最近担当するようになった利用者さんのベッドまわりの配置でいろいろ考えています。訪問リハだから悩んでしまうのですよね。
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こんな感じの経緯
内部疾患で入院していた方。四肢の動きは良好ですが、90代で3カ月病院で寝たきりだったようで筋力低下がありました。起き上がりや移乗は要介助ですが、軽介助で何とか可能なレベル。
高齢だけど、3カ月~半年くらいの関わりで何とか屋内の移動は歩行器使用での移動を目標にできそうな方。
週1回で3回ほど訪問したのち、担当者会議がありました。その時のお話です。
ベッドまわりの配置はこんな感じ。
担当者会議の時点では、この図のような普通のベッド柵でした。
初回訪問で確認したこと
移乗には介助が必要。時間帯によって軽介助でできるときと、介助量が多いときがあると家族さんから聞いていました。
初回訪問でセラピストとなら何とか介助歩行ができることを確認していました。しかし、日中は娘さんの介助が中心になること、退院して間もなく体力低下していることなどから、
日中もポータブルトイレを利用する
ことにしました。
3回目の訪問で確認できたこと
家族さんの協力で、ポータブルの移乗は介助でしてもらっていたのですが、その成果で少し下肢筋力がアップしてきていました。
車いすに移乗して、ベッド柵に正対した位置でベッド柵を持ってもらうと1人で立ち上がることができるようになっていました。
適切な位置に手すりがあれば一人で立ち上がれそうだということを確認しました。
L字柵の導入と課題
だから移乗しやすいようにL字柵を導入することにしました。
このような配置でL字柵をセットする時の問題ってなんだと思いますか?
この配置だと、ポータブルトイレへの移動はL字柵を利用することで行いやすくなります。
だけど、この利用者さんは食事はリビングのテーブルを使って車いすに座って食べるんですよね。
そうすると、ベッドから車いすに移るときの配置としては
こうするか?
だけどねえ、
この配置だと、移乗動作の時に180度回転しないと車いすに座れないですよね。移動距離が長くなるのは避けたいし、介助する家族さんの入るスペースがものすごく制限されますよね。
代案としては、L字柵を折りたたんでその横に車いすをつける。
ぎりぎりまでL字柵をおりたたんで、ベッドからは少し離れるけど、90度くらいの回転で移乗動作ができます。
この利用者さんの場合は、片麻痺ではないのでどちら方向にも移乗ができます。最終的にはL字柵を折りたたんで車いすに移乗することにしました。
この図では下側になる部分にあまりスペースがなく、車いすをベッド正面につけるようにすると車いす後方のスペースがほとんどなくなってしまうんですよね。介助が難しくなるので、柵をたたむことにしました。
ホントなら最初からL字柵
退院時点でL字柵をつけていても良かった利用者さん。
だけど、リハビリスタッフがいる病院にもかかわらず退院指導は受けておらず、最初にかかわったレンタル事業者さんもL字柵の利用を検討していませんでした。
だから訪問3回目の担当者会議ですぐに導入してもらったんですよね。初回訪問の時点で、ケアマネさんにはいろいろ変更する可能性があるということを伝えてました。
なんで退院時にこんなこと指導してくれないの?
たいした指導でもないし、すこし指導すれば家族さんの介護も楽にできるのに。病院セラピストに頑張ってほしいって思ったので書いてみました。
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