2024年に向けたリハビリテーションに必要なことを書いているシリーズコラムです。
- 回復期リハ病棟と地域包括ケア病棟のあり方
- 訪問看護ステーションからの訪看リハと病院・診療所・老健からの訪問リハのこと
- 通所リハや通所介護のこと
- 在宅のリハにおけるサービスの使い分けのこと
- 在宅のリハビリテーションの修了(卒業)に向けた取り組みのこと
- 病院・在宅のリハに必要な、適切な目標設定と効果判定の実施のこと(←今回のコラム)
前回のコラムで、在宅のリハビリテーションからの修了のことを取り上げました。
適切な目標を設定し、目標に到達することが出来ればいったんサービスの利用を修了することが必要になります。
そのためには適切な目標設定とその効果判定が重要になってきます。
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適切なリハビリテーションの目標設定のこと
2022年1月時点で日本作業療法士協会会長は中村会長です。
もう10年以上も前の中村会長の講演の中で、「短期目標は出来るだけリアルな目標を設定することが必要である」と話されていました。
患者さんが具体的にイメージできる具体的な目標であること。
難しい課題だなと思いながら、それ以降の臨床の中で試行錯誤してきました。
病院では「より具体的な退院後の生活のこと」を考えることが必要となってきますし、在宅の生活の中では「目の前の具体的な生活状況の中で何を目標とすべきなのか」ということがリハビリテーションに求められます。
具体的な目標が設定されず、あいまいなままリハビリテーションを提供することが難しい時代が2024年同時改定以降にやってくると予測しています。
前回のコラムでも書いたように、介護保険においては長期利用のサービスの減額が開始されているのです。
この現実をしっかり見据えて、適切な目標を設定することは不可欠なのです。
効果判定のこと
「具体的な目標」を設定するからこそ、効果判定を行い目標の達成度合いを確認する作業が必要になってきます。
上記のコラムでは、歩行距離を具体的に測定することで、長期歩行という目標の達成度合いを測定しているケースのことを書きました。
たんに屋外を歩くだけなら、それは散歩でありリハビリテーションではありません。
リハビリテーションとして屋外歩行を行うのであれば、具体的な目標を設定すべきなのです。
そうしてその目標が達成しているのかどうかを定期的に評価することが必要になります。
訪看リハ領域での「目標設定と効果判定」についての研修会でも少しお話させていただきます。
大阪の訪問看護ステーションに勤務されているセラピスト・看護師さんは是非お申し込みください
◆大阪府訪問看護ステーション協会主催研修会(2022年2月24日 web開催)
効果を判定することが困難な、あいまいな目標設定が通用しない時代がやってきます。
訪問看護ステーションのリハにおいて、指示書や報告書などの書式が変わってきているのはその序章なのです。
通所リハや病院や診療所などの訪問リハの計画書はもっと細かい書式なのを訪看リハのスタッフは知っているのかな?
上図において、左側は訪問看護ステーションのリハにおける報告書の別添、右側は通所リハや訪問リハの事業所で使っている計画書の書式。項目の多さの違いが歴然ですよね。
リハビリテーションはそれほど明確さが求められるようになってきているのです。
すべての患者さんに実施できなくても、少しずつ実践することが必要になります。
⇒https://www.facebook.com/yamada.reha.labo/posts/326206212842537
指示書とケアプランでリハ継続の時代は終わります
指示書とケアプランがあればリハ系サービスは継続できていました。
だけど2024年以降のサービス提供はより厳しくなると予測しています。
とくに、リハビリテーション系サービスの指示医の要件が厳しくなると想定しています。
そのことは以下のコラムで書きました。
◆「訪問看護のリハ」と「病院などからの訪問リハ」がすっきり一本化されたらどうなる?
訪問看護ステーションのリハに指示を出すことのできる医師の要件が設定されるのではないかと予測しているというコラムです。よろしければお読みください。
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