新人PT・OT・STが学ぶべきこと4  症例レポートのこと

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新人の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士たちは勤務している病院で先輩たちとケーススターディー(症例検討会)をしているのでしょうか?自分のセラピストとしての能力を最も伸ばすことのできる学び場の一つが、ケーススタディーだと思う。ケーススタディーが実施できない病院であっても、担当患者さんのことをまとめる症例レポートの作成をすれば能力は伸ばせる。


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ケーススタディーってしてますか?

この記事を書いている2014年4月末現在、定期的にケースステディー(症例検討会)を開催しているのでしょうか?

診療報酬の改定などがあり、患者さんに協力してもらってケーススタディーを開催している病院は減ってきているという話を時々聞く。そうなると、新人の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士たちが実地で先輩や上司から治療に関して学ぶことのできる場が減ってきているということになる。それは新人セラピストの成長を考えるとちょっと残念なことだ。

先輩や上司からの厳しい指導

私が新人の頃は、担当している病棟ごとの班に分かれて、毎週ケーススタディーが開催された。4~5人のセラピストに囲まれて、担当セラピストが患者さんの協力を得て、治療場面を提示しながら、先輩からの質問に答えたり、先輩の指導を受けながら治療内容を修正していく。

私は自分の所属していたチームに4年ほど新人が入ってこなかったということもあり、ほぼ毎月くらいペースで私がケーススタディーを実施していた。当時の先輩の指導はかなり厳しかったように思う。若手の指導っていうのはこんな風なんだって思っていたので、頑張って乗り越えてきた。

しかも、私の上司や先輩は特に厳しかった。

ケーススタディーのレポート(レジメ)はケーススタディー終了後に書き直して再提出する必要があった。何度も書き直しさせられることもあった。正直その当時はちょっと辛かった。学生でもないのに書き直しをさせられることが辛かった。出来が悪かったので、ケーススタディーするたびに書き直すことになった。しかもその作業は毎月1回ある。ひとつの書き直しが終わったと思えば、また次のケーススタディーのレポートを書かないといけない。

常に書いていた記憶がある。

症例のことを振り返ってまとめるという行為

学生ならレポートを書くことが学びであるが、臨床で働いているプロの理学療法士や作業療法士、言語聴覚士でも症例のことを振り返ってまとめるという作業は、自分の考えを整理し、次の治療につなげるために必要だと思う。

定期的にケーススタディーが開催されている病院や施設なら、ケーススタディーに提出するレジメや資料を書くときに症例のことを振り返る機会が持てる。

しかし、ケーススタディーが開催されていない施設だと、普段の業務に流されてしまってなかなか自分の担当した症例の治療を振り返る機会はないと思う。そうすると、患者さんからの学びを次の患者さんに生かすことができないということだ。

A4サイズ1枚だけでいい!

学生のようにだらだら書かなくていい。簡潔に自分のやったこと書くということも、身につけなけなければならない能力の一つだ。要約する能力だ。

 

  • 患者さんの概要
  • 評価の要約と問題点
  • 目標とアプローチ
  • 考察

 

これくらいをA4サイズの用紙1枚にまとめてみてはどうだろうか?できれば月1人くらいでいい。忙しければ2月に1人くらいのペースでかまわない。2か月に1人のペースで症例レポートをまとめれば1年で6人分のレポートができる。

できれば、定期的に先輩や上司にチェックを受ければ徐々にレポート作成能力は上がる。症例を振り返ることで、考察を通して「もっとあんなアプローチの仕方もあったのではないか?」「この問題に対して別の解釈もあったのではないか?」というような振り返りができる。

その考察が今担当している患者さんや、これから担当する患者さんの治療・アプローチにつながると思う。

学会での症例報告につなげる

自分の症例をまとめる習慣を身につけていると、学会での症例報告をスムースに行うことができる。

若手の症例報告を勉強会で聞く機会があるが、きちんと上司の指導を受けているセラピストと、経験があるにもかかわらず何の努力もしていないセラピストがいることがわかる。

普段から自分の症例をまとめて報告する経験がない若手セラピストが、生涯教育のポイントを取得するためだけにまとめているような症例報告はひどい内容のものが多い。読めばわかるんですよ。

普段きちんとまとめることができていれば、いい症例報告を学会でも行うことができる。

ぜひ自分の症例を振り替える習慣を身につけて欲しい。


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