※2023年3月18日追記
「2024年同時改定に向けたリハビリテーション」については、こちらにもコラムや動画を掲載しています。
◆連載コラム「2024年同時改定に向けたリハビリテーションの在り方」
==ここから本文==
通所リハ・訪問リハの減算とかリハマネの起算日のこと
上記のコラムでも書きましたが、2021年の介護報酬の改定で訪問リハ、訪看リハ、通所リハの要支援のサービス提供について減算が設定されました。
◆2022年4月以降の要支援のリハ 1年超で減算のコードのこと
私の解釈では2022年4月1日から減算となる利用者さんが出てきます。このことについて今回のコラムでは書いてみます。
◆2022年オンライン講義一覧
https://note.com/yamada_ot/n/n9607d0499567
◆2023年オンライン講義一覧
https://note.com/yamada_ot/n/n3f261828c73d
減算をするか修了するのか?
ケアマネさんや利用者さんにとっては、利用料が安くなるという感覚なので問題ないでしょう。
事業所側としては、収益が減ることになるので該当する利用者さんのサービスを継続するのか打ち切るのかという選択肢になると思います。
いつも書いていることだけど、こういうことは事業所としてどのように判断し対応していくのかということが必要なのです。
セラピストが個人で判断することではない。事業所としてルールを決めないといけない。そうしないと、セラピストが訪問時にちょっと付き合いにくなと感じる人をどんどん打ち切るなんてことも生じるからです。
だから事業所としてどうすべきなのかってことを考える必要があります。
減算、打ち切りではない第3の選択肢
第3の選択肢は、「目標達成した利用者さんから順次修了にする」というものです。
一律にサービス提供を打ち切るのではなく、ケアプランの目標やリハ目標が達成した利用者さんからサービス提供を修了するというパターンですね。
現時点で、減算の可能性がある利用者さんに何の対策もしていない事業所の場合は上記の対応は難しいかもしれませんね。
「なんで今頃そんな対応するのか!」
ってケアマネさんや利用者さんや家族さんに言われそうですよね。
「10年後のリハビリテーションに向けて、いつでもリ・スタートは出来る」というコラムでも書きましたが、これまでリハビリテーションについて事業所で統一された方針もない状態で事業運営してきたところは、リ・スタートすべきです。
ケアプランを確認もせず、適切な目標も設定せず、収益だけを目的にリハを実施している事業所さんにとっては、収益が下がることに抵抗を感じるところもあるかもしれません。
しかし、公的な保険のサービスとしてサービスが提供されている以上ルールは守るべきですし、不要なサービスはカットされるべきだと考えています。
そういった意味で、今回の要支援の方への減算処置というのはこれからの報酬改定で要介護も減算がとられる可能性があるということです。
そうした改定に向けて、必要な時期に必要なサービスを提供するという適正サービスを目指すべき。2021年の報酬改定で出されている以下の文言をしっかり理解した事業運営やリハビリテーションの提供が必要です。
リ・スタート
これまでの利用者さんは減算後も現行通りサービス提供しつつ、どこかの時点ですべての利用者さんケアマネさんに対して、
「これからは要支援、要介護に関係なく目標を達成したらいったんサービスを修了する。」
というようなことをアナウンスすることが必要になってくると考えています。
たんに減算を避ける目的ではなく、事業所として目標を目指したサービス提供を行うなどの方針を明示する方が良いと考えています。
ケアマネジャーさんのなかには、具体的な目標を設定することなく「リハビリをすることを目的としたケアプラン」になっているケースもあると思いますが、厚労省の目指すリハビリテーションはそんなものではないのです。
2024年同時改定を見据えた事業運営が必要になります。
2024年に向けて考えるべきことはたくさんあります
- 回復期リハ病棟と地域包括ケア病棟のあり方
- 訪問看護ステーションからの訪看リハと病院・診療所・老健からの訪問リハのこと
- 通所リハや通所介護のこと
- 在宅のリハにおけるサービスの使い分けのこと
- 在宅のリハビリテーションの修了(卒業)に向けた取り組みのこと
- 病院・在宅のリハに必要な、適切な目標設定と効果判定の実施のこと
ほかにも、
- リハビリテーションからの卒業(修了)
- 活動と参加へのアプローチ
- 適切な目標設定と効果判定
- 触らないリハビリテーションの実践
- 退院後の生活を想定したリアルなアプローチ
というような課題に向き合っていくことが必要になる。
そのためにはやはり事業所の方針としてどのようなリハビリテーションを提供してくのかってことを考えなければならないのです。
事業所の方針ってどうしたらいいのかわからない、これからの報酬改定について何の知識もないって言う事業所さんは気軽に連絡ください。相談に乗らせていただきますよ。
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