法改正でリハの教育が新カリキュラムに移行するにあたり、各地の都道府県士会では診療実習指導者講習会が開かれている。実習生を受け入れている施設の理学療法士作業療法士であれば、受講しなければ実習生を受け入れることができないからだ。このことについていくつか考えられることを書いてみる。
動画で見たい方はこちら!
⇒【動画】実習生の受け入れどうする?
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[厚生労働省]理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドライン
変更された新しいガイドラインについては以下のサイトをご覧ください
- [厚生労働省]理学療法士作業療法士養成施設指導ガイドライン
(PT協会のサイトに飛びます)
今までとは実習の在り方が変わるんですよね。
- 講習会を受講した理学療法士、作業療法士しか指導できない
- 臨床実習指導者の指導・監督の下で行う診療参加型臨床実習が望ましい
とか
ということになっています。だから各地で研修会が急ピッチで行われているのですが、
「そんなに大変なら、うちの病院は実習生をとるのやめる!」
とか言う病院や施設さんの声も聞こえてきそうだけど、それって間違っていると思うのですよね。
新卒採用できなくなる
「実習生を取らない」という決定をする病院・施設は出てくるでしょう。
だけどそんなことしていると、新卒の職員の採用が難しくなると予測します。
実習生を指導することができないような病院のリハスタッフが、新卒を採用してきちんと教育できるようになるのでしょうか?、
大学や専門学校の教員も、学生への就職指導などにおいて実習を受け入れてきちんと指導している病院と実習生を受け入れしていない病院であればどちらを学生に勧めるでしょうか?
よほど病院・施設として抜きんでた実績があるところなら教員も安心して勧めるだろうけどね、何の実績もなく実習生を受け入れていない病院を勧めるかなあ?
きっと勧めないでしょうね。
指導・教育
学生を指導するために病院・施設は教育のスタイルを新しくすべきなんだ。
- 臨床実習指導者の指導・監督の下で行う診療参加型臨床実習が望ましい
このように記載されているから、従来の担当ケース任せるだけの実習ではなくなります。
そうなると、数年後に採用する新人さんは従来の新人教育プログラムでは対応できなくなるかもしれないってことだ。
新しい教育のカリキュラムに変わったのだから、採用する新人の教育プログラムも見直すべき。
実習生を受け入れることは、新人教育プログラムも含めた病院・施設の教育プログラムを見つめなおすことにつながる。
より時代にマッチしたセラピストを育成することにつながるんですよ。
学生だけが新しいカリキュラムを学んできているのに、臨床の新人教育は従来通りではきっと育たない。
算定要件とかになったらどうする?
実習というカリキュラムは必須なんですよ。
だけど受け入れる実習施設があまりにも少なかったらどうなるでしょうか?
理学療法士や作業療法士を養成できないってことになりますよね。そうなると結構大変だと思う。
だから、回復期リハとか地域包括ケア病棟などの施設基準・人員基準・運営基準などの中に、「実習生を受け入れること」なんて基準が出てきたりする可能性も将来的にはあるのではないかもしれないと考えたりしています。
実習生を指導するカリキュラムは、新人教育につながる教育になる。学生をしっかりと教育できる病院・施設は新人教育がきちんとできるようになる。
そうなると、教育が行き届いている病院・施設の方がより質の高いリハビリテーションを提供できるって言う風に考えることは出来ないだろうか?
飛躍しすぎかな?
算定要件にならなくても病院機機能評価機構さんの機能評価の部分で実習生の受け入れ状況などについてきちんと評価されるようになったりとかするかもね。
そうした何らかの要件として「実習生の受け入れ態勢」を評価されるようになれば、受け入れていない病院・施設のダメージは大きい。
研究教育体制の確立
大学や専門学校側も実習施設との関係性を改めることになるでしょう。
お任せ的な実習ではなくて、教育機関側と病院・施設側の連携が重視されるようになる。
実習生を受け入れてもらうことのメリットを大学や専門学校側は打ち出してくると予測しています。
実習を受け入れている施設との共同研究や卒後教育への協力などの部分について、大学・専門学校は力を入れてくると予測しています。
今までがお任せしすぎなんですよ。
だからこそ、実習を受け入れてもらうことのメリットの部分をしっかり強調してくる。だってそうしないと実習生を受け入れる施設は増えないだろうからね。
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2019年版 病院リハと地域リハをつなぐ・変える
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