sラピスとの業務や役割っていったい何なのかってことについて感じている危機感をコラムとしてまとめているシリーズです。
厚労省の指摘
厚労省がリハ職の役割についていろんなことを求めているのですが、知らない人が多すぎますね。
- 平成16年(2004年)
高齢者のリハビリテーションのあるべき方向
(PDFが開きます) - 平成27年3月(2015年)
高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会報告書
(厚労省のサイトに移動します)
僕のブログやnoteではいつも紹介していますが、読んでいるセラピストは少数派。このコラムを読んでいる「あなた」の職場の管理職の方でも知らない人の方が多いでしょう。
この二つの資料は、厚労省がリハビリテーションに関わる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の業務や役割のあり方について指摘しているものです。
そうして、ここに書かれていることがそのまま報酬改定に反映されています。
だけど、そんなこと関係ないかのようにいまだにマンツーマンの20分とか40分とか60分の関わりのみのことを考えている世良おいストが多いのです。
回復期リハ病棟が開始されて20年
回復期リハ病棟等システムが開始されたのは20年前(2000年)です。疾患別リハについても、10数年しかたっていません。
そんなに長い歴史があるわけではないんですよ、回復期リハ病棟も疾患別リハもね。
厚労省のリハビリテーションに対しての考え方ひとつで制度は変わるのです。
だからこそ、リハビリテーション専門職である理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は自分たちを取り巻く環境をきちんと把握すべきなのです。
役割の多様化
リハビリテーション専門職としてのPT・OT・STの役割は多様化してきています。
繰り返しになりますが、個別のマンツーマンだけが専門職としての役割ではないのです。
PT協会やOT協会といった団体がいろいろ働きかけて職域拡大を図っていますが、その拡大している先で求められている役割は必ずしもマンツーマンだけの役割ではありません。
PT・OT・STの団体が協力して開催している研修会「地域包括ケア」「介護予防」「総合事業」などに対してのセラピストの役割はマンツーマンのリハビリだけではありません。
私は今通所事業所メインで働いている非常勤掛け持ち作業療法士ですが、マンツーマンのリハだけが私の仕事ではないのです。介護職さんたちとの連携がなければ業務を遂行できないんですよね。
言い換えれば、介護職さんたちがいるから私は仕事を遂行することができます。
色んな意味でPT・OT・STの役割は多様化しています。
その「多様化する役割」のことや「セラピストがすべきこと」などのことについては、2019年版noteにめちゃくちゃ書いています。
⇒2019年版noteコンテンツ一覧
長くなるので、今日はこの辺でおしまい。
お知らせ
こんなお話をリアルに聞いてみたい方はこちらからどうぞ
⇒⇒講演依頼のこと
ネットを使って学ぶことができます!
⇒やまだリハビリテーション研究所が全力でお届けする「新しい学びの形」
フォローしてね
- 公式LINEアカウント
- メインのブログ
やまだリハビリテーションらぼ - YouTube
やまだリハビリテーション研究所のYouTubeのチャンネル - noteサイト
https://note.com/yamada_ot - Twitter
https://twitter.com/yamada_ot_labo - Facebookページ
やまだリハビリテーション研究所Facebookページ
note
作業療法士のやまだが全力でお届けしている「コラム」「動画」「講義資料」満載のnoteサイト
2020年版
⇒https://note.com/yamada_ot/m/m1f991727b13b
コメント
いつもFacebook等、拝見させて頂いております。福井県鯖江市で通所リハの管理者をしているPTです。リハマネ加算Ⅲ等の算定に向けて、様々な取り組みをしております。しかし、リハ職とともに連携すべき介護士の理解や能力がついてきていません。まずはリハ職が主導で、介護士を導かなければなりませんが介護士自身の考え方や能力も変えなければ実現に結び付きにくいと感じております。通所リハビリ全体のスキルアップにもつなげていきたいと考えていますが中々難しいのが現状です。介護士のレベルアップに向けて、なにかアドバイスがございましたら、宜しくお願いします。
仲野さん
コメントありがとうございます。
「介護職の理解と能力がついてきません」
とのことですが、介護職さん達にどのような「理解」「能力」を求めておられますか?
リハ職と介護職は当然ながら果たすべき役割が異なります。職種も異なりますので、リハ職と同じレベルを求めておられるのならそれは間違った方向性だと思います。
「リハ職が導く」という表現がありますが、管理職としてリハ職が他のスタッフを導くのは理解できます。上下関係がないのであれば「導く」のではなく、どのようにすれば協業がスムースに行くのかということをリハ職と介護職で話し合う必要があるのではないでしょうか?
リハ職の役割や業務分掌
介護職さんの役割や業務分掌
その中で、リハスタッフとして介護職さんのスキルアップに貢献できる部分をリストアップすることがまずやるべきことではないでしょうか?
山田先生
返答ありがとうございました。私どもも先生からのご指摘と同様なテーマで各職種間で話し合ってはきました。その中で個々の仕事に向き合う姿勢にバラツキがあり、管理者としてPTの1人として約20名のスタッフを纏める事の難しさを常に感じています。嘆いてばかりもいられませんので、再度、先生からのアドバイスを受け、介護士の役割と業務分掌、リハ職の役割と業務分掌をまずはスタッフ1人1人に問い、各々に考えて貰い、それをもとに職種間で話し合ってみます。OTのリーダーからはグループワークをしてみてはどうかという提案もございます。自分達が目指すデイケアとは?自分の役割は?という内容で。形式的にはその方法がベストでしょうか?この件に関しまして何がアドバイスがあればよろしくお願いします。
仲野さん コメントありがとうございます
業務分掌は、それぞれの部門や職種ごとに決めるものと私は考えていますので、一人一人に問うとまとまりにくくなると思います。スタッフからの意見をもとに管理業務を担う方で決める方がすっきりすると思う。
「自分たちが目指すデイケア」を考えることも大事ですが、事業所としての指針や方針、事業計画みたいなものをきちんと策定したうえで、どのようなデイケアの運営を目指すのかってことを、数字的な部分も踏まえて検討する方が良いと思います。
利用者数や加算のさん定数などなど数字的な部分の方針も重要かと思います。