訪問看護ステーションで働いている理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は看護師さんときちんとコミュニケーションしてますか?イマイチできていないという話を耳にしたしたので、書いてみます。
業務内容が異なる
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士等のセラピストの業務と看護師さんの業務は異なる。だからといって、お互いにマイペースで自分の仕事だけをしていればいいかと言うと、そうではない。
業務が異なるからこそしっかりと連携をとる必要がある。
同じ職場で働いている看護師と理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が連携をとれていない職場もあるようだ。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は基本的には状態の安定している利用者さんを担当することが多い。そのため急変する利用者さんは少ない。
また、急変でなくても風邪を引いたり、発熱したりすると訪問によるリハビリは中止になることがほとんどだ。体調が良くないときにリハビリを行っても十分な効果が出せないから。
逆に看護師の訪問は急変や体調不良の時こそ必要度が高まる。安定しているときも訪問するが、体調が悪化したときも訪問が必要だからです。。
ヘルパーさんの仕事もそうだ。体調が悪くてもオムツ交換は必要だし、食事は必要です。
私は祝日は勤務を休みにしてもらっているが、看護師さんやヘルパーさんは働いている。
フォロー体制がある、ヘルパーや看護師
休めないかこそ、看護師さんやヘルパーさんたちは365日のシフトを組んでいる(日曜日は休みの事業所も多い)
だから、私が非常勤で働いている訪問看護ステーションの看護師さんは、少し利用者さんの組み方にゆとりのあるシフトを組んでいる。
利用者さんの急変に対して臨時で訪問したり、職員が病欠したときの振り替えをするためだ。
必ず誰がが常に訪問できる体制をとっている訳だ
フォローの少ないリハビリ
それに比べると、状態の安定している利用者さんだけを訪問することが基本のリハビリテーションは、シフトいっぱいいっぱいのスケジューリングをしている事業所もある。
また、私が非常勤で働いている訪問看護ステーションの1つは、私しかリハビリスタッフはいないので、私が病欠すれば代行するセラピストはいない。
それでも業務は回っている。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚を抱えている訪問看護ステーションで十分なフォロー体制を組めている事業所は全国的にも少ないと思う。
逆に看護師でフォロー体制を組めていない事業所は少ないと思う。業務内容や職種ごとのスタッフ数の違いによって体制が異なるからでしょう。
事務所に戻っていますか?
このようにフォロー体制を組めている事業所は、業務にはゆとりがあるが収益的には損失だ。しかしフォロー体制がなければ利用者には迷惑がかかる。
でも看護師さん達ははその空いている時間を利用して担当者会議や、退院時カンファレンス等には参加していて、ぼーっと無駄に時間を過ごしているわけではない。
逆に理学療法士や作業療法士、言語聴覚士はいっぱいいっぱいのスケジューリングをしていることが多いので、担当者会議や退院時カンファレンス等には出ることが難しい。
更には1日中外に出ていて、自分の事業所の看護師とも情報交換出来ないという理学療法士や作業療法士、言語聴覚士もいる。
事務所に戻れば情報交換できるのだが、戻れない。
私は利用者さんのキャンセルが出たときにはなるべく事務所に戻っているし、少し早めに出勤して、利用者さんのカルテに目を通して看護師の記録は確認している。
事務所に戻れないことを何とか補いたいからだ。
コミュニケーションとれてる?
同じ訪問看護ステーションに勤務している看護師さんたちとしっかりコミュニケーションとれていますか?
病院でもそうですが、リハスタッフがリハスタッフとだけコミュニケーションをとっていればいるほど、連携ってできなくなります。
同じ職場なんですから、しっかり情報交換したいものです。
リハが少数の職場なら
少なくとも自分が担当している利用者さんの情報交換はしっかりしましょう。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士が少数の職場だとリハスタッフのスケジュールは結構埋まっていて、空き時間は少ないことも多い。
そうすると、サービス担当者会議や退院時カンファレンスなどには看護師さんが参加することが多くなる。その時にリハビリに関する情報を伝達してもらうには、しっかり情報共有できていないといけない。
いろんな話を聴きましょう
事業所に戻ってカルテを書いたりするなど事務作業中でも、自分の仕事だけに没頭していてはいけない。
看護師さんたちの会話を耳をダンボにして聞いておかないといけない。自分が担当していない患者さんであっても、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の能力を発揮できることがあるかもしれないからだ。
リハビリスタッフが少数の職場の場合、リハビリの必要度が高い利用者さんであってもリハスタッフの空き枠がないために、訪問できない場合がある。
そんな時は看護師さんに、リハビリ的な関わりをしてもらうために情報提供しなくてはならない。自分の担当利用者さんだけがその事業所のお客さんではない。リハが少数なら少数なりの関わりをする必要がある。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の業務内容って他職種が十分に理解しているとは言えない。
だから、看護師さんやヘルパーさんの話に耳を傾けて、必要に応じてリハビリスタッフならではのサービスの提供の在り方を提案してほしい。小さな事業所やリハが少数の職場であってもしっかりリハビリテーションサービスを提供できるような工夫をしてほしい。
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