見守りレベルのADLどうしましょう?
見守りのまま様子を見ますか? それともそのことに対して何か取り組みを開始しますか?
見守りで実行できるから、とりあえずそのままにしておいてもっと難しい課題に取り組むべきなのか?
悩ましいところなのかな?
月一回の作業療法科の事例検討会で指導を行っている病院でのことです。こんな指導ほしい方は連絡ください。
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事例検討会での出来事
上下肢の運動性はいいんだけど、見守りレベルのADLが多いケースの事例検討でした。
事例検討のテーマとしては、記憶力の低下がありトイレにひとりで行けないってことだったんだけどね。
「バランスが悪いからズボンの着脱は見守り」
ってサマリーにあったのですよ。
病棟でもスタッフが見守っているとのこと。バランス崩れているのに動こうとするので結果として見守りが必要との評価でした。
まあ、病院ではよくあるパターンですよね。
- 一人で動作させると危ないから見守り
- 立ち上がり危ないからセンサーマット設置
- 転倒の可能性あるから歩行は手引き歩行
よくあるな。
だけどね、病院だとセンサーとかスタッフさんの協力で遂行できるADLであっても在宅に戻るとセンサーないしスタッフいないし途端にできなくなる。
病棟では「見守り」でも在宅では「遂行不可」になる可能性が大きいから、見守りをそのまま放置するのは好ましくない。
なんで見守りなのか?
担当のセラピストは、バランスが不安定と評価していました。
立位でズボンの着脱をする時に片麻痺の患者さんでもバランスが不安定な方は多い。
だから、ベッド柵に少しもたれながらバランス保持するとか、ベッド上でブリッジしてお尻の部分の上げ下げするとかってことで、何とか一人で動作を安全に遂行してもらうようなアプローチをとる。
じゃあ、何故それができずに見守りしているのか?
- こけそうかどうかってことを認識できていない
- 膝をロックしていれば支持性あるけど、突然カクンとなることがある
- 着脱の手順を覚えられない
- 危険を認識できない
まあ、まだまだ可能性ある。「バランス」以外にも動作を阻害する要因はある。
特にこのケースでは高次脳機能の問題があるので、たんにバランスが悪いことだけが原因とは考えにくい。
だから、リハビリの方針としては
「高次脳機能の課題をきちんと設定すること」
と並行して、
病棟で安全に生活するために、立位のバランス機能を高めることが必要と判断し、スタッフみんなで事例検討を行いました。。
遂行レベル
全介助、軽介助、見守り、自立
このように並べると、「見守り」レベルというのは遂行レベルとしては「良い」と判断される可能性があります。
だけど、在宅生活では見守ってくれる人はいません。
だから結果として、動かない生活をする可能性が高くなります。
そうなるとあっという間にレベルは低下する。
そうならないためには、全介助レベルのADLの課題に取り組むほうが良いのか、見守りレベルの課題に取り組むほうが良いのかってことの判断を病院リハビリテーションにおいてはきちんと優先順位を考えるべきだと思います。
1人で安全に遂行できない
という点では「全介助」も「軽介助」も「見守り」も同じレベルってこともあるのです。
在宅生活を意識した事例検討会やケーススタディーのアドバイスが必要な病院や事業所さんはお気軽に連絡ください。
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2019年版 病院リハと地域リハをつなぐ・変える
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