2017年11月8日に開催された、介護給付費分科会において、2018年同時改定の介護報酬についての方向性が示された。
早くもネット上でいろいろな思惑の意見が飛び交っているがとりあえず、資料の出どころを紹介し個人的見解を書いてみる。
通所リハの方向性
⇒資料3 通所リハビリテーションの報酬・基準について(PDF:1,211KB)(PDFが開きます)
リハマネ加算の医師の関与、ビッグデータの収集など論点が上がっています。
個人的に気になるのは以下の点。
- 3時間以上の通所リハの報酬見直し
- 短時間デイの面積要件緩和
3時間以上の報酬見直し
通所リハではなく通所介護においては、2時間ごとのサービス提供区分を1時間ごとに組みなおして報酬を決定してはどうかという議論がされています。通所リハもそれに合わせることになる可能性があります。
6時間以上8時間未満の通所の場合、6時間~7時間、7時間~8時間に分けられる。
そうなると当然のことながら、6時間~7時間の区分の報酬は下げられる。そうならないためには、加算を算定するもしくは、7時間以上のサービスを提供することになる。
6~8時間の通所の多くは6時間少しのサービスを提供していたはず。だから7時間以上のサービスを提供するとなると、施設内に滞在する時間が長くなるし、送迎の時間が少なくとも30分から1時間くらい変わってくる。朝のお迎えが早くなる、夕方の送りが遅くなる。
たんに報酬だけではなく、運用上の問題に関わってくるから結構大変だと思う。
短時間デイの面積要件の緩和
面積要件を緩和することで、病院や診療所の医療保険の外来リハ部門を介護保険の短時間デイに転換しやすくするようになる。
維持期の外来リハ廃止となる方向の受け皿として、診療所や病院が短時間デイに参入しやすくなるためのものだ。
以前から言っていることだが、外来リハの短時間デイ化は疑問。外来リハ気分で短時間デイを実施されてもケアマネジャーとの連携や外部機関との連携をどの程度やってもらえるのか微妙だからね。
訪問リハビリの方向性
基本報酬の見直し
⇒資料4 訪問リハビリテーションの報酬・基準について(PDF:725KB)(PDFが開きます)
訪問リハの基本報酬と指示のための診察の報酬が二重取りになっているのではないかって指摘のようなんですよね。そうなると、訪問リハの報酬は下がる方向で調整されるのかな。減収になるね。
訪問看護の方向性
訪問看護ステーションにおける理学療法士等による訪問の見直しについて
⇒資料5 訪問看護の報酬・基準について(PDF:1,871KB)(PDFが開きます)
リハメインの訪問看護ステーションにとってはちょっと辛いことになりそうなんですよね。
報酬がどうなるかはともかく、リハのみのに訪問に関してはんらかの注文がつきそう。月1回は訪問看護師が関与するとか、計画書の中に看護師の意見を記載するとか。
リハ専門職の業務は変わらないだろうけど、看護師さんの業務負担は増えるでしょうねえ。看護師少数リハ多数のステーションはきついかもね。
これからが本番の議論
多くの論点について、報酬に関しての議論がこれから進められます。
ネットの情報に踊らさられないで、まずはリンクしている厚労省の情報をきちんと確認してください。
今回はあくまでも論点が提示されたのみです。
元になる情報も見ないで、SNSなんかに踊らされて「シェアしときます」みたいな人が多いように思います。
何が大事で、自分たちがどのように行動するのかということは自分でもきちんと情報を整理することが必要ですよ。
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