2024年の同時改定以降のリハビリテーションのあり方について書いているシリーズコラムの第4弾です。
ここまでのコラムは以下のリンクからご覧いただけます
- 回復期リハ病棟と地域包括ケア病棟のあり方
- 訪問看護ステーションからの訪看リハと病院・診療所・老健からの訪問リハのこと
- 通所リハや通所介護のこと
- 在宅のリハにおけるサービスの使い分けのこと(このコラム)
- 在宅のリハビリテーションの修了(卒業)に向けた取り組みのこと
- 病院・在宅のリハともに、適切な目標設定と効果判定の実施のこと
訪問看護からのリハ、病院や診療所からの訪問リハ、通所リハ、通所介護などなどの在宅で利用できるリハビリテーションのサービスはいくつかありますが、事業所としては地域の中でこれらの関連サービスとの連携を考えていくことが必要になる。
それぞれのサービスは商売敵なのではなく、きちんと連携する対象なのです。
ケアマネジャーさんはこれらのリハビリテーションを使い分ける視点を持つことが必要ですし、これらの事業所の管理職やスタッフさんは以下に他事業所との連携を進めるのかということを2024年同時改定以降に向けて考えていく必要があります。
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2021年介護報酬改定のこと
2021年の介護報酬改定でのリハビリテーションに関することは以下の動画で話しています。
2部構成となっているこのオンライン講義の第2部は以下のリンクでご覧いただけます。
◆【動画】オンライン研修会 「病院~地域まで」掛け持ち勤務しながら考えているリハ業界のこれからのこと
在宅のリハサービスの使い分けのこと
病院や診療所・老健からの訪問リハは退院直後のサービスを手厚くするような改定となりました。
また以下のコラムで書いたように、訪看リハ、病院や診療所などからの訪問リハともに対象者さんの要件が明確化されました。
◆2024年に向けた「通所リハや通所介護」のリハビリテーションこと
目標を達成することが出来るなら、訪問系サービスよりも通所系サービスを使うことが対象者の要件となっています。
しかしながら、「家屋内におけるADLの自立が困難な場合の家屋状況の確認」などがケアプランに盛り込まれていれば、訪問リハの活用が出来るのですよね。
退院後の訪問リハが手厚くなったこと等から考えると以下のような使い分けになっていくと考えられます。
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退院直後の訪問リハ
病院や診療所などの訪問リハにおいては、対象者さんが軽度であっても退院直後の利用者さんの訪問リハで
- 自宅でのADL状況の確認
- 家屋評価
- 自宅でのADL中心のアプローチ
というような、病院のリハで回復した機能を在宅に適応するアプローチを訪問リハとして実施すべきだと考えています。
ダラダラと訪問リハを提供するのではなく、対象者さんが軽度であれば短期で在宅環境への適応を図り通所サービスへとつなげることが必要になってきます。
軽度であれば訪問ではなく通所を優先すべきだからです。
重度なケースの訪問リハ
訪看リハも病院や診療所などからの訪問リハも、重度なケースを中心とした訪問を事業所の中心に据えるべきだと考えています。
訪問のリハの対象要件をきちんと理解した事業所運営を目指すべきなのです。
そのうえで、病院や診療所などの訪問リハは通所リハとの連携をしっかりと行うことが必要。同法人内で通所リハも訪問リハも提供しているならなおさら連携が必要となってきます。
訪看リハは、地域の主治医から指示を受けることのできるメリットを活かして、小児・難病・看取りなどといった訪問看護ステーションが向き合っていくべきケースを中心とした対象者さんに看護師とともに関わることが必要になってきます。
訪看リハは、看護師あってのリハを中心にすべきなのです。リハ単独のケースではなく、看護とリハ両方の訪問が必要なケースを中心とした事業運営が必要となります。
通所系サービス
通所系サービスは、3時間2回転のような運動中心のサービスと、入浴や食事なども含めた1日型のサービスとの違いがはっきりしてくると思っています。
時間の短いサービスは軽度、1日型は重度という感じかな。
そのうえで、老健などのようにリハスタッフが配置されている事業所は「活動と参加へのアプローチ」に重点を置く必要が出てきます。
通所であっても在宅の状況を把握しながら、在宅での生活を維持改善できるようなアプローチが制度改定の中で求められるようになってきました。
老健は通所も訪問も短期入所など多彩なサービスを抱えている事業所のメリットを活かしながらリハの提供を考えていくことが必要です。
サービスの適正利用
訪問でしか解決できない課題は訪問のリハによるアプローチが必要となるが、訪問でも通所でも解決できる課題なら通所系サービスで対応する。
これが2024年同時改定以降の在宅サービスの基本となります。
介護保険改定のリハビリテーションマネジメントの資料に書かれている下図のようなことが基本的な考え方となっていくということです。
「必要な時期に必要なサービスを必要な期間提供する」という考えを持った事業所が生き残っていくのだろうと思います。
このコラムはシリーズコラムですので興味ある方は、フォローしてくださいね。
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