2017年1月のブログで、2015年介護報酬改定にて新設されて、あちこちで研修会も開催されて受講生があふれていたはずの生活行為向上リハビリテーション実施加算が全国でわずかに400件しか算定されていないというコラムを書いた。実践していない事業所が圧倒的に多いんだけど、なんでなのか?そんなことを考えながら算定するために今から実践したほうがいいことを書いてみる。
前回の記事はこちら
⇒【生活行為向上リハ加算】全国で月400件しか算定されていない!!ダメだこりゃ!
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1、ミーティングを一緒にする
あちこちの研修会でお話するときに、受講生に聞いているんだけど
通所リハとか通所介護事業所の朝のミーティングとか、夕方の振り返りとか反省会はリハと他職種一緒に話し合っていますか?
受講生の半数位の事業所はリハと他職種は別々にミーティングを開いているようだ。
同じ通所リハや通所介護の業務をしていて、同じフロアーで同じ利用者さんとかかわっているはずだ。それなのに、ミーティングを別々に開催しているって一体どういうことなんだ?利用者さんの情報共有はどうしてるの?
別々に開催することの理由はいったいなんだ?
「生活行為向上リハビリテーション実施加算」は事業所内で多職種連携が必須なんだ。
生活行為向上リハビリテーション実施加算 の算定要件は、リハマネ2算定しているとか研修会修了したリハ専門職が在籍しているなどのような要件がある。
しかし、どれくらいの時間どんな風なアプローチをしなければならないという要件の記載はない。
だから、通所リハ時間内にいろんな場面でいろんアプローチが想定できる。
トイレ動作の場面、入浴動作の場面、移動動作の場面、いろんなシチュエーションでの関わりが対象者にとって必要になる。
そうなってくると、その場面場面すべてにリハビリテーション専門職が直接的に関わる事が難しい場面がある。そんな時には、リハスタッフ以外の多職種と連携したり、役割分担することが必要になる。
事業所内での多職種間の連携がものすごく重要になるってことだ。
そのためには日々利用者さんの情報交換や情報共有の機会が必要となる。
朝礼とか反省会とか振り返りとかカンファレンスなどを普段の業務で行っていることを一緒にすればいい。その日の通所の記録を取りながら、話し合えばいいんじゃあないのかな。
わざわざ別々にミーティングするなんてもったいない。
2、プログラムや過ごし方の工夫
生活行為向上リハビリテーション実施加算は、具体的にどんな「行為」に焦点を当てるのかってことが重要になってくる。
その焦点を当てた「行為」にアプローチする。
例えば、多職種間で介助方法の統一をすることも必要になってくるでしょう。介護職がメインで行っている入浴場面にリハ職の介入が必要になることもあるでしょう。
歩行介助について介護職や看護職にも積極的に関わってもらう必要もあるかもしれません。
その患者さんのより具体的な目標を設定して、それぞれの職種がどんなアプローチをするのかってことをキチンと把握しておく必要が生じる。
いろんな場面で多職種が共通の目標に向かって取り組むってことだ。
そういった目標に対して、利用者さんの通所リハ事業所内での過ごし方をどうするのかってことの見直しが必要になる。
理学療法士や作業療法士、言語聴覚士だけがマンツーマンリハの時だけ取り組むのではなく、通所リハ時間内に多職種が共同で取り組む。それが生活行為向上リハビリテーションだ。
そのためのかかわり方を考えないといけない。
3、役割分担
だから、事業所内できちんとミーティングを重ねて、それぞれの職種がどのようなかかわり方、どのような取り組みを行うのかってことの役割分担をしておく必要がある。
共通の目的や認識を持ちながらそれぞれの職種の特徴を活かして関わる
これが一つ目の役割分担、事業所内での役割分担だ。
も一つは、事業所間の役割分担だ。
利用者さんの生活を考える場合、通所リハビリ事業所で効果を上げることができる部分と、訪問リハとか通所介護で効果を上げることのできる部分が異なる場合がある。
その利用者さんに関わっている複数の事業所と連携しながら取り組むのが、生活行為向上リハビリテーションなんだ。だからリハマネ加算2を算定することが必要で、定期的にリハビリテーション会議を開催することが必要になってくる。
通所リハで出来る課題と他事業所で実践してもらう課題、共通の課題として取り組む課題そういったことの役割分担が必要になってくる。
その部分をリハビリテーション会議を通じて明確にすること。
けっして押し付け合うのではなく、それぞれの事業所の特徴を活かして建設的に話し合う場がリハビリテーション会議。
まず実践すべきこと
まずは、自分たちの事業所内での通所リハビリテーションに関わるスタッフ間での意識の共有だ。
生活行為向上リハビリテーション実施加算を算定する
そのために何をしていくべきなのかってことの理解を得ることが必要だ。
この加算は決してリハビリテーション専門職だけが実践するものではない。多職種協働で取り組んだ方が効果的。
だから現時点で未算定の事業所の多くは、このリハ職とそのほかの職種との連携をきちんとできる体制を整えるべきだ。
ここを乗り越えなくては生活行為向上リハビリテーション実施加算を算定することはできない。
一緒にミーティングすることからまず始めてみませんか?
多職種と共通の場で共通の時間を過ごすことが重要!ここから始まるのです。
この続き「【生活行為向上リハ】算定のためにすべきこと2」では事業所の外にいる、ケアマネとか他事業所とのかかわり方について書いています。
⇒【生活行為向上リハ】算定のためにすべきこと2
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