先日もnoteサイトに書いたのですが、2018年の同時改定では外来リハビリは廃止、介護保険に該当する患者さんについては通所リハビリへと移行する方向性が明確になりつつある。
2017年7月の時点でも、通所リハビリを開設予定の病院の話をあちこちで耳にするようになった。すでに病院での通所リハビリを開始しているという話も聞くようになった。だけど、病院の外来リハビリと介護保険の通所リハビリでは知っておくべきこと、やるべきことが異なる。
そこで、現時点で通所リハビリに関わりそうな病院のリハビリテーション専門職の方が知っておいたほうが良い情報をやまだリハビリテーション研究所がまとめてみる。
不安に感じている事
2017年6月現在、2018年の同時改定に向けて介護報酬改定についても議論が進んでいる。その中で、外来リハビリ廃止の受け皿として短時間の通所リハビリの議論が本格化し、そのまま移行しそうだ。
大規模な病院で、法人内に介護保険のサービスを提供する事業所を抱えている施設では、退院後の患者さんの受け皿として外来リハ部門を通所リハに転換し、同法人内にある訪問リハビリや老人保健施設や訪問看護、訪問介護と複数のサービスを提供するようになっていくでしょう。
そんな動きの中で 最も不安なことは
- 病院で展開される短時間通所リハビリで働くリハビリテーション専門職が、従来提供していたマンツーマンの外来リハビリそのものを通所リハビリで提供するのではないか?
- 外来リハビリ⇒通所リハビリへとサービス名称が変わるだけで、やっていることは同じになる
- そのことに何の疑問も感じないで、淡々とリハ職がマンツーマンを提供することになるのではないか?
ということです。
病院リハ勤務のリハビリテーション専門職の方は、この不安を理解できるかな?
「介護保険でも医療保険でも、マンツーマンでリハビリするのは一緒だから問題ないでしょ?」
って感じの人もいるんじゃあないかな?
いえいえ、そうじゃない、全然違うんですよ!
診療報酬と介護報酬の違い
病院の外来リハビリっていうのは、そこの病院の主治医と担当セラピストだけで完結する業務です。
だけど、介護保険の通所リハビリテーションの場合、必ず担当のケアマネジャーさんが存在します。
そのケアマネジャーさんが立案するケアプランに基づいて、いろいろな介護保険のサービスが提供されます。
だから、病院の主治医と担当セラピストだけで業務は完結しないのです。
例えば、セラピストの都合で来院する曜日を変更したるすることなどもケアマネジャーさんに連絡する必要があります。
通所リハビリ部門で作成するリハビリ計画もケアマネジャーの立案しているケアプランにそっていることも必要です。
何よりも、サービス担当者会議に出席する必要があります。参加が不可能な場合は事前に書面などで情報を提供する必要もあります。
リハマネ加算を算定するなら、リハビリテーション会議を定期的に開催する必要があります。
そんな介護保険の基本的なことを、病院だけでしか働いた経験がないリハビリテーション専門職は知っているのでしょうか?
通所リハビリは地域リハビリテーション
病院という場所で提供されるサービスであっても、地域リハビリテーションの1つなのです。
病院は地域にあるんですからね。
今まで病院だけの業務に従事していた 病院のリハビリテーション専門職はどれくらい地域のリハビリテーションに溶け込んでいるのでしょうか?
通所リハビリテーションの役割と訪問リハビリテーションの役割の違いなどを意識して、サービスを提供できるのでしょうか?
ケアマネジャーから「リハマネ加算2」の算定依頼がかかってきたら対応するのかな?
病院ではなく地域なんだってことわかってるのかな?
とりあえず色んなこと知っていこう!
パッと思いつくだけでも、通所リハビリに関しての介護保険領域のキーワードとして色々あります。
- 介護保険の基本的なこと
- ケアマネジャーとの連携のこと
- 活動と参加が介護保険領域では話題なこと
- リハマネ加算1やリハマネ加算2のこと
- 生活行為向上リハビリテーション実施加算のこと
- 短期集中リハのこと
- 訪問リハと通所リハの役割の違いのこと
このキーワードいくつくらいわかりますか?
病院の都合で通所リハを開設して、自分の希望とは関係なしに配置転換で関わることになるんだとしても、これくらいのことは知っておかないといけな。
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やまだリハビリテーション研究所では2018年の同時改定、2025年問題に向けてのリハビリテーション専門職のあり方について、新しい学びの形を提供しています。
もちろん通所リハビリのあり方や病院リハビリテーションが目指すべき方向性などについても書いています。
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