なんだかんだと訪問看護や訪問リハビリに転職したり開業したりしている、看護師さんや理学療法士や作業療法士が増えてきているようです。お給料が良いから転職したり、とりあえず開業してみるかって感じの方もいるようです。でもね、今日85歳のおばあちゃんのお家に訪問して感じたのは、アホな奴では通用しないなってこと。85歳のおばあちゃんからいろいろ学びました。こんな書き方すると批判されるかもしれませんが、アホな奴が訪問に関わってこの業界や職種の評判を落とすくらいなら、参入してほしくないって思います。
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85歳のおばあちゃんと話したテーマ
骨折後のリハビリとして訪問で関わっている85歳のおばあちゃん。ヘルパーさんなどを入れながらなんとか独居してはります。そのおばあちゃんとの会話のテーマは
昨日は、「日本の経済のこと」「日銀の最近の動向が日本の経済に与える影響」が中心でした。
その前の週の話題は、「核家族化してきた日本の社会の今後」「3世帯同居が及ぼす経済への影響」みたいな感じでした。
別におばあちゃんが「今日のテーマはこれだよ」って言っているわけではありませんから、私が感じたようにテーマタイトルを書いています。だけど、話している内容はこんな感じなんだ。
実に懐の深い博識なおばあちゃんだ。もちろん家族の愚痴であったり、昨日の晩御飯の話とか、紅葉の話とかもしますよ。だけどお話の中には時々こんな難しい内容も出てくるんですよね。
皆さんならこんなテーマでも十分についていけますか?
このおばあちゃんが特別なわけではありません。ほかの利用者さんでもよくある事です。
先日行った60代の男性利用者さんは突然「クローヌスってなんだ!」って言い出したので、緊張の強いその利用者さんの足を使ってクローヌスを出現させて、解説しました。
看護やリハビリだけしてたらいい訳じゃあない!
その人に必要な看護やリハビリテーションだけを実施して帰るだけでいいなら、訪問業務はなんて楽なんだろう。
全人的アプローチって言いますよね。部分的アプローチじゃあないんですよね。
徒手的なリハビリテーションだけがリハビリテーションではないんですよね。病院等のように多くの専門職種の、他職種の目が届くようなところなら部分的に、専門的に、分業したアプローチをしていても足りない部分は他の職種がカバーしてくれるかもしれない。
だけど、訪問看護や訪問リハビリを利用している利用者さんに関わっている医療職はすごく少ない。だから、部分的なかかわりだけで対応するのは問題がある。
見る目、聞く耳、引き出す会話
全人的にアプローチしようと思うと
- 利用者さんの変化を見逃さない、家のや周囲の環境を 「見る目」
- 状態や、主訴、やりたいことを「聞く耳」
- 利用者さんの考えや想いを「引き出す会話」
が必要になってくると考えながら日々訪問業務に従事しています。
会話が苦手だっていう看護師さんやセラピストは多いんじゃあないかな。でも病院業務と違って患者さん自身に関しての情報が極端に少なくなる訪問業務では、会話から得ることのできる情報は非常に大事です。
だから話術は大事。
色んな利用者さんの様々な話題についていける知性は訪問看護や訪問リハビリに欠かせない要素だと思うのは僕だけでしょうか?
控えめなタイトルにしていますが、ホントは「訪問業務はアホではできない」って感じにしたかったんだけど、ね。
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