昨日のコラム 【厚労省】急性期や回復期においても活動と参加へのアプローチが必要と明記された がめっちゃシェアされました。それはそれで嬉しいんだけど、予想通りというか当て付けというような記事がFacebookに流れてきたので、整理して書いておく。昨日のコラムを気に入ってくれた方はこの記事もシェアしてもらえたら世の中の誤解が減るのでお願いします。
今日書いているコラムは下記の記事にも似たようなことを書いていますので、お時間ある方はお読みください。
お時間のない方はとりあえずスルーしてこのままこのコラムをお読みください。
- 厚労省からの痛烈な指摘の歴史を知らないリハビリテーション専門職の方へ
- なんかおかしい、間違ってるやつがおる。激しく誤解している人もおる。
- 【生活行為向上リハビリ4】病院と地域のセラピストに勘違いしてほしくないこと
- 勘違いするな!「心身機能」と「生活行為」の向上の事
僕の主張の整理
「心身機能」「活動」「参加」に対してアプローチすることはリハビリテーション専門職である、理学療法士や作業療法士、言語聴覚士なら当たり前のこと。個人因子や環境因子を考慮することも忘れてはいけない。
さらに「心身機能」「活動」「参加」に対してアプローチすることは、発症からの時期(急性期、回復期、生活期)や年齢(大人とか子供とか)、疾患の種類に関係もない。
どのような対象者であっても、「心身機能」「活動」「参加」に対して関わりを持つのが、リハビリテーション専門職のお仕事。
もう一つ言わせてもらいたいのは
「心身機能」「活動」「参加」に対してアプローチは常に同時進行
ってことです。どれかだけに絞ってアプローチするのではなく、いつでも並行的に関わる。
ただし、発症からの時期(急性期、回復期、生活期)や年齢(大人とか子供とか)、疾患の種類等を考慮しながら、どの領域へのアプローチに重点を置くのかってことはある。だけど、1つの領域だけに注力してほかの領域に全くかかわらなくていいってわけではない。
そう言った意味で、昨日書いたコラムのように厚労省が、検討課題として取り上げたことは大きな意味がある。
急性期や回復期においては、早期の集中的なリハビリテーションにより、心身機能の改善・回復やADLの向上を図ることが重要であるが、加えて、維持期・生活期のリハビリテーションを見据えて、活動や参加に関する目標を設定した上で、この目標に応じた心身機能の回復を図ることが重要である。
(出典:中央社会保険医療協議会の医療と介護の連携に関する意見交換会(第2回))
治療技術に対しての見解
「心身機能」「活動」「参加」に対してアプローチは常に同時進行
なんだけれども、急性期や回復期では心身機能の回復に重点が置かれる。その時期に最も回復の可能性が大きいからね。
だけど、この時期にも活動と参加に道筋をつけるような関わりをしておかないと、退院が近づいたり、退院後の時期に活動と参加へのアプローチが難しくなる。
だから厚労省が検討課題として急性期や回復期のセラピストに対して、活動と参加の重要性を明記したわけだ。
そこで治療技術の話だ。
リハビリテーション専門職がいわゆる治療手技や治療技術に関する研修会に熱心に参加することは理解できる。そうしてその傾向は、僕の周囲では急性期や回復期リハビリテーションに従事しているセラピストほど熱心な印象がある。
だけどね、治療技術に関するスキルをアップしなければならないのは、発症からどの時期に関わっているのかってこととは全く関係がない。リハビリテーション専門職として当たり前のことだ。
ここ20年くらい、地域リハビリテーションにどっぷりつかっている48歳の作業療法士の立場から言わせてもらえれば、
急性期や回復期の時期を過ぎても、ゆっくりと状態が改善する患者さんや利用者さんは存在する。だからこそ、地域リハビリテーションの領域に関わっているリハビリテーション専門職こそ、治療技術が必要なんだよ
地域リハの領域で「活動」「参加」が注目されている。だからといって「心身機能」への関わりが必要ない訳ではない。
常にすべて同時進行で並行的にリハビリテーションは展開すべき。生活期や維持期といわれる時期で「心身機能」の改善の余力に乏しい利用者さんであっても「心身機能」に対しての評価とアプローチはきちんと実践すべきなんだ。
改善の余力に乏しい時期だからこそ、そこをきっちりと吟味しながら関わることのできるような治療技術が要求されるのではないかと考えている。
働いている時期や場所に関係なく、リハビリテーション専門職として治療技術は常に向上させるべきなんです。
働いている時期や場所や対象に関係なく、「心身機能」「活動」「参加」には同時並行的にアプローチすべきなんです。
極端な意見に流されないで!
- 地域のセラピストは、治療技術がないから「活動」と「参加」に注力する
- 急性期や回復期では、活動と参加よりも「心身機能」の改善が必要
- 急性期では心身機能だけやっていればいい
世の中にはなんだかおかしな意見があふれている。
極端な意見ほど、いろん意味でシェアされたりして誤解が広まる。
僕が昨日書いたコラムもどんなニュアンスで理解されているのかは、書き手の僕にはわからないことで、読み手側の判断次第だ。
だからこそ、僕のサイトでは常に情報を更新している。
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