回復期リハは地域リハのスタート地点!病院セラピストは意識改革が必要!!

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このブログでは何度も書いていることだけど、特殊な一部の病院を除けばセラピストが働いている病院のほとんどは、「地域リハビリテーション」の一翼を担っている。だけどそのことを意識している病院勤務セラピストは少ない。意識改革が必要なんだけど、そのことをしっかりと理解している管理職も少ないから、若手セラピストの意識改革は進んでいないってことを書いてみた。

最近気づいたこと

この記事を書いている2015年7月現在、2015年の介護報酬の改定のことやこれからの地域リハビリのことをしっかりと考えている理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は少数派なんだってことにようやく気づきました。

実はもうちょっと期待していたっていうか、期待値が高かったというか、これだけSNSを中心にネットの情報があふれている時代なので若手セラピストならもっと地域リハビリテーションの現状を知ってくれていると思っていたんだけど、そうではなかったってことに気づいた。

情報に強いIT世代の若手でこうなのだから、40代とか50代とかのセラピストとくに病院勤務歴の長いセラピストならもっと気づいていない可能性が非常に大きいってことだと推測される。

地域リハビリテーションの現場で働いているセラピストもどれだけ理解しているか未知数だが、現場で感じることは多いと思う。だけど、長年病院で働き続けている中堅からベテランになっているセラピストはその現場の雰囲気すら感じていない場所にいることが問題だ。

だからやっぱり書かないといけない。

2025年に向けて領域はもはや崩壊

病院で働いているセラピストも患者さんの退院後の動向を考えながらリハビリテーションを提供しなければならない。

退院後のことは退院後の事業所や施設まかせ・・・

そんなことでは、病院本体の経営に影響が出てくるのが2025年なんですよ。回復期リハビリテーションは聖域だって思っているなら間違いですよ。回復期リハビリテーション病棟でいつまでも9単位が算定できるわけではないし、地域包括ケア病棟も運営されるようになってきています。

退院後のことは退院先任せの風潮はもう終わりにしましょう。

回復期リハビリテーション病棟を中心とした身障領域も、精神領域や小児領域だって色んなの法律の変化で、地域に目を向けていないと置いてけぼりにされてしまうような状況なのです。

病院で働いているセラピストはそのあたりの情報にちょっと疎いように思います。

退院時の住宅改修の効果って把握してますか?

退院した患者さんの動向は把握できていますか?

退院する患者さんのサマリーだけ渡しておしまい

もうそんな時代ではないのです。

退院時に指導した住宅改修や、ケアマネさんに提案した福祉用品の使用状況など、退院時に行ったマネージメントがきちんと退院後も機能しているかどうかっていうような情報をきちんと把握していますか?

地域に患者さんを戻す基幹病院としての役割といいますか、地域リハビリテーションのスタート地点であるのが回復期リハビリテーション病院。地域に戻るのに必要な住宅改修や、福祉用品レンタルなどに対してのケアマネジャーへのアドバイスが効果的に行われているのかどうかをきちんと把握することは、スタート視点である病院の役割ではないでしょうか。

そのような情報を蓄積することで、より効果的な地域リハビリテーションをスタートさせることができるのではないでしょうか?

これまでの情報を蓄積することで、今入院している患者さんの退院指導に役立てることが必要なのです。退院させっぱなしの状況を見直さなければ、2025年には負け組になる可能性があります。

次にバトン渡す相手を知っていますか?

回復期リハビリテーションが地域リハビリテーションのスタート地点だとすると、そこにいる理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は次にバトンを渡すべき相手のことを知っているのかな?

サマリーを渡すだけの一方通行な関係から、話のできる双方向な関係に!

なってほしいなって思っています。

そんなにたくさんいないでしょう、あなたの病院の近隣にいるリハビリテーション関係者の数って。たぶん100人もいないんじゃあないかな?

