看護師さんとリハ職員の連携について1時間ほど話しました。
そうして、翌年1月から勤務することになったんですけどね。
一番心配というかドキドキしていたことは、講義をしたことで勤務先のスタッフのほぼ全員が僕のことを知っている。しかも講義の内容は看護とリハの連携のことなわけで、
- 「50代のおじさんホンマにちゃんと仕事できるん?」
- 「偉そうに講義してるけど、講義で話してたような連携のことちゃんとやれるん?理想論話してたんとちゃうの?」
みたいにスタッフさんが思ってたらどうしようってのが一番の不安でした。
管理者さんは僕よりも年下で、勤務しているスタッフも30から40歳くらいが中心、リハ職は20代もいる。そうして勤務開始時点で56歳の私はこの事業所で最年長として勤務開始。
そらまあ不安ですよね。講義で言うだけ言うて実践伴っていなかったら大恥をかくわけですしね。そらまあ緊張抱えながら初日を迎えるわけですよね。
実際に56歳ということで、事前に管理者さんからは
- 自転車で訪問するけど大丈夫ですか?
- 1日当たり何件くらいまでの訪問ができますか?
という問い合わせもありました。
40代のころは週1で自転車訪問していましたし、現在でも125㏄バイクで移動して訪問はしています。週末は1000メートル未満の低山登山に出かけたりしています。まあ体力的には問題なく、自転車も若かりし頃に琵琶湖一周とか淡路島一周するくらい好きだったので、抵抗はありません。
だから、「自転車訪問は問題ありません、訪問件数も常勤さんと同じだけ入れてもらって大丈夫です」とお返事しました。
さて勤務開始
週1勤務、毎週金曜日の出勤が1月からスタート。
育児休暇に入るスタッフさんからは、5件のケースの引継ぎ。そのほかのスタッフさんから2件の引継ぎを2日間で同行させてもらいました。
3週目から自分一人で訪問開始。当初は7件でスタート。
途中別のケースの引継ぎなどもあり、最大8件を担当していたこともありましたが、訪問終了のケースや、時間変更を希望するケースなどもあり、平均すると7件くらいの訪問を1月~8月までの勤務期間に担当していました。
1月真冬の勤務ですが、普段バイクで訪問しているので寒さ対策は問題なく、むしろバイクよりは楽だなと感じました。体力的にもまあ問題ありませんでした。
勤務開始当初の最大の問題は、情報共有の進め方と、情報管理のこと。
タブレットは1人1台支給されます。基本的には自宅に持ち帰りません。
情報共有は、タブレットを使ったslackでのやり取りと、電子カルテが中心。緊急の情報については個人のスマホのLineに連絡が来るという体制。
私の仕事のstyleは、講義でも伝えたのですが、「自分の担当しているケースに対して看護師さんや他のリハ職が訪問しているときは、自分の訪問開始までにその情報を確認しておきたい」ということ。私だけが訪問しているのではなくて他のスタッフも訪問しているなら、その情報をきちんと把握したうえで自分の訪問に臨みたいんですよね。
タブレットの持ち帰りは原則禁止なうえに週1勤務なので、1週間分の情報を担当約7人分、どうやって把握するのかというのか当初の課題。
朝就業開始時間の30分くらい前には出勤して、タブレットを開いて情報収集するというのが勤務の日課になりました。
訪看に勤務するすべてのスタッフに対してそれを押し付けようとは思いませんが、私の場合は勤務するにあたっての不安を解消するためにはこの方法しかありませんでした。
常勤スタッフさんであれば、日々勤務しながらその日の情報収集を繰り返すことになりますから、まとめて情報1週間分確認するということはないので、そこまで早く出勤する必要はないかなとも思います。
非常勤掛け持ち作業療法士ならではのstyleだと思います。
まあこんな感じで大規模訪問看護ステーションでの勤務始まったんですよね。
続きは次のコラムで公開します。
第2弾はこちら
⇒56歳非常勤掛け持ち作業療法士が大規模訪問看護ステーションに勤務してみた②
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山田 剛(50代の非常勤掛け持ちOT&個人事業主) (@yamada_ot_labo) on Xリハ病院(7年)老健(7年)訪問看護(10年)を経て現在は診療所、通所リハ、通所介護、訪問リハを非常勤掛け持ちするフリーランスOT。リハがテーマのblogの記事は1000を越えましたnoteの記事は5... - インスタグラム
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