リハビリテーション会議の事前照会についてのご相談がありました

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このコラムは2022年4月29日に書いています。

Facebookページのフォロワーさんから、リハビリテーション会議の在り方についてのご相談がありましたので経緯やら私の見解などについて回答したことをまとめておきます。

相談はこんな感じ

相談者はデイサービス勤務で利用者さんとかかわっています。

その利用者さんが利用している訪問リハ事業所さんから「リハ会議をするけど、事前照会だけで済ませたいので情報送ってください」的な連絡がきたけど、これってどう対応すればいいですか?

これってリハビリテーションマネジメント加算とそれに伴うリハビリテーション会議に関わっていないセラピストにはわからないと思います。

リハ会議のことはこちらのコラムにも書いています。
2021介護報酬改定 リハビリテーション会議の進め方のこと

コロナの影響もあり一カ所に集まってのリハ会議が難しいのは理解できます。私のかかわっている事業所でもZoomで開催しています。

でもご相談者のケースは

コロナを理由に集まることを避けているようだけど、実際のところは会議をいちいち開催するのは面倒なので事前照会だけして、会議を行ったように体裁を整えているだけのようなんですよね。なぜそのように思うかというと、これ以前からリハビリテーションマネジメント加算を算定しているにもかかわらず、算定事業所からは連絡がきたことはない。ご本人やご家族さんもリハマネ加算を算定されていることを把握していないというような状況があるよなんですね。

だから、このような状況を踏まえて「どうすればよいと思いますか?」という趣旨のお問い合わせでした。

作業療法士 やまだ の回答

デイサービスのセラピストとして

「リハ会議を適切に開催していないことは問題なので、デイサービス事業所としてもリハ状況を確認したいからオンラインでも構わないのできちんと開催してほしい」

と訪問リハ事業所に伝えたほうが良いと思います。

というのが私の回答です。

だけどその前にいくつか確認しておくことがあるんですよね。

大事なのは利用者さん&ご家族の意見とか意向です。

相談者さんはデイサービス勤務のセラピストさんなので、まず利用者&ご家族の思いを確認することが必要です。なぜかというと

「ちゃんとリハ会議開催して」って連絡すると、「訪問リハの方向性に対して文句あるんだったら、訪問リハ終了しますよ」ってなっちゃうことが最悪のパターンだと考えます。

だから当事者さん側が、訪問リハに対してどのような意向を持っているのかを確認することが必要。

そのうえで、最悪本当に訪問リハ事業所側が訪問リハのサービス提供を断ってきた場合、代替サービスとしての「デイサービスの回数を増やす」とか、ほかの訪問リハ事業所を紹介するというようなサポートができるかどうかということも事前に検討しておくことが必要になる。

そうした意向を確認したうえで、ケアマネジャーさんのご意見も確認することが必要。

そうして外堀を埋めたうえで、訪問リハ事業所に対して

「リハ会議を適切に開催していないことは問題なので、デイサービス事業所としてもリハ状況を確認したいからオンラインでも構わないのできちんと開催してほしい」

という連絡をすることが望ましい。

今回のケースの問題

加算だけを算定して、リハ会議を形骸化している事業所は存在しています。

サービス担当者会議と異なり、リハ会議は事前照会は必要ありません。参加できなかった事業所さんへの事後報告は必要です。

だから、リハ会議の開催日の連絡をしないで、事後報告としてファックスだけ送ってくる事業所があると以前にも連絡をいただいたことが実はあるのです。

今回のケースでは、訪問リハ事業所さんがどのような形式でリハ会議を実施しているのかが不透明なことが一番の問題。

きちんと手続きをふんで、コロナ禍であることを考慮して人が集まることを必要最小限にするなら問題ないのですが、会議を実は開催していなくて、加算のために他事業所の意見だけが知りたいから書面で済むようにファックスなどを送付しているだけ。ファックスはカルテに閉じるだけ。

そんな風になっていたら問題なんですよね。

ケアマネも当事者さんも知らない間に加算だけが算定されている状況ってどうなんだろ?

リハマネ加算は非常に有益な加算なので、適切に算定してほしいものです。

リハマネ加算は将来的には基本報酬に包括される可能性もありますので、今から適切な算定を行っている方が事業所としてよいと思いますよ。

私は非常勤掛け持ちの作業療法士であり、コンサルタントなどではありません。
しかしこれまでの経験を活かしながら、病院のリハや生活期領域のリハ関連部門に対して、これからのリハビリテーション部門の在り方などに対してアドバイスや助言をすることはできると自負しています。
収益を上げるための助言はできませんが、より良いリハビリテーションを提供するためにはどうすればよいかということを、一緒に考えることはできると思います。

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