他の投稿でも書いていますが、実習では「伝える」「コミュニケーション」という行為がものすごく重要なんです。これが不十分だと優秀な学生さんであっても、実習をクリアーすることが難しい。「この気持ちをわかってほしい」って心の中で思っているだけではダメなんだってことを書いてみた。
ちなみに実習生だけでなく、新人の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士や看護師さんにとっても、「伝える」ってことは重要です。
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伝えることの重要性
実習だけではない、将来臨床の場で働くことになっても、病院で働いていても、訪問で働いていても、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師、介護福祉士、などなど場所や職種に関係なく、対人サービスを提供するなら伝えるっていう行為は仕事をするうえで避けて通ることのできない行為なんです。
だから、
働き出したらだんだん出来るようになっていくだろう
なんて考えているならそれはかなり甘いって思う。たしかに、経験を積むことで段々と「伝える」という行為のスキルはアップするだろうけど、学生の時から努力するほうがいい。だってそうしないと実習をクリアーできないからだ。
それに、働き出したら出来るようになるって保証はどこにもない。
実習指導者へ「伝える」
いくら、素晴らしい考えや意見を学生さんが持っていたとしても、それをなんらかの形で言語化して表出しない限り相手には伝わらない。
臨床実習という場面では、指導者に伝えるパターンとしては
- デイリーノートやレポートなど「書く」ことで伝える
- 直接指導者に口頭で「話す」ことで伝える
この「書く」「話す」の2つの手段でしかあなたの考えや意見を伝えることができないんです。以心伝心なんてことは不可能、期待するだけ無駄です。
たまーに、
「なんでこの辛い気持ちをわかってくれないんだ!」
っていう風に思っている学生さんの気持ちをわかってあげることもありますが、表情とか態度とかで表出されていればわかるんだけど、わかりにくい学生さんもいるんですよね。だから何としてでも「伝える」という行為をしないといけない。
伝えることができないってことは、実習で苦戦するってことになります。
いつかは気づいてもらえる?
「きっといつかは気付いてもらえる」
こんな風に考えている学生さんも多いんじゃあないかな?
働き出したらそんなこともあるかもしれません。「きっといつかは・・・・」っていう時の時間というか、期間が長ければ長いほど気づいてもらうことができるチャンスが増えるからだ。
でも、学生さんの短い実習期間では気づいてもらう事なんてできないことの方が多い。だから「伝える」という行為をしないといけない。
伝えるために必要なこと
「書く」、「話す」のどちらか一つでもいい、何とかしてあなたの頭の中のことを表出して言語化する努力をしてみよう。
メールやlineやFacebookとかで気軽に友達とメッセージのやり取りしているようなつもりでも構わない、とにかく考えていることを表出する工夫が必要なんだ。
デイリーノートを書くときも、うまく文章にまとめようとするから書くことができなくなる学生さんも多い。文章の長さなんて短くてかまわない。
あなたが実施したこと、考えたことを
- 箇条書きにしてみてください
〇月〇日実施したこと
- 患者さんの可動域検査を実施
- △作業療法士の治療場面を見学
- グループ治療の見学
こんな感じでかまわない、とにかく実施したことを箇条書きにする。
そして、それぞれの項目について、さらに詳細を箇条書きにしていけば、デイリーノートはきっと書ける。
実習で1日に机の前に座ってじーっと過ごしているなら書くことも少ないかもしれないが、普通はそんなことはない。だから実行したことをとりあえず箇条書きにしよう。
検査のことなら
- 検査項目名
- 実施日
- 実施方法や実施の環境
- 使用した検査器具
- 検査結果
- 検査結果に対してのプチ考察
- 検査中の対象者の様子
こんな感じに書いていけばだいたい問題ないだろう。
「プチ考察」っていうのは、その検査の結果などに対してあなたがどんな風に考えているのかってことだ。異常があるのか?ないのか?
異常があるならどんな風に異常なのかってことを書いておいてほしい。
考察を書くってこと
考察っていうとなんだか難しい感じがするけど、「あなたの考え」を書くってことだ。
検査結果、観察の結果、他部門の情報なんて言うのは、「箇条書き」にすることができるし、実施した内容や収集した内容を列挙するだけなので、机の前にずーっと座っているのではなく、あなたが何か行動したことをかけばよいから、悩まなくて良い。
学生の多くが悩むのは考察だろう。
考察っていうのは対象者さん対してのあなたの考えや疑問、わからない事をまとめたものだ
だから、普段から対象者さんの、いろんなことを考えてそれをノートに少しずつ書いておくか、実習指導者に対して質問するか、相談するかしておく必要がある。
臨床で働いて24年目のシーズンを迎えている筆者でさえ、対象者さんのことがなんでもわかっているわけではない。分からないことも多い。
- なんでこんな風になるんだ?
- 何故うまくいかないんだ?
って思うことも多いんです。だから、普段から感じている疑問や考えを何とかしてノートに書いてみよう。
実習に出るまでにしておくべきこと
とにかくあなたの頭の中にある事を表出して言語化する習慣を身につけることです。
何度も言うように
- 書く
- 話す
普段からこの二つを実践することが必要です。あなたの頭の中にある事を何とかして外に出して言語化する習慣を身につけないと実習ではやっていけない。
自分のやったことを ブログに書いてみるのもいいかもしれない。
彼氏や彼女に自分の一日の行動を話しすることでも構わない。
養成校の教員相手に10分間だけでもディスカッションする時間を確保してもらう事でも構わない。
とにかく表出して言語化する努力をしないといけないよ。
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