「活動」と「参加」に対して積極的にアプローチを行うのが生活行為向上リハビリテーションです。残存能力を発揮するような工夫や環境調整を行うことで意味ある活動を実践できるようにかかわるのです。だけど、ちょっと勘違いしているセラピストも多いと思うので、一応書いておく。ここに書いてあることは全くの私見です。私自身が勘違いしてひどい思い込みをしているようでしたらご容赦ください。
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その1 新しいリハビリってことではない
その2 意味ある活動や行為を目標にするってこと
その3 課題となる活動の分析と支援の手段の検討
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治療技術の向上やスキルアップをあきらめるってことではないよ
トータルな意味での関わりが必要なのが生活行為向上リハビリテーション。
リハビリテーション支援っていう視点が必要だとも書きました。
このことは、広い視点でできるかぎりのアプローチを行うことが必要ってことを強調しているのですが、読み手さん側からみると
セラピストとしての治療技術がないから、他の手段に頼っているだけではないのか!
と解釈されてしまうことを危惧している。
さらにそれが拡大解釈されて
地域リハビリのセラピストは治療技術ないから、仕方がない。やっぱり病院セラピストの方が治療技術に優れている
みたいに考えられてしまっては困るんだ。
地域リハビリテーションの領域にも優れたセラピストは多くいる。けっして治療技術の向上をあきらめてほかの手段に頼ってしまっているわけではない。ましてやそれが、生活行為向上リハビリテーションっていうわけでは決してない。
リハビリする場所が違うだけ
セラピストとしての技量や腕が違うのではなく、考え方が違うのでもなく、リハビリテーションを実践している場所だけが違うのです。
地域リハビリの現場にも、急性期や回復期の利用者さんはいるのです。転倒して骨折して、認知症ががあるからって手術だけして老健や在宅に戻される患者さんもたくさんいます。
活動や参加へのアプローチよりも心身機能の改善を優先すべき利用者さんっていうのはいるんです。だから、そんな利用者さんへはきっちりと心身機能への関わりと、活動や参加への関わりを並行して実践します。
だけど、若手の理学療法士や作業療法士、言語聴覚士のなかには、病院でこそ治療技術やスキルを磨くことができるという風に考えている方が多いように思います。特に新人セラピストの中にはそんな風に考えて病院に就職している方も多いのではないでしょうか?
対象者さんにかかわるって意味では病院でも訪問でも老健でも違いはありません。
むしろ短い時間で利用者とかかわらなければならない老人保健施設のリハビリスタッフにはスキルが求められるのではないかと感じています。
セラピストとして当たり前のこと
2015年の介護保険の改定の影響で突然活動と参加への関わりがクローズアップされているのですが、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士は
心身機能とか、活動と参加とかに関係なく、トータルに対象者を支援することが当たり前
なのです。病院だから心身機能で、地域だから活動と参加って考えているようなセラピストは一人前ではないのです。
対象者を支援するために必要な技術であったりスキルは誰しもが身につけなくてはなりません。
その中に含まれるものには
狭義の意味でのリハビリテーションとしての、徒手的な治療技術だけではないのです。
- マネジメント能力
- 多職種との連携
- コミュニケーションスキル
- 対象者にとって意味ある活動を見つけ出す能力
書き出せばもっともっとあるかもしれません。
そんな数あるさまざまな能力を身に着けていくべき必要があるのです。「病院がどうとか、地域だからどうとか」言っているようなセラピストっていうのは視野が狭いのではないかと考えます。
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