月1回作業療法科の症例検討会のサポートとして私が関わっている病院で、新人さん向けにKYTの講義をしてきました。
主として伝えたのは以下のコラムにも書いている内容です。
上記のコラムでは
なるべく危険と考える根拠を具体的に言葉で表現できることが必要だということを書いています。
なんとなく危険、感覚的に危険な感じがする、という表現では新人の職員さんに医療現場での危険度を伝えることは出来ません。
そのうえで、研修会の時に病棟の師長さんからKYに関する講義が「良かった」とお褒めいただいたのですが、そのことについて書いてみます。
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命令系統のこと
きちんとKYを実践できるようになったとしましょう。
病棟やリハビリテーション室で、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の新人さんや新人ナースさんたちが危険だと思う場面を予測できるようになった。そうして、事故を未然に防ぐための行動を起こせるようになった。
そんな時、上司にきちんと報告するような状況になるのかどうかということが大事なのです。
その場は、そのスタッフが危険を予測して危険を回避できた。
そのことをきちんと業務に組み込んだり、他のスタッフにも伝達したりすることで病棟やリハビリテーション部内全体で周知徹底を図ることができるようになる。
そのためには、危険を予測したスタッフが上司や先輩にそのことをきちんと伝えるということが必要になってくる。
病院や事業所ではいろんなリスク管理マニュアルや安全管理に関するマニュアルがあるでしょう。
そこには、きちんと危険を回避するための命令系統が記載されているでしょうか?
危険な可能性があると報告を受けた先輩や上司が、そのことを次の上司や担当部署に伝える仕組みはきちんと整っていますか?
そこが整っていないと、その時の危険は回避できても日常的に業務にその危険を回避する仕組みは組み込まれませんよ。
業務分掌に関すること
他部門の領域で危険予測してしまった、他部門で危ないシーンを見てしまった。
そういった時に、大事になってくるのは業務分掌です。
- 病棟の消火器の配置が不適切かもしれない
- 階段の照明が切れかかっている
- 廊下の床が濡れている
色んなことが想定されるのですが、それぞれの管理を行っている部門はどこなんでしょうか?
それぞれの部門の業務の範囲を定めているものが業務分掌です。
- 患者さんがリハ室に移動するときに、送迎するのは看護部かリハ部か?
- 病棟でリハビリ実施中に患者さんのトイレ介助を病棟で行うのは看護部かリハ部か
こういった場面での安全管理はどのようにしていますか?
業務分掌をきちんと行うということは、安全やリスクの管理いろんな場面でだれが主担当なのかを明確にすることができますし、それぞれの部門においての安全管理の範囲を明確にできます。
責任問題を押し付け合うのではなくて、それぞれの場面で問題や課題が生じたときにきちんと部署間で連携したり、話し合ったりすることで安全管理マニュアルを改定していくことが、理想的だと考えています。
KYの研修会では、図や写真を見せながら危険を予測するというスタイルの研修会が多いと思います。しかし、現場できちんとKYTを実践するためには、
- 指示命令系統
- 業務分掌
というものをきちんととのえることも必要なんです。
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