30年前とかの話ではなくて、平成16年の報告書に記載されていることだ。この記事は平成29年1月に書いているので、まだ13年しか経過していない。あの頃と今とでは、制度や仕組みは大きく変わったけど、リハビリテーション専門職それぞれの考え方とか矜持とかポリシーみたいなものは変わってないのかもしないってことを危惧するから書いておく。
※2020年9月14日一部追記
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平成16年の痛烈な指摘
とりあえず厚労省のこのサイトに掲載されている資料をしっかりと読んでみてほしい。
ご紹介するサイトは、平成26年9月に開催された検討会のものだ。この検討会は最終的に平成27年3月まで続く。
⇒第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会資料
この平成26年9月に開催された第1回の検討会で検討のためのたたき台にされたのが、
平成16年にまとめられた
高齢者のリハビリテーションのあるべき方向(PDFが開きます。)
2017年時点で臨床経験10年未満のセラピストなら知らない人が多いかもね。
長期間にわたって効果が明らかでないリハビリテーション医療が行われている場合があること
といった指摘がされている。
ちゃんとリハビリテーションを実践してるのかってことを厚労省が指摘した資料だ。
⇒第1回高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会資料
この第1回の検討会で出されている資料は、どの資料も目を通してほしい。古いものもあるが2015年の介護報酬の改定、2016年の診療報酬の改定の経緯を知るうえでものすごく重要な資料ばかりだ。
平成16年から活動と参加
実はこれらの資料を読んでいくとはっきりしているのは、この平成16年の時点ですでに活動と参加へのアプローチについては議論されているってことだ。
だけどそれが十分に提供されることがなかったこともあり、改めてそのことが強調されることになった。
この検討会が最終的に提出した報告書が平成27年3月にまとめられている。
⇒高齢者の地域におけるリハビリテーションの新たな在り方検討会報告書
この資料をよめば、2015年の介護報酬改定の意図がはっきりとわかるはずだ。
何故、活動と参加が強調されたのか、生活行為向上リハビリテーション実施加算やリハビリテーションマネジメント加算がどのような経緯で必要されるようになったのかってことがわかる。
リハビリテーション専門職のおかれている状況は厳しい
平成16年に比べると入院リハビリテーションも介護保険領域のリハビリテーションも仕組みや制度は大きく変わってきた。
だけど、その制度の変化の意味をきちんと理解して現場のリハビリテーションに反映させている人材は少ないように思う。
仕組みは変わったけど実践している人たちは変わっていない。
【生活行為向上リハ加算】全国で月400件しか算定されていない!!ダメだこりゃ!
ってコラムを書くと
- 利用者さんを卒業させたらレベルが低下する
- 卒業後の受け皿がない
- 上の管理職がそういったことに消極的
みたいな声が返ってくる。
そんな声が返ってくることそのものが、リハビリテーション専門職が変わっていないことの表れだ。
そのことに対しての僕の見解のコラムは別のサイトに書いておいた。
⇒通所リハや訪問リハで「リハビリからの卒業」に対しての事業所の方針はあるか?
行動に移す時期はとっくに過ぎている
2015年の介護報酬の改定からはもうすぐ2年、2016年の診療報酬の改定からはもうすぐ1年。
組織とか病院とか、事業所としての運営方針や行動指針だけではなく、セラピスト個人としても新たな行動を開始するための準備期間はもう終わっている。
すでに何らかのアクションを起こすとか、リハビリテーションの取り組みや考え方を変えて行動していなければいけな時期なんだ。
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