お願いケアマネさん!リハマネ加算2(II)をプランに組むならこれだけは知っておいて!

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このコラムは2015年に書いたコラムです。報酬改定関連の最新コラムは以下のリンクからどうぞ
診療報酬・介護報酬改定コラム

昨日勤務先の訪問看護ステーションに併設されている居宅介護支援事業所のケアマネさんと話していて、ちょっと誤解されているかもしれないなって思うことがあったので、リハビリテーションマネジメント加算2(II)についてケアマネさんが知っておくべきことについて書いてみた。


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リハビリテーションマネジメント加算

通所リハビリテーションと訪問リハビリテーション事業所からの訪問リハビリで算定することができる加算です。

今回の改定で、

  • リハビリテーションマネジメント加算1(I)
  • リハビリテーションマネジメント加算2(II)

となりました。

とりわけ、新設されたリハビリテーションマネジメント加算2(II)がいろいろ算定にあたって必要な要件があり、これがケアマネジャーさんを困らせるのではないかなって思っています。

算定要件のこと

リハビリテーションマネジメント加算2(II)の算定要件として

  • リハビリテーション会議の開催
  • 医師が利用者・家族に説明し同意を得ること
  • PT・OT・STがケアマネに情報提供を行う事
  • PT・OT・STが利用者の居宅を訪問すること

今回注目のリハビリテーション会議についてはその開催回数も書かれています。

通所リハビリでは
「通所リハビリテーション計画の作成に当たって、当該計画の同意を得た日の属する月から起算して6月以内の場合にあっては1月に1回以上、6月を超えた場合にあっては3月に1回以上、リハビリテーション会議を開催」

訪問リハビリテーション事業所では
3月に1回以上、リハビリテーション会議を開催し、利用者の状態の変化に応じ、訪問リハビリテーション計画を見直していること。

同僚のケアマネジャーさんと話をしていて、現場で働いているケアマネジャーさんが戸惑っているんじゃないのかなって思うのは、

  1. リハビリテーション会議の主催者は誰?
  2. リハビリスタッフはきちんと連携してくれるのか?

ってあたりではないでしょうか?

ケアマネが知っておくべきリハビリテーション会議の事

この記事は4月11日までに出されている情報をもとに書いております。

リハビリテーションマネジメント加算2(II)を算定する場合、リハビリテーション会議を通所では月1回以上、訪問リハビリでは3か月に1回以上開催することとなっています。

このリハビリ会議の主催者は、加算を算定する事業所となります。

加算を算定するための要件として行うべきものなので、当然ながら加算を算定している事業所が行うのです。けっしてケアマネジャーさんがあちこちに呼びかけて開催するものではありません。(協力はしてもいいと思います)

4月1日に出されているQ&Aによると、ケアマネジャーが開催するサービス担当者会議と同時開催でもOKかということについて下記のような記載があります。

サービス担当者会議からの一連の流れで、リハビリテーション会議と同様の構成員によって、ハビリテーションに関する専門的な見地から利用者の状況等に関する情報を共有した場合は、リハビリテーション会議を行ったとして差し支えない。

担当者会議との合わせ技でもOKってことです。

欠席の対応

サービス担当者会議では欠席する関係者に対しては、ケアマネさんがファックスなどを送り現在の状況を照会していますよね。それについて、リハビリテーション会議の場合欠席の対応としては、Q&Aに次のように書かれています。

照会は不要だが、会議を欠席した居宅サービス等の担当者等には、速やかに情報の共有を図ることが必要である。

照会が不要とされています。だけど、情報の共有は必要なんですよね。

ここが一番大事なことで、ちょっと心配なこと

訪問看護ステーションから訪問リハビリを行っている作業療法士の私が一番心配していることがある。

サービス担当者会議でも理学療法士や作業療法士、言語聴覚士の参加率は低いと聞いている。それなのにリハビリテーション会議がきちんと開催してもらえるのかどうかってことだ。リハビリテーション会議の主催はその加算を算定する事業所である。リハスタッフやその事業所の医師が中心になって開催すべきものだ。

