先日の講演でも伝えたのですが、ボールを投げる動作っていうのは体幹のバランス機能や肩甲帯の周囲の運動性を確認するのに役立つことが多いなと感じています。
ボール投げが上手にできないって相談もよくあります。
そんな子供さんに取り組んでいた活動を紹介します。
※ボールは、安全性を考慮してゴム製の柔らかいものを利用しています。
ボールを投げる
乳児や2歳くらいまでの幼児でも、あちこちにおもちゃを投げたりしてお部屋の中に物が散乱することってあります。
子供の成長過程では、そんな活動を通して、体幹に対して上肢をしっかりと動かすことを身につけていきます。
大きく腕を振り回すという感じ。
歩行が安定して、小走りもできるようになってくると、ボールを投げる動作でも、肩より高い位置から投げることが少しずつできるようになってきます。
それに対して、肘だけを使って投げてしまう子もいます。肩とか肩甲帯の動きを伴わず、胸の前あたりから肘を伸ばすだけって感じかな。
成長に伴って、肘だけではなくて肩や肩甲帯の動きを伴った大きく腕を振るという動作ができるようになる方が、運動機能的には発達してきているなという解釈をしています。
もう少し上手になると、突っ立ったまま投げるのではなく、足を少し踏み出しながら投げることができるようになってきます。
子どものリハビリテーションではそんなことも目標にしたりしています。
バランスボール
小さな野球サイズのボールだけでなく、大きなバランスボールを両手で投げる、両手で受け止めるという活動。
小さなボールを投げることが上手にできないときに、体や上肢を大きく動かすためにバランスボールを使うことがあります。体幹の安定や肩甲帯周囲の動きを高めることが目的です。
バランスボールってこんなん
↓ ↓
バランスボールを両手で持つ⇒床の上にあるバランスボールを両手で挟むようにして持つ。
おなかや胸の前で持つことは出来るのですが、そのボールを手で持ったまま頭上に持ち上げることが苦手な子供さんがいます。
筋力が弱いというわけではないのですが、肩甲帯や肩関節の協調性が乏しいことが多いのです。2歳とか3歳くらいでは筋力不足で持ち上げられません。体格とか年齢にもよりますが、6歳以降くらいなら持ち上げられる子が多くなってきます。
転がってきたボールを両手で受け止める。
受け止めたボールを、そのまま転がし返す。
3メートルくらい離れたところから支援者が山なりにバウンドさせたボールをなげ、それを受け止める。
受け止めたボールを頭の上から両手で投げ返す。
まあそんな活動を行ったりします。
以上。
小さなボールを投げることを繰り返しても、上手に投げることができないときにバランスボールを使うことがあったということの紹介です。
※バランスボールのサイズや重さ、子供さんの体格や運動機能によってこのような活動が適切ではないこともあります。すべての子供さんに効果的ということではありません。
けがや安全委は十分に配慮してください。
テニスや野球サイズのボールを投げることを目標として、繰り返し繰り返し小さなボールを投げることを練習しても上手にできるようにならないことがあります。
大人がジェスチャーを交えながら実演してみても、できないってことはよくあることです。
体幹の動きや肩甲帯の動きの発達が十分でない場合は、バランスボールを使った練習やダンスなどで全身をしっかりと動かしたりすることがボール投げ動作の向上に役立つこともあるんです。
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