触らないリハビリテーションとセラピストとハンドリング

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生活期リハビリの現場は困っています

生活期のセラピストの多くが困っていることがある。
病院と同じような手取り足取りリハビリテーションをたくさんやってほしいと言う患者さんや家族さんからの依頼だ。

生活期では入院リハビリテーションと同じ量のマンツーマンリハビリを確保することは難しい。だけど患者さんの多くはそんなこと知らないからこういった問題が起きる。

生活期では一人で過ごす時間が多くなるから、最終的にはリハビリテーションから離脱できるように触らないリハビリテーションも実施する必要がある。

こういった問題が生じるのは病院のリハビリテーションと生活期のリハビリテーションがリンクしていないからだ。

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心身機能のアプローチとハンドリング

心身機能にアプローチすることが間違っているといっているわけではありません。

限られた期間に時間的にもリハ職種が3職種関われるという点からも、回復期リハビリテーション病棟でのリハビリテーションは重要だ。

だけど、そこでのハンドリングが問題なのではないかと感じている。

理学療法士にしろ作業療法士にしろ患者さんの体に手を触れてリハビリテーションを行うことが多い。

そのハンドリングにどれだけ深くこだわっているか、深く考えているのかってことが重要だ。

運動を再学習する、正しい運動の方向を学習する、過剰な筋緊張をコントロールする、適切な動きで課題を行う等など様々な狙いを持ってセラピストはハンドリングを行っている。

だけど、ハンドリングの究極の目標は触らないことだ。ハンズオフって言う人もいるようだね。

だってそうでしょう。僕たちリハビリテーション専門職がいつもその患者さんに関わっているわけではない。

だからいつかはハンドリングされなくても目的とする行動が実践できないといけない。セラピストが触らずに実践できないなら、他の方法を選択したり環境調整を行う必要がある。

ハンドリング

  • 両手でがっちりとハンドリングする
  • 手掌部分だけでハンドリングする
  • 指腹部だけでハンドリングする
  • 指先だけでハンドリングする
  • 触れるかどうかというくらいのハンドリング

患者さんの運動や動作の遂行状況によってさまざまなハンドリングを使い分ける。

それはセラピストがどれだけ患者さんの反応を感じ取っているのかによって変化させるべきものだ。ハンドリングは考えながら感じながら実行すべきものだ。

いつかは触らないことを目標にする。触り続けなければならないのであれば、他の手段を検討する必要がある。

どこかで必ず「触らない」ということを考えなければならない

そう言ったことを考慮してハンドリングを実践しているセラピストはどれくらいいるのだろうか?

いつまで続けるのですか?

そのハンドリングをいつまで続けるのですか?

考えたことありますか?

あなたの触り続けるリハビリテーションが退院後の患者さんに及ぼす影響力を!

触ることにどれだけの意味がありますか?

触り続けるなら触り続けるだけの根拠があるのですよね?

根拠がないなら他の手段を選択しないのですか?

触り続けることで、患者さんの自発性や自立への方向性を阻害していませんか?

触ることで得られるものは何ですか?

患者さんはあなたのハンドリングの手技向上の練習台ではありません。

触らないリハビリテーションも実践してみてはいかがですか?

やがてリハビリから離れる

病院では退院が待っています、生活期のリハビリテーションでもリハビリテーションからの卒業に注目が集まっています。

やがて患者さんや利用者さんはリハビリテーション専門職から離れていきます。

その時のことを考えてアプローチしていますか?

めちゃくちゃ大事なことなんですよ。

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