私の周囲にも、病院勤務をやめて訪問リハビリテーション領域に転職してくる理学療法士、作業療法士、言語聴覚士は少しずつ増えてきているように思う。訪問のリハビリテーションに従事している立場から、転職先として訪問リハビリテーションというのはどうなのかってことをまとめてみた。
気になるお給料のこと
回復期リハビリテーション病棟・病院で働いている理学療法士、作業療法士、言語聴覚士の方で、訪問リハビリテーションでアルバイトしている人も結構います
- 365日リハビリテーション
- 回復期リハビリテーション
- 疾患別リハビリテーション
などなど医療保険の診療報酬改定ごとに私達リハビリテーションに関する報酬は少しずつ変化しています。病院で勤務している方はそれに振り回されていろいろ大変だといっても間違いではないでしょうね。
病院で働いている方のお給料はたいていは 月給制 だから、勤務のスタイルが変わったからと言って、診療報酬が変わったからと言ってお給料が変わるわけではありません。
だから、最近は
「忙しくなったわりにはお給料が増えない」
ってことで、アルバイトとして訪問リハビリに関わる人が増えているのではないかと推測しています。
訪問リハビリテーションの給与体系
基本的には
- 月給制
- 完全歩合制
- 月給+歩合制
このパターンのいずれかだと思います。
歩合制の場合もいくつかパターンがあります。
- 完全歩合:訪問件数に応じてお給料が変化する
- 時給に近い歩合:お客さんにキャンセルがあっても、その分一定の時給を出してくれる。(勤務していれば訪問件数0でも給与発生する
月給+歩合制のところも、訪問件数に関係なく一定の月給が支給され、指定されている件数を上回った分が歩合として毎月支給されたり、歩合の部分を年2回のボーナスとして支給したりするなど会社によって異なりますね。
この業界に興味ある方は、転職サイトに登録していろいろ勤務条件を比較してみてはいかがでしょうか?登録は無料です。転職先を紹介してくれる知人がいないとか、コネがないという人は早速登録してみてはいかがですか?行動しなければ変化はありません。
訪問件数が増えれば増えるほど、お給料が増える
というシステムの事業所が多いようです。だから、アルバイト先、転職先として選ばれているのでしょうね。
ただ、このことについては賛否両論あります。訪問件数を増やせば当然セラピストは疲れますので、リハビリの内容・質が低下するという意見もあります。このことについては、また、別のコラムで書いてみます。
訪問リハビリテーションって仕事
訪問リハビリテーションについては このサイトでのいくつか書いています。 病院での仕事をそのまま持ち込んで仕事するというように考えている方にとっては、ちょっと違う世界です。
訪問に初めてかかわった方が一番実感するのはこんなところかな?
- 一軒一軒移動して仕事をする
- 季節やお天気などによって、移動の大変さがある
- 基本的には一人ですべてをする
- リハ中のトラブルも自分で何とかする
病院と違うことを列挙すればキリがありません。
仕事の優劣や大変さを比較するのは難しいのですが、あえて訪問領域の難しさをもう少し書くとすれば
一人で仕事をするってこと
事業所に戻れば同僚もいますが、訪問中は周りにはセラピストはいません。一人っきりです。
回復期リハビリテーション病棟・病院で働いているときには、自分が仕事をしている周囲には理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がたくさんいたと思います。困ったときにはすぐに助言してくれたりしてたでしょう。
訪問では、多くのことを一人で判断してお仕事をします。そのあたりが病院とはかなり違いますね。
時間を区切って仕事ができる
私は現在非常勤掛け持ち仕事をしているため、複数の訪問看護ステーションに勤務している。どちらの訪問看護ステーションにも主婦や子育てママさんセラピストがいる。
病院での業務と異なり、訪問の現場は一軒一軒患者さんの家に出向いて仕事をする。
それぞれの家に何分くらいいて業務をするのかってことも決まっている。
〇時〇分にはAさんの家
〇時〇分にはBさんの家
というように訪問する曜日や時間が決まっているのである。このことは、子育て中のママさんには非常に大きなメリットである。
- 子供を保育園に送っていってから、出勤したい
- 保育園や幼稚園に行ってる時間帯だけ勤務したい
- 半日だけは実家の両親が子供を見てくれるので、半日だけ働きたい
- 毎日は無理だから週2日だけ働きたい
というような勤務形態が可能となるのである。
残業が少ない
「どの曜日の何時ごろに誰の家に訪問する」ってことが決まっているのが訪問リハビリの業務である。
病院でも訪問でも急変する患者さんはいるが、そんなにしょっちゅう急変することはない。だから、だいたいは定時に仕事を終わることができるのである。
じっさいに、私が勤務している訪問看護ステーションの理学療法士、作業療法士、言語聴覚士さんたちはほぼ定時に業務を終えている。
訪問リハビリの診療報酬は、時間に応じて診療報酬が決まっているので、長くいればいるほど診療報酬が増えるというものではなく、上限は決まっている。だから、急変などを除けば、長く訪問することによるメリットは少ない。
将来的な事
これは、訪問リハビリテーションだけに言えることではありませんが、介護保険にしろ医療保険にしろ、診療報酬改定のたびに訪問のリハビリテーションの単価も変動します。
私の事業所の場合、完全歩合ですが、1件当たりの報酬は診療報酬が下がれば少し下がることになっています。
高齢者が増えてくる現状で、訪問リハビリテーションが不要になる時代は来ないとは言えますが、じゃあ、たくさん稼げるかどうかとなるとちょっとわからないのです。
小さな事業所だとお客を集められなければつぶれてしまいますし、診療報酬が下がればお給料も少し下がるでしょうし、そのあたり、自分たちで訪問の金額を決めることができない弱さがどうしても残ります。
あえて、予測するとすれば、ここ数年は大丈夫だけど、5年後はどうなっているかわからないとしか言えません。
それでも興味があれば、行動してみましょう。
転職関連の記事をまとめました、興味があればこちらもご覧ください。
【スポンサー広告】
こんなお話をリアルに聞いてみたい方はこちらからどうぞ
⇒⇒講演依頼のこと
気に入ったらフォローしてください
YouTubeで動画公開しています。
やまだリハビリテーション研究所のYouTubeのチャンネル
新しい学びの形を提供します
フォロワーさんは200名くらいです!
⇒https://note.mu/yamada_ot/
Twitter
フォロワーさんは400名くらいです
⇒https://twitter.com/yamada_ot_labo
Facebookページ
フォロワーさんは2000名くらいです!
⇒https://www.facebook.com/yamada.reha.labo
やまだリハビリテーション研究所のLINE@を開設しました
ID検索の場合は
@yamada-ot.com
(@を含めて検索してね)
【↓↓週末にゆっくり読んでみてください↓↓】
生活期リハの視点で病院リハと地域リハをつなぐ・変えるマガジン
【スポンサー広告】
コメント