回復期リハ病院から退院する患者さんを受け入れるためのアクションを起こした作業療法士。一方では通所リハビリ事業所からの卒業のために通所介護へつなぐためのアクションを起こした作業療法士。全く異なる場所でまったく異なる対応が見られた。たまたま同じ日のことだったので記事してみた。
まったく正反対の対応
lineとかFacebookを見ていると実に色んな現実を目の当たりにするもんだ。
回復期リハ病院から退院してくる患者さんの受け入れ準備のために、入院中の回復期リハにリハビリ見学の連絡を入れた施設勤務の作業療法士さんは、その事前連絡の電話対応をしたスタッフの一言に唖然としたそうだ。
見学いいですが職員との話し合いはご遠慮ください
いやいや、リハビリの情報を引き継ぐために見学に行くんだよ。営業とか宗教とかセールスのためにアポイントとってるわけじゃあないですよ。
話し合い禁止って、必要な情報交換するなってことか?
それとも書面で完璧な情報を提供してくれるのか?
Facebookに書かれているだけなので、事実かどうかは不明だし書いている方の主観が入りすぎているのかもしれないけど、ご本人とは何度もお食事に行っているからこの作業療法士さんが話を大きく広げているってことはないと思う。
まだまだそんな現場があるってことだ。
そんな現場もあればこんな現場もある。同じ日にFacebookで流れてきた。
通所リハ事業所からの卒業を目指して、利用者さんと一緒に通所介護事業所の見学に行った作業療法士さん。事前の連絡も見学もスムースにいって、一緒に見学してきたそうだ。
利用者さんを引き継ぐから、相手先がどんな事業所なのかってことを把握しておくことは地域での連携では重要なことだ。
送り出す側、受け入れる側どちらも良い関係性を保っておくことが、地域包括ケアシステムの中では必要。利用者さんは循環するし、リハビリテーションは1カ所では完結しない。
連携に対しての現場感覚の違い
仕事の量とか、時間の確保はともかく置いておこう。
この2ケースもそれぞれの送り出す側、受け入れる側それぞれに言い分があるでしょう。
だけど、連携の効果に対しての実感をもっているのかどうか、連携の必要性を感じているかどうかということの格差が大きいんだろうな。
この出来事だけで回復期リハ病院のスタッフを批判するつもりはない。だけど、規模の大きな組織に勤務していると自分の所属している部門のことは考えていても、組織全体のことを考える機会は少ない。
見学に来る時に話しかけるなっていうのは組織としてはマイナス。大きなイメージダウン。仕事中に話しかけられるとスムースにリハビリテーションが進まないってことくらい誰もがわかる。だからこちらもは無理に話しかけたりはしないしそれくらい配慮できる。自分の業務のことしか考えていないからこんなことになるんだろうな。
一方小さな組織の事業所のスタッフは、そこでの稼働率とか利用者さんの送り出し施設がどこかとかをきちんと把握している。規模が小さいから全体のことを把握しやすい。だから、見学に来た方への対応をきちんとすれば、その効果がどう跳ね返ってくるのかってことをイメージできる。
連携っていうのは自分の仕事をどうやりやすくするのかってこともあるんだろうけど、組織としてどうなのかってことも考えるべきだ。
組織の大きな場所で働いているセラピストも「看板」背負って仕事をしているってことを自覚してほしい。
その行動や行為は組織にとってプラスになっているのかな?
まあ、同じ日に読んだSNSからこんなことを考えています。
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