100人くらいとお付き合いできれば何とかなるんだから、何とかしましょうよ、双方向な関係。

地域の現場で働いているセラピストなら結構双方向な関係を周囲の事業所スタッフと築いています。だけど、病院で働いているセラピストは双方向ではなく、一方通行な関係を築いていることが多い。

地域での情報を知るためにも、双方向な関係を築く努力を始めてみて下さい。

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コメント

  1. とあるセラピスト より:

    初めまして。
    管理職をしているセラピストなんですが、質問させて下さい。2025年に退院後の動向を考えていなければ、病院本体へどの様な影響が出てくると想定しているのか教えて貰えないでしょうか?
    また、私どもの回復期リハビリ病棟は急性期病院に出向き患者様の状態を確認する取り組みを行っております。最近はその様な病院も増えている様です。退院後に訪問リハを他事業所にお願いするケースもしばしばあり、家屋評価やサマリーを提出しております。これまで訪問リハのスタッフから問い合わせがあった事も無いし、元々訪問リハを利用されていた方や利用する訪問リハの事業所が決まっている方でも病院に状態を確認しに来られた事も無いです。担当者会議にも来られません。私どもの地域がそうなのかもしれませんが…
    退院後のサービスに対してどの様に考えておられるのか?ご意見をお聞かせ頂けると嬉しく思います。

    • とあるセラピストさんへ

      コメントありがとうございます。

      2025年にむけた動向に関してですが、今後回復期リハビリテーション病院の9単位算定や1単位当たりの報酬についてはマイナス改定になると予想しています。

      そうなると、院内のリハビリだけでは収益に問題が生じる病院もあり、訪問看護や訪問リハ事業を開始する法人が出てきます。そうなると、現時点から院内スタッフであっても、地域リハビリテーションの現状を把握しておく必要があると考えています。

      担当者会議に地域のスタッフが来ないっていうのは、どの地域でも見られる現象だと思います。

      ただ、これからのリハビリテーションは病院だけで完結するものではなく、異なる法人や事業所であっても、病院や老健、訪問、デイケアやデイサービスなどが一体となって地域を支えていく必要があると考えています。そうなると、病院で実践しているリハビリテーションの効果の検証がどうしても必要になってきます。

      地域での生活の状況をしっかりと把握して、退院後の生活の状況をよりリアルに把握して院内リハビリテーションを実践しているかどうかってことが重要だと思います。

      そうなると、地域でリハビリテーションを実践しているセラピストからのフィードバックが病院のセラピストにもたらされないと、病院リハと地域リハビリはいつまでたってもサマリーのやり取りを中心とした一方通行的な情報交換となり、双方向的なものとはなりません。

      担当者会議に来ないから、「あきらめる」のではなく、お互いに歩み寄る部分を見つける必要があると思います。
      その地域にある病院、老健、訪問、デイのセラピスト100人くらいが双方向でやり取りできるような環境が整えば、より広い意味でのチームワークを発揮できると思います。

  2. えびす ひろこ より:

    はじめまして。
    いつも、コラム拝見させていただいています。
    老健でパート勤務しておりますOTです。

    病院と地域、受けるだけ、送るだけの一方通行に違和感なく過ごしていた事を反省しております。
    双方向での関わりの重要性が分かりました。

    そこで、質問なのですが、双方向の関わりの例として、具体的にどのような方法があるのでしょうか?
    8年程前、回復期で勤務している時に、勤務終了後、地域の病院・老健・訪問などに関わるセラピスト、ケースワーカーなどが集まって、困っていること、疑問などをグループに分かれて話し合いをしたことがあります。
    顔が見え、地域を知る機会にもなり、とても勉強になったのですが、もし、先生が実行しておられる事で効果的な例があれば、教えてくだされば幸いです。

    長文失礼しました。

    • 来週の月曜日にこのコラムの続きとなる第2弾を公開予定です。そこでも書いていますが、まずは近隣のセラピストや医療・介護関係者の知り合いを増やすことです。勉強会に行くのも一つですし、担当者会議に行くのも一つの方法だと思います。老健で勉強会を企画するのもいいと思います。

      手段は何でもいいのです、まずは知り合いを増やすことではないでしょうか?

      月曜のコラム待っててください。

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