サービス担当者会議の参加率の悪かったリハスタッフがきちんと会議に参加して行えるのかってことだ。

さらに、Q&Aにもあるように参加者が欠席の場合情報の共有は必要だが照会は不要とある。

こんなことはあってはならない事だが、最悪のパターンとして考えられるのは

通所や訪問リハ事業所の身内のスタッフ(同一事業所のスタッフ)だけでリハビリテーション会議を行って、後日に他事業所やケアマネさんへ情報を提供するだけにする

ってことだ。時間調整が難しくて、参加者集められないからといって照会不要ってことを利用してしまう。このようなリハビリテーション会議の形骸化を最も私は懸念しています。

利用者さんの利益の向上のためには、リハビリテーション会議は必ず必要だし、リハビリテーションスタッフから必要な情報提供や他事業所の関係者に対して、リハビリテーションに関してのアドバイスを行って欲しい。だけど、サービス担当者会議でさえ参加できていないのに、本当にできるのかどうかものすごく不安なのです。

だから、ケアマネジャーさんにはこんな風な対応をしてほしい。

ここが肝心なんだ!

リハビリテーション会議を効果的に有意義に行うために、いくつかのポイントに分けて書いてみたい。

リハビリ会議日の確認

加算を取っている事業所に対して、リハビリテーション会議の開催について必ず確認を取る。リハビリテーション会議を形骸化させないためにも定期的に開催することをチェックする。

アドバイスをきちんとしてもらう

リハビリテーションマネジメント加算2(II)の算定要件の一つに

「理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が、介護支援専門員に対し、リハビリテーションに関する専門的な見地から、利用者の有する能力、自立のために必要な支援方法及び日常生活上の留意点に関する情報提供を行うこと。」

という要件があります。きちんと担当のリハビリスタッフから、情報提供をしてもらいましょう。

居宅訪問に同行する

リハビリテーションマネジメント加算2(II)の算定要件の一つに

算定する事業所の理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が利用者の居宅を訪問する

というのがあります。できればこれにケアマネジャーとして同行しましょう。そのうえで、家族に対してどのようなアドバイスをしているのかってことを確認しましょう。

ケアマネジャーさんなら利用者のケアプラン作成時にどの事業所が加算を算定しているのかってことは必ずわかるはずです。

リハマネ加算2を算定しているにもかかわらず

  • リハビリ会議が開催されていない
  • リハビリスタッフが利用者の居宅を訪問していない
  • ケアマネに対しての情報提供がない

なんてことはあってはならないのです。

利用者さんの生活状況を改善することを目的としたリハビリテーションマネジメント加算2(II)が適切に算定されるためにはケアマネジャーさんの協力とチェックが不可欠なんです。

ケアマネジャーさんが忙しいことはわかっています、同僚もいつも忙しそうです。だけど、今回の改定の目玉であるリハビリテーション会議の開催をきちんと実践するためには、それをチェックする仕組みも必要なんです。

ケアマネジャーさんのご協力お願いいたします。

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コメント

  1. 中村加代子 より:

    コラムいつも拝見させていただき勉強させて頂いています。リハマネ加算についての解釈が既存の利用者様にも算定しますが、私は新規利用者様のようにどの利用者様に対してもリハマネ加算2の1からのスタートと考え、リハスタッフに話しますが、以前からのリハマネ加算設立を開始日と解釈しているため三カ月に一回のリハ会議でサービスを提供していくようです。
    もちろんリハマネ会議もおっしゃるように特段ケアマネを重視してなく、すべてドクター優先の会議を組んでいるので山田様の懸念事項は現実のものになってきていると考えます。本当に三カ月に一回でいいのか、毎月じゃないのかと毎日大丈夫かと不安ではあります。その解釈が早くQ&A
    でしめしていただきたいですね。通所リハのケアスタッフです。

    • 中村さんへ

      コメントありがとうございます。
      リハマネ加算の起算日の解釈ですよね。中村さんはリハマネ加算2を算定した月からと解釈されていて、他のスタッフは元々のリハマネ加算を起算日と解釈していて6カ月経過しているから3か月に1回の会議としようってことですよね。

      解釈としては、中村さんの方が正しいと思います。リハマネ加算は以前からありますが、リハマネ加算2は新しく新設されたものなので、リハマネ加算2を算定するなら起算日はそれを算定した月になると思いますよ。

      リハ会議については、医師優先になるのはやむを得ないと思いますが、事前にケアマネさんに開催日を連絡したほうが望ましいですよね。

      自分たちに都合の良いように解釈したいと思う気持ちはわかりますが、加算を取るってことは必要な要件を満たすってことなので、きちんと要件を満たしてほしいですね。